個人で気軽に映像・動画コンテンツを制作できるようになっている今、映像クリエイターの将来性に不安を抱く方も多いのではないでしょうか。
しかし、求められる力を身に付け、常にスキルアップできる環境に身を置くことができれば、プロの映像クリエイターとして将来的にも需要は見込まれるでしょう。
この記事では、映像クリエイターの現状と将来性を分析するとともに、アマチュアとどのようなスキルで差別化を図っていくべきかについてご説明します。
1 映像クリエイターの現状と将来性
テレビや映画、YouTubeなどで公開される、あらゆる映像作品を制作する映像クリエイターは、映像を通して人々に驚きや感動を与えられる魅力的な職業です。
映像制作のニーズが増えていることから、映像クリエイターは将来性が高い仕事だと考えられます。しかし、プロとして食べていくにはアマチュアとの差別化が重要といえるでしょう。その理由は以下の3点です。
1.1 映像クリエイターの需要は高い
インターネットやスマートフォンの普及により、YouTubeをはじめとする映像・動画コンテンツの需要は増加しています。
実際に、2020年10~12月に株式会社サイバーエージェントが行なった市場動向調査では、2024年までの動画広告市場規模は「デバイス別」と「広告商品別」のいずれも拡大し続ける見込みであることが発表されました。
その理由として、新型コロナウイルス感染症の経済への打撃により企業が広告予算を削減するなかで、動画コンテンツへの投資は積極的に継続する傾向を見られたことが挙げられています。
今後も、大手通信キャリアによる通信料金の引き下げや5Gの普及が、映像・動画コンテンツの需要の高まりを後押しすると考えられるでしょう。
それらのコンテンツの質・量の発展を担う映像クリエイターの需要は、高い傾向が続くと予想されます。
1.2 簡単な動画編集の仕事は飽和するかも
映像クリエイターの需要は高いものの、参入障壁が低いため、簡単な動画編集だけでは食べていくことが難しいという側面もあります。
これまで、映像制作に使用される機材は高額なイメージがあったかもしれませんが、今では家庭用のカメラやパソコンなど少ない初期投資でも始めることが可能です。
機材の性能も高いため、プロでなくてもそれなりの映像を作ることは難しくありません。実際にインターネット上に公開されている映像や動画のなかには、アマチュアとは思えないほど高いクオリティのものも存在します。
また、資格が不要である点も参入しやすい理由の一つです。
昨今、未経験層でもスマートフォンなどで動画に触れる機会が多いことから、専門のスクールに通い独立を目指すフリーランス予備軍が多いことも現状としてあります。その観点で言えばライバルも多い仕事かもしれません。
簡単な動画編集ができるだけでは、映像クリエイターとして生計を立てていくのが難しいことを認識しておきましょう。
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1.3 仕事はなくなる可能性は低いが“差別化”が必要
映像クリエイターが携わることのできるジャンルは、テレビや映画、CM、アニメなど非常に幅広いものです。
ただ、そのなかで活躍するには、単に依頼された仕事をこなすだけでは十分とはいえません。クライアントのニーズを正確かつ詳細に読み取り、映像のプロとして効果的な提案や高水準の作品制作ができる人材が求められます。
映像クリエイターの仕事自体がなくなる可能性は低いものの、一般の人にはないスキルやセンスを磨いて差別化を図ることが重要です。
2 “生き残る映像クリエイター”に求められるスキル
映像クリエイターとして生き残るためには、プロとして求められる知識と実践的なスキルを身に付けておかなければなりません。
映像クリエイターの仕事は、動画配信サービス、アニメ、CM、企業プロモーションと幅広くあります。次項では、どのジャンルに特化する場合でも共通して必要な4つのスキルについて紹介します。
2.1 映像制作スキル
映像クリエイターの最も基本となるのが映像制作スキルです。カメラで撮影した映像などを、編集ソフトを用いて作品として仕上げます。
近年では高性能な撮影機材や編集ソフトも多く、基本的な技術があればある程度の映像作品は作れるようになっています。そのため、より高度なセンスや最新機材へも対応できるスキルが求められるでしょう。
今後は既存技術の習得だけでなく、VR技術やドローン撮影などといった最先端の技術を常に習得しようとする姿勢が大切です。
2.2 音響スキル
映像制作において、音響スキルは欠かせません。映像に合わせた音を選ぶことも、映像クリエイターの大切な仕事の一つです。映像のクオリティが高くても、音が合っていなければ作品の印象が大きく損なわれてしまいます。
音響に対する理解が不十分では、作品全体の評価を下げてしまうことにもつながりかねません。映像制作スキルとともに、音響に関する知識やスキルも高いレベルが求められるといえるでしょう。
2.3 デザインスキル
デザインスキルは、映像作品に込められた情報やメッセージを視聴者により届けやすくするうえで必要です。
映像クリエイターはデザイナーとは異なりますが、ポスターやWebデザインなど静止画のレイアウトやカラーの知識は、映像制作にも応用することができます。
作品を通して何かを伝えるという点において、映像クリエイターにはデザイナーと同様のスキルが必須といえるでしょう。
2.4 マーケティングスキル
「映像クリエイターなのに、マーケティングスキル?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、企画力やコミュニケーション力、発想力など広範囲におよぶマーケティングスキルは、プロの映像クリエイターであれば磨いておきたいスキルといえます。
CMはもちろん、増加中の動画広告に対応するには「目的とターゲットの設定」「どの媒体でどうメッセージを伝えるか」といった構成力が必要です。
3 スキルを活かせる職場を探そう
プロとして差別化するには、多くの案件に携われる環境に身を置くことが大前提です。求められるスキルを理解し身に付けたら、次はそのスキルを活かせる職場を探しましょう。
「CREATIVE VILLAGE」には、クリエイターに特化した求人が数多くそろっています。以下で紹介する3つの求人は、その一例です。
3.1 大規模な映像制作にも携わるチャンスあり
腕利きの映像クリエイターを募集するこちらの会社では、CMや企業VP(ビデオパッケージ)などあらゆる映像制作でスキルを活かすチャンスがあります。
また、VRコンテンツ制作といった新しい領域にも携わりやすい環境であるため、さらなるスキルアップも望めるでしょう。
3.2 撮影スキルを磨ける制作会社
カメラマンの経験を活かせる映像制作会社です。作品の企画・構成から、一眼レフを使用した動画撮影や編集、テロップ挿入までがおもな業務内容です。
フリーから正社員への転身を歓迎しているため、安定した環境のもと撮影スキルを磨くことができるでしょう。
3.3 成長市場にダイレクトに関われる制作会社
こちらの会社では、ゲームプレイ動画サービスの動画クリエイターを募集しています。
具体的には、プロデューサーや運営ディレクターと連携し、eスポーツ大会とその配信番組における演出動画の制作などを行なうものです。eスポーツの動画制作を通じて、市場の最先端を追う力が身に付くでしょう。
4 まとめ
動画広告市場の拡大を追い風に映像制作のニーズは高まっており、映像クリエイターの将来性も十分見込まれると考えられるでしょう。
プロの映像クリエイターとして活躍するには、クライアントに応えられるスキルとそのスキルを磨くための環境が欠かせません。
CREATIVE VILLAGE(クリエイティブビレッジ)には、クリエイターに特化した求人・案件が豊富なだけでなく、クリエイティブ業界に精通したエージェントによるサポート体制が整っています。自身のスキルを活かせる職場探しに、お役立てください。