Web業界のなかでも、人気の職業であるWebデザイナーを目指すにあたり、やはり気になるのは年収についてでしょう。平均年収がどれくらいか、経験を積めば年収をアップしていけるかも確認しておきたいところです。
結論としては、努力次第では年収アップも十分期待できます。
そこで今回は、Webデザイナーの平均年収や向いている人の特徴、年収アップの方法をお伝えします。
※年収に関する情報は、求人ボックスなどの求人媒体を参考に算出しています。
Webデザイナーの平均年収は?
Webデザイナーの平均年収は、約400万円です 。
ただし、Webデザイナーと一言でいっても、雇用形態の違いや年代、スキルによって年収は変わってきます。
以下には、雇用形態や年代など、さまざまなパターンの平均年収をまとめています。Webデザイナーを目指している方は、ぜひ参考にしてください。
年代別の平均年収
求人ボックスなどの転職サイトによれば、Webデザイナーの、年代別の平均年収は以下のとおりです。
20代:約322.5万円
30代:約408.8万円
40代:約472.5万円
50代:約479.8万円
年代別で見ると、年齢が上がるにつれ年収はアップしているようです。
会社に勤めた場合の平均年収
会社勤めの場合、雇用形態によって給与計算は変わります。正社員であれば月給、派遣社員やパート・アルバイトであれば時給となるのが一般的です。この場合、正社員での雇用形態が最も給与が高くなります。
これまで同様、複数の就職サイトの平均年収から算出すると、正社員の平均年収は約412万円です。 平均時給は派遣社員が1,920円、 パート・アルバイトが1,321円 となります。
例えば、派遣社員、パート・アルバイトそれぞれで、1日8時間・月に20日間働いたとすると、平均年収は次のとおりです。
派遣社員:1,920円×8時間×20日×12ヵ月=368万6,400円
パート・アルバイト:1,321円×8時間×20日×12ヵ月=253万6,320円
フリーランスの平均年収
フリーランスで働くWebデザイナーも少なくありません。企業で働いたのち、独立するパターンもあれば、就職せずフリーランスとして活躍する方もいるでしょう。
そのため、フリーランスの平均年収は幅広く、一概にいくらといえないのが実際のところです。
目安としては、およそ250万円からとされていますが、これより下回ることももちろんありえるでしょう。逆に、年収1,000万円以上を目指すことも可能です。
スキル別平均年収
当然のことながら、身に付けているスキルによって平均年収は変わります。未経験となると、平均年収は約288万円が目安です。
Webデザイナー全体の平均年収である400万円を超えるためには、デザインに加えて以下のようなスキルも必要になります。
・SEO対策
・UI/UX設計
・プロジェクトマネジメント
・マーケティング
・プログラミング など
UIは「ユーザーインターフェース」の略称で、ユーザーが使いやすいサイトデザインにすることを指し、UXは「ユーザーエクスペリエンス」の略称で、満足のいくユーザー体験が提供できるようなサイトデザインを担当することです。
プロジェクトマネジメントは、Webデザインだけではなくプロジェクト全体の進行管理するスキルのことであり、年収400万円を超えるためには、このようなさまざまなスキルが必要だといえます。
指示されたWebデザインをこなすだけではなく、ユーザー分析や顧客との交渉などのスキルを身に付けることも重要です。
Webデザイナーに向いているのはどんな人?
前述のとおり、Webデザイナーの平均年収はそれほど高いものではありませんが、一方では、高年収のWebデザイナーも存在しています。
年収アップにつなげていくためには、Webデザイナーに向いている素質を持っているかどうかが重要です。この章では、Webデザイナーに向いている人の特徴を紹介します。
作り上げる作業が好きである
Webデザイナーは、ゼロからさまざまなデザインを作り出していく仕事です。
頭に浮かぶデザインを形にしていく作業に喜びを感じられるかどうか、こういった作り上げる作業が好きであるかどうかが、Webデザイナーとって重要な素質だといえます。
また、全体像を把握したうえで、細部にもこだわれる能力も必要です。さまざまな視点からデザインを客観的にとらえられる能力ともいえるでしょう。
コーディングやデザインが好きである
Webデザイナーは、コーディングやデザインを扱う仕事です。コーディングやデザインと向き合っていることが楽しい、あるいは少なくとも苦にならないことが求められます。
Webデザイナーとして働くということは、仕事をしている間ずっと、コーディングと向き合うことだといっても過言ではありません。
スケジュールが詰まっているときなどに、コーディングやデザインに向き合うのがつらいと感じてしまうのなら、続けるのが苦しくなってしまうでしょう。
締め切りに追われているような状況であっても「大変だけど、デザインやコーディングと向き合っているのが楽しい」と思えるくらい好きな気持ちがあるなら、Webデザイナーとして努力できる素質があるといえます。
顧客の気持ちを考えられる
Webデザイナーは、顧客が求めるものを提供しなければなりません。
作り上げるものに思い入れがあっても、顧客の要望より自分のこだわりを優先するのはNGです。より良くできそうなアイデアがある場合は、提案して顧客の意見を尊重しましょう。
あくまでもWebデザイナーの仕事は、顧客の気持ちに寄り添い、要望どおりのデザインを実現することです。
そのために、技術とアイデアを駆使しなければいけません。
顧客の気持ちを第一に考え、くみ取ることもWebデザイナー向きの素質です。
Webデザイナーの年収アップをさせる方法とは
クリエイターとも技術者ともいえるWebデザイナーの活躍の場は広く、努力次第で年収アップの可能性があります。
そこで年収をアップする方法と、なぜそれが年収アップにつながるのかを解説します。
スキルを磨く
年収アップのためにまず必要なことは、さまざまなスキルを身に付け、磨くことです。対応できる仕事の幅を広げることで、高単価の仕事が受けやすくなります。
Webデザイナーとして働くにあたり、最低限HTMLやCSSの知識は身に付けているでしょう。
それに加えて、プログラミングの範囲であるJavaScriptやWordPressにも対応できるよう、PHPの知識も身に付けるのがおすすめです。
IllustratorやPhotoshop、Dreamweaverといったソフトを自在に扱えるスキルも、持つようにするとよいでしょう。
海外で活躍しているWebデザイナーの年収は、日本のWebデザイナーより高い といわれています。
これは海外のWebデザイナーが、プログラミングなどWebデザイン以外の仕事も任される傾向にあり、日本よりも知識と技術が求められることが考えられます。
日本国内においても、スキルを磨くことによって任せてもらえる仕事の幅が増え、年収アップにつなげることができるでしょう。
実績を作る
いくら勉強をしてスキルを身に付けていても、示せる実績がなければアピール力に欠けてしまいます。特にWebデザイナーは、今までどのような仕事をしてきたかという実績が重視される職業です。
そのため、仕事に対しては積極的に真摯に取り組み、Webデザイナーとしての経験を積んでいけるように努めましょう。いつでも実績を示せるように、ポートフォリオを作成しておくのもおすすめです。
実績があることは信頼につながり、信頼が得られれば高単価の仕事が受けられるようになり、年収アップが期待できます。
また、実績を積むことでさまざまなケースへの対応力が養われ、自信を持って仕事に取り組むことができるでしょう。
Webディレクターになる
年収アップのためには、Webデザイナーの経験を活かし、Webディレクターになる方法もあります。
Webディレクターは、プロジェクト全体を管理する責任者です。Webデザイナーよりも上の立場で、当然、Webデザイナーよりも年収は高くなります。
Webデザイナーを含むプロジェクトメンバーの選定、スケジュール管理、コンテンツの品質管理、顧客との打ち合わせなど、Webデザイン以外の責任ある仕事にも取り組む必要があります。Webデザイナーを経験しているほうが、Webディレクターの仕事を効率的にこなせるでしょう。
Webディレクターになれば、メンバーを取りまとめながら全体を見てプロジェクトを勧めなければいけません。
そのため、Webデザインの知識はもちろんのこと、コミュニケーションスキル、マネジメントスキルも必要になってきます。
このように、Webディレクターにはさまざまなスキルが必要です。需要も高まっているといわれているので、Webデザイナーをしながら顧客との打ち合わせに参加するなどして知識を深め、Webディレクターへのステップアップを目指すのもよいでしょう。
また、さらなる年収アップのために、Webディレクターのさらに上の立場であるWebプロデューサーになることも一つの方法です。
まとめ
Webデザイナーとしての年収は、努力次第でアップしていくことができます。そのためにはスキルを磨き、実績を積むことが大切です。
経験を重ねて実績を積めば、その分自分の技術に対しても自信がつき、顧客からの信頼も得られて高単価の仕事も受注しやすくなるでしょう。この積み重ねで年収アップを狙うことも可能です。
また、Webデザイナーとしての経験を活かし、より高年収のWebディレクターやWebプロデューサーを目指す方法もあります。
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