デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性が強くいわれ、どの企業もシステムの刷新や意識の切り替えが迫られています。
そんな中、クリーク・アンド・リバー社(以下C&R社)では、セールスフォース ・ドットコムが提供するCRMツール「Salesforce Marketing Cloud(SMC)」を活用できるマーケティング人材の育成に力を入れています。
Salesforce人材育成プロジェクトメンバーにお話を聞く本企画。
前編ではプロジェクト発足当初からチームに参加し、代理店との協業による支援を多く手がけている柴田優美さんにお仕事の実際を伺います。
デジタルコミュニケーショングループ ディビジョン5所属
2015年新卒で入社。大手メディアのサイト制作、官公庁の広報用サイト運用、人材派遣企業のシステム開発など、多彩な制作業務でディレクションを担当する。代理店との協業が多く、その経験は今のチームでも活かされ、提案書作成ではリーダー的な立場で活躍している。
「何か得意領域を」と、勉強を始めたSalesforce
──柴田さんは、新卒からずっとC&R社で働く、チームの中でも珍しい存在だそうですね。
これまでどのような業務を経験されたのでしょうか。
入社以来5年間、WEB制作のディレクターをしてきました。デザイン重視のもの、ネットワーク構築やシステム開発の側面が大きいもの、さまざまな案件に携わり、必要であれば取材や撮影のディレクションも担当しました。システム開発のわかりづらいところを、お客さまにどう伝えるのか、エンジニアに負荷のかからない形で仕事を割り振るにはどうしたらよいのか、考えながら案件を進めることがとても楽しかったです。
しかし、ずっとディレクターをやってきて「これが得意領域ですよ」といえるような技術がないことに物足りなさを感じるようになりました。前回、このインタビューに登場した上司の三上に相談したところ「Salesforceのチームを立ち上げる予定だから、勉強してみては?」とアドバイスをもらったのです。
──勉強をしてみた印象はいかがでしたか?
まず、Salesforceのツールは、専門的な知識がなくても使えることが好印象でした。
もちろん実際の開発では専門職が必要になる場合が多いのですが「そうした方々と協力しつつ私も手を動かしながらディレクションができる」と直感しました。資格制度もわかりやすく、それまでのディレクションの経験を活かした上で、胸を張って「ここが得意領域」と言える、挑戦するのにふさわしい領域だと思いました。
また、企業としてのSalesforceは、お客さまの事業戦略からコンサルティングして設計・開発を行うべきだという思想が徹底しています。私が携わってきたWEB制作では、「お客さまの全体の事業の中で、この制作は必要だろうか」と疑問に思うこともあり、事業戦略の本質的なところを見極められる人材になりたいという希望もありました。
Salesforceを使うことで、その課題にも取り組めると感じました。チームには2020年春の立ち上げ当初からジョインしています。
数字の約束が難しいCRMで、お客さまに納得していただくには
──今、実際にどんなお仕事をされているのか、教えてください。
お客さまの多くは「とりあえずSalesforceを入れたい」「今使っているデータベースがあるけれど、DXをするならSalesforceの方がいい?」など、少し漠然としたご相談が多くなっています。
そういうときは、まず代理店と協力してお客さまのご要望や、事業のあり方を詳しくヒアリングします。そして本当にSalesforceが最適なのかを含め、3年後、5年後をみた長いスパンで考えたときに今やるべきことは何なのか、優先順位をつけながら提案をしています。
「効果がどのくらい出るのか」ということをお客さまは気にされますが、CRMという領域は、数字をお約束することは難しいものです。たとえば、1,000人にプロモーションのメールを送って、500人が購入する、350人が購入するということは明確にいえないものです。
数字を約束するよりも、事業の目的や、どんな人をターゲットにしているのか、ターゲットに届けるまでに障壁となる部分はどこなのか、そのために必要なコミュニケーションはどんなものか。そういう道筋をロジカルに立てていき、お客さまにご納得いただくことに力を入れています。
初期の案件で好発進、自信をつける
──形になった案件として、印象に残っているものはどんなものですか?
金融企業におけるSMCのメールマーケティング運用代行があります。こちらは現在も継続しているものですが、かなり早い段階で取り組めた案件として、チームとして自信になりました。
代理店が行う運用のサポートという形で、すでに運用は始まっている中、ドラスティックな変更はできず、またお客さまのファイル名のルール、配信スケジュールのルールも繊細ですので、丁寧にヒアリングをするところから始めました。
テキストベースだったマニュアルには、設定画面の画像と補足説明を入れ、誰が見てもわかりやすいものとして、お客さまにも安心していただけました。メール配信がイレギュラーになるときにも、トラブルは一度もなく、スムーズな運用ができています。
──メールマーケティングという、SMCの重要な分野を担えたことがチームの好発進になったのですね。
はい。どのようにSMCを活用するのか、顧客リストの抽出、メールのシナリオ・コンテンツ作成など、実業務を通してより深い理解ができました。また、代理店が運用に追われてしまって、本来の戦略立案が手薄になってしまうという課題があっての案件でしたので、代理店と同じ目線で戦略を考えつつ、どうしたら全体の業務をうまく回せるのか、私たちのチームが介入することの意味を熟慮する機会にもなりました。
──柴田さんの希望だった、得意領域として技術を身につけるという点では前進している実感はありますか?
一歩一歩ですね。
SMCの機能面では、各案件の中で相談いただいた内容を調べながら一つ一つ覚えています。パートナー企業の方や、社内の他部署に在籍するコンサルタントなど、技術に詳しい人が身近にいるので、よく教えていただいています。
事業戦略の本質に関わりたいという点では、マーケティングのフレームワークや論理展開を大切にした提案を心がけ、ロジカルな思考は以前より身についてきたと思います。
さまざまなバックグラウンドの人がいる、風通しのよいチーム
──チームの雰囲気はいかがですか。
11人中私以外の10人は中途入社で、広告に携わっていた人、編集業だった人など、いろいろな人材が集まっています。私にはない経験・発想を持っている人ばかりなので、いつも助けてもらっています。
提案書をつくるときは必ず複数のメンバーで作業し、説明や論理展開など、メンバーからはわからないことはどんどん指摘してもらっています。チーム内で説明が伝わっていないようであればお客さまには絶対に伝わりません。
意見を言い合える、お互いに教え合える、風通しのよい組織となっています。
──今後の目標を聞かせてください。
私をチームに誘ってくれた三上はCRMやデジタルビジネス業界のトップにいる人材であり、代理店の経営戦略のトップ人材とも協業できて、成長する上でよい環境にいると思います。トップクラスの人材やチーム内の多様な人材から、たくさんのことを吸収してくつもりです。
目の前の目標としては、お客さまに質問を受けてもすぐに回答ができないことが多いので、一次回答できる範囲を広げていきたいと考えています。そして、チームの案件をどんどん増やしていきたいですね。
──ありがとうございました。次回は、広告制作からC&R・Salesforceチームに転職した二宮さんにご登場いただきます。
インタビュー・テキスト:あんどう ちよ/撮影:SYN.PRODUCT/企画・編集:澤田 萌里(CREATIVE VILLAGE編集部)
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