IT業界で活躍する「プロジェクトマネージャー」の仕事内容・年収・求められるスキルについて解説します。
求人情報の統計を基に、企業が求めるスキルや年収など、クリエイターのキャリアサポートを行っているクリーク・アンド・リバー社ならではの情報をお届けします。
- 1.プロジェクトマネージャーとは
- 1-1.仕事内容
- 1-2.役割
- 1-3.年収
- 2.プロジェクトマネージャーになるためには
- 2-1.求められる技術水準
- 2-2.必要なスキル・知識
- 2-3.おすすめの資格
- 3.まとめ
IT業界のプロジェクトマネージャーとは
IT業界のプロジェクトマネージャーとは、システム開発においてプロジェクト全体の管理を行う立場の人のことです。社内/社外問わず関わるプロジェクトを推進し、開発システムの様々な調整をして完成までの過程を管理する義務が発生する、責任がある立場です。
仕事内容
プロジェクトの内容を把握し、予算や納期の設定や開発するシステムの内容について調整するところから始まります。そのうえで、各作業の期限などのスケジュールや、各工程に必要なプログラマーやエンジニアなどの人数やリーダーを選出します。
実際にシステム開発プロジェクトが決まったら、関わるスタッフに開発内容について伝え、開発作業が始まります。プロジェクトの進行中も、進捗状況の管理や確認、問題への対応、開発段階で生じる変更などの依頼者との交渉も重要な仕事になります。
役割
・システム開発プロジェクトの要件を把握し、そのために必要な予算・人員・スケジュールなどの決定を行う
・開発の趣旨を理解して要件を設計に落とし込む
・開発中に生じる問題や遅れなどに対応するための指示や管理をする
などが挙げられます。プロジェクト全体を把握して、チームに関わる人員の調整、スケジュール管理能力が求められます。
「プロジェクトリーダー」との違い
プロジェクトの進行管理・監督に携わる役割として、プロジェクトマネージャーとは別に「プロジェクトリーダー」を立てるケースもあります。
この場合プロジェクトマネージャーは予算やスケジュールの管理、リソースの調整・調達、リスク管理などプロジェクト全体の管理を行います。
一方、プロジェクトリーダーは各チームメンバーの役割や権限、責任範囲を周知させ、
メンバーへの指示出しや関係者との調整、提案を行います。
年収
クリエイティブ業界のお仕事情報サイトCREATIVE JOB(クリエイティブジョブ)に掲載されている「プロジェクトマネージャー」の案件をピックアップ。
最低年収と最高年収の傾向を分析してみました。
その結果、最低年収は500万円から、最高年収は1,000万円を超えるケースが多いことがわかります。
DODAがまとめたデータによると、技術系(IT/通信)全体の年収は456万円なので、プロジェクトマネージャーの年収は高いものと言えます。
プロジェクトマネージャーには、システム開発に関する豊富な知識と経験、そして技術と必要な資質も備えている必要があります。責任もとても重い分、年収もそれに見合う高いものだと言えるでしょう。
また、プロジェクトマネージャーのスキルを必要とするデータサイエンティストの仕事内容なのか?どのくらいの報酬がもらえるのか?詳しくは、正社員・契約社員・派遣【データアナリスト】【データサイエンティスト】の求人特集をチェックしてみてください。
プロジェクトマネージャーになるには
システム開発に関わる様々な知識やスキルを持っていること、そして、システム開発に関わった十分な経験が求められます。
求められる技術水準
プロジェクトマネージャーの仕事はあくまでもマネジメントで、実際の開発作業は各担当者に任せることが良いと言われます。しかし、適切な開発の費用やスケジュールを決めていくには、各作業の内容や必要とする時間、起きうる問題を理解できていなければなりません。
また、開発に関わるプログラマーやエンジニアからの信頼を得て、問題が起こった時に早期に相談を受けるような存在になるには、各作業を理解していることや、問題解決の方法を提案できるような技術的な知識が不可欠でしょう。
必要なスキル・知識
CREATIVE JOB(クリエイティブジョブ)に掲載されているプロジェクトマネージャーの案件から、ランダムに20件を抜き出しました。企業が求めるスキルを紹介します。
必須スキルの一例
・プロジェクトマネージャーの経験
・案件の進捗・課題管理
・コミュニケーションスキル
・アプリやサイト案件の制作や開発経験
・ドキュメント作成
必須スキルとして、プロジェクトマネージャーの経験を求められることが多いです。必要な経験年数は1年~5年と企業によって異なりますが、未経験で目指すことは難しいことがわかります。
社内外問わずコミュニケーションを取りプロジェクトを進めなくてはいけません。最終的にシステム開発の責任を取る立場ですから、判断力や決断力も必要ですし、その場の状況に応じて問題などに対応できる力も求められます。
多くの場合、プログラマーやシステムエンジニアからのキャリアアップの場合が多いので、その時に得た専門分野の経験や知識が大いに役立つでしょう。開発の実装経験を経て、チームリーダーやマネージメント業務を行うことで段階を踏んプロジェクトマネージャーを目指します。
推奨スキルの一例
・HTML、CSS、JavaScriptでのコーディング経験
・アプリやサイトのデザイン経験
・デジタルマーケティング戦略の策定経験
求める人物の一例
・新規事業に意欲的に取り組む姿勢がある
・推進力がある
・前向きに物事を進めることができる
プロジェクトマネージャーの案件一例
「データアナリスト」「データサイエンティスト」の求人特集
必要な資格orおすすめの資格
プロジェクトマネージャーになるために必須の資格はありません。しかし、プロジェクトマネージャーには多くの知識や技術が求められます。知識を有していることを証明するため、資格を取ることでキャリアアップにも、信頼を得るためにも役立つことでしょう。
プロジェクトマネージャーを目指すために有利になり得る資格をご紹介します。
基本情報技術者試験
参考:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html
実施機関 | IPA(独立行政法人 情報処理推進機構) |
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試験スケジュール | 年2回、春と秋に実施 |
試験会場 | 全国各地にある試験会場(https://www.jitec.ipa.go.jp/1_02annai/sikenti.html) |
資格取得者数(年間) | 26,591人(平成28年度) |
合格までの勉強量 | 受験者の知識にもよるが、初心者は半年~1年ほどの勉強期間が必要とされる |
受験料 | 5,700円(税込) |
プロジェクトマネージャ試験(PM)
参考:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/pm.html
実施機関 | IPA(独立行政法人 情報処理推進機構) |
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試験スケジュール | 年1回、春のみ |
試験会場 | 全国各地にある試験会場(https://www.jitec.ipa.go.jp/1_02annai/sikenti.html) |
資格取得者数(年間) | 1,491人 |
合格までの勉強量 | 専門的な知識が要求される資格のため、合格までの勉強量は多い |
受験料 | 5,700円(税込) |
まとめ
プロジェクトマネージャーは、システム開発において企画段階から関わり、実際の開発の監督を行い、開発において責任を負う立場となります。そのためには、ITに関する様々な知識や技術を持っているだけでは不十分です。
開発に関わる多くのスタッフとの連携を図り、開発をスムーズに進めるためには、高いコミュニケーション能力が求められます。関わる人たちの技術を信頼し、彼らからもリーダーとして信頼されるには、高い人間性も求められるでしょう。普段から良い人間関係を築き、周りの人の状況に気を配り、相談に乗るなどの経験は将来プロジェクトマネージャーとして働く際の助けになるかもしれません。
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