近年、本業以外の収入源を求めて、副業を始める方が増えています。そのなかでも「動画編集」は人気副業の一つです。YouTubeやInstagram、TikTokなど、動画産業の需要増加に比例して、動画編集スキルをもったクリエイターの需要も高まっています。
すでに動画編集を副業、もしくは本業としておこなっている人は比較的多いため、これから参入しても稼げないと考える方もいるかもしれません。
しかし実際のところ、動画産業の需要に対して、動画編集ができる人材は不足しており、今からでも十分にチャンスがある副業と言えます。
そこで本記事では、動画編集の副業がおすすめである理由に加え、収入の目安や具体的な仕事のとり方と勉強方法について解説します。
クリーク・アンド・リバー社は映像業界の転職サポートが充実!動画編集の案件もページ下部にたくさん載せました。本業以外での収入源を確保し、より豊かで安定した暮らしを手に入れましょう。
※本記事の内容と併せて、厚生労働省の『副業・兼業の促進に関するガイドライン』もぜひご確認ください。
動画編集の副業は稼げない?
まず結論として、動画編集の副業で稼ぐことは可能です。
「動画編集は稼げない」という誤解が生まれたおもな理由としては、動画編集を本業としている人の平均年収が約385万円と、さほど高くないということが挙げられます。
上記はあくまでも、映像会社に勤務している、またはフリーランスとして独立している人の平均年収です。
では、動画編集を副業としておこなっていく場合、平均的な収入はどれくらいになるのでしょうか。
本章では、下記3つの例を挙げて解説していきます。
- YouTuberの動画編集代行
- ウェディングムービー
- 企業のPR動画
それぞれ詳しく見ていきましょう。
例1.YouTuberの動画編集代行
1本5,000円程度
動画編集の副業として、多くの方が最初にイメージするのが、YouTuberの動画編集代行の仕事でしょう。
ただし、この相場はあくまでも目安です。3,000円の案件もあれば10,000円以上の案件もあり、編集内容やチャンネルのジャンル、コンサルも同時におこなうのかなどで金額が変動します。
例2.ウェディングムービー
1本1万円程度~
ウェディングムービーは、1本1万円程度が平均的な相場です。
比較的相場は高めですが、デザインや色相を意識した編集スキルが必要とされるため、初心者にはやや高度な仕事と言えるでしょう。
例3.企業のPR動画
1本数十万円程度~
3つの例のなかで、最も高単価である企業のPR動画は、中・上級者向けの仕事です。企業の事業内容や販売促進などの広告動画となるため、購買意欲をかき立てるような高度な編集テクニックが求められます。
編集作業難易度は格段に上がりますが、比例して単価も上がる傾向にあります。
【結論】動画編集の副業はいくら稼げる?
結論、具体的な副業年収は、150万円前後〜280万円程度でしょう。
しかし前提として、動画の長さや内容、どこまでを業務として請け負うかなど、各クライアントによってパターンが異なり、それに付随して金額が大きく変わることに注意してください。
また、副業のため作業時間は限られていますし、編集スキルと仕事獲得の仕方によって変わってくるとも言えますので、人によって年収はさまざまです。
つまり、動画編集のスキルを積極的に磨き、いかに高単価の案件を短時間で効率よく受注するかが、副業としてより多く稼ぐポイントになります。
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動画編集の副業がおすすめの理由
動画編集は初心者の方でも非常に始めやすく、おすすめの副業です。
そのおもな理由としては、下記の3つが挙げられます。
- 動画広告市場の急速な成長
- パソコン1台で場所を選ばず働ける
- 比較的すばやく基本スキルの習得が可能
それぞれ詳しく見ていきましょう。
動画広告市場の急速な成長
従来の広告は、紙媒体やバナーが一般的でした。しかし、YouTubeやTikTokなどの動画配信サービスの普及により、動画を利用した広告の需要が年々伸びてきています。
株式会社サイバーエージェントが実施した市場動向調査によると、2022年の動画広告市場は昨年対比133.2%の5,601億円、2026年には1兆2,451億円に達する見込みとなっています。
参考:サイバーエージェント、2022年国内動画広告の市場調査を実施
動画広告の需要拡大にともない、動画編集の仕事は増えると推測されるため、副業として今からでも参入可能と言えるでしょう。
パソコン1台で場所を選ばず働ける
基本的な動画編集作業をおこなうなら、ある程度のスペックを積んだパソコンがあれば、すぐに始められます。
当然、動画編集ソフトを使用しなければなりませんが、編集自体はオフラインでも可能なため、移動中や本業の昼休みなど、スキマ時間を活用して作業を進められるでしょう。
また、気分転換に屋外やカフェなどで編集作業ができるため、気楽に始めるきっかけにもなります。
比較的すばやく基本スキルの習得が可能
動画編集の基本スキルは、初心者の方でも比較的簡単に身につけられます。
他ジャンルで人気の副業である「ライティング」や「プログラミング」と比較すると、基本スキルの習得難易度はかなり低めです。
また、実際の編集で使用される動画編集ソフトには「Adobe Premiere Pro」や「Final Cut Pro」などがあります。
上記のソフトは、動画編集を本業にしている方も使用していますが、これらを使った編集作業の基本である「カット作業」や「テロップ入力」は、まったくの初心者でも早くて1日で習得が可能です。
まずは基本をマスターし、案件を獲得しながら新たな編集スキルを習得していきましょう。
クリーク・アンド・リバー社ではWeb業界のクリエイターを目指す方向けに、就職を前提としたスキルアップ講座を開講しています。
エディターとして就業中のクリーク・アンド・リバー社社員が、講師として個別に皆様をサポートいたしますので、自分に合ったスピードでスキルを身につけることができます。
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【動画編集】副業の始め方
高い編集スキルを身につけたとしても、案件を獲得できなければ稼ぐことはできません。
しかし、未経験の方や動画編集を始めたばかりの方は、どのように案件を獲得して副業を始めていけばよいか悩むことでしょう。
そこで本章では、動画編集の副業案件を獲得する方法について詳しく解説していきます。
今回紹介する方法は下記の4つです。
- クラウドソーシングで仕事を得る
- 副業、WワークOKの求人に応募する
- SNSで仕事を得る
- 人脈を利用して仕事を得る
この方法を活用すれば、副業をすぐに始められます。
それでは詳しく見ていきましょう。
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クラウドソーシングで仕事を得る
クラウドソーシングとは、インターネット上で仕事を依頼したい人と、仕事を受けたい人のマッチングをおこなうサービスです。おもなクラウドソーシングサイトは、以下の通りです。
CrowdWorks(クラウドワークス)
Lancers(ランサーズ)
サグーワークス
Craudia(クラウディア)
ココナラ
案件数が多く、それほど技術レベルが高くない方でも受注できる仕事も多いため、クラウドソーシングを利用して副業案件を探すのは定番の方法とされています。
しかし、クラウドソーシングの案件は全体的に単価が安い傾向にある上、獲得競争が激しく、実績の少ない初心者は案件の獲得がそこまで容易ではないという点もあります。
初めのうちは単価にこだわらず、できるだけたくさんの案件に応募し、受注できた際は丁寧な仕事を心がけましょう。徐々に評価を高めていけば、高単価の仕事を安定的に得られるようになるはずです。
副業、WワークOKの求人に応募する
副業・WワークOKとしている映像制作会社の求人に応募する方法です。
企業が業務委託という雇用形態で求人を募集しているため、クラウドソーシングと比較するとやや単価が高く、稼ぎやすい方法と言えます。
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SNSで仕事を得る
TwitterやInstagramなどのSNSを利用して、案件を獲得する方法です。
「動画編集 募集」といったキーワードで検索し、表示された企業や求人情報に「ダイレクトメッセージ」を送る、いわば直接営業になります。
この場合は、提案文を入念に作成する必要があり、内容をしっかりと固め、自分が動画クリエイターとして何ができるかを明確に記載しましょう。
またその他にも、YouTuberなどにメッセージを送り、編集業務を委託してもらうという方法もおすすめです。
「企画や撮影に忙しく、編集まで手が回らない……」というYouTuberも多いため、自身が作成した動画のポートフォリオを添えて、積極的に営業してみましょう。勇気のいる手段ですが、憧れのYouTuberの動画編集を担当できる可能性もあります。
人脈を利用して仕事を得る
友人や知人などの人脈を利用して、案件を獲得する方法です。
身近に動画撮影や動画編集を仕事にしている人はいないか、その人自身が動画関係の仕事をしていないかリサーチし、アプローチをかけていきましょう。
また、自分が動画編集をおこなっていることを周りに認知してもらうために、自身のSNSで発信するのもおすすめです。
それにより、思わぬところから仕事が舞い込んでくる可能性も考えられます。
動画編集の副業に必要なスキルと勉強方法
動画編集を副業とするには、やはり「スキル」は必須になります。
案件や自身のポートフォリオ作成などをこなしていく過程で、自然とさまざまなスキルが身についていきます。
とはいえ、初期段階の基本的なスキルを習得しないことにはなにも始まりませんし、自信をつけるのも難しいでしょう。
そこで本章では、動画編集を副業としておこなっていく上で、特に必要なスキルを3つ解説していきます。
その3つのスキルは下記の通りです。
- 動画編集スキル
- 営業スキル
- 自己管理スキル
また、スキル習得に向けた勉強方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
それでは詳しく見ていきましょう。
動画編集スキル
動画を編集する作業が大半の業務にあたりますので、当然ながら動画編集スキルは必須になります。
動画編集は、編集に特化したソフトウェアを使用し作業を進めていくため、専門用語が出てきたり専門的な操作が求められたりと、難しい点も多くあります。
しかしこの点は、基礎を理解していると解決できますので、まずは動画編集をする上での基本的なスキルと知識を身につけていきましょう。
それぞれ、下記の表にまとめましたので、ご覧ください。
編集スキル | 内容・効果 |
カット | 使用しない箇所を切り取り、動画の流れをスムーズにする技術。 撮影した動画素材には、本編に使わないシーンが必ずあるので、多用するテクニックと言えます。 |
音量調整 | 声や環境音など、多岐にわたる音声の調整をします。 ノイズを除去し、音をきれいにする作業が多く、細かい点に注意が必要なテクニックです。 |
テロップ | タイトル文字や字幕を作成し、動画内に挿入する技術。 テロップによって見やすさや読みやすさが変わってくるので、重要なテクニックのひとつと言えます。 |
クリップ結合 | 複数の素材をひとまとめにする技術。 別の動画にも使いまわしたい場合に便利で、クリップ結合することにより、作業の効率化を図れます。 |
上記の編集スキルは、基礎の部分にあたるので、中級者・上級者が駆使するテクニックがまだまだあります。
しかし、未経験の方や初心者の方は、まずは操作内容を覚えたり、実際の操作感に慣れたりしながら、少しずつ進めていくとよいでしょう。
また、勉強方法としては独学やスクール、講座などがあり、自分にあった学び方を取捨選択していきましょう。
クリーク・アンド・リバー社では、初心者の方に向けた「動画編集入門講座」をおこなっています。こちらは大手動画編集ソフト「Premiere Pro」の活用講座をEラーニング化しており、非常に分かりやすい内容となっています。
ぜひ、お試しください。
動画編集ツールを使い始めたばかりの方が対象の動画編集入門講座Eラーニング版
営業スキル
副業としてやっていく以上、個人で仕事を獲得する必要があります。
いくら編集スキルが上がっても、それを活かせる場がなければ収入にも繋がりません。
ですので、前述で解説した「副業の始め方」を参考に、積極的に営業活動を進めることをおすすめします。
営業スキルは、案件応募や企業に直接提案といったアプローチをしていく中で、試行錯誤を繰り返しおこないアップデートすることで身についていきます。
また、営業をおこなう際の知識や方法論を勉強する手段として、書籍や参考書を読んだり他者の提案文をリサーチしたりするなどが挙げられます。
根気強く取り組むことが、大きな案件を獲得する近道となりますので、ぜひ積極的に取りかかっていきましょう。
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自己管理スキル
前提として、副業で動画編集をおこなっていくため、本業の合間を縫って作業を進めていかなければなりません。
当然副業でも、案件ごとの納期がありますので、本業が忙しいから間に合わないということは絶対に避けたい点です。
上記のようなことも含め、限られた時間の中で効率良く仕事をするための「自己管理」が求められてきます。
自己管理といっても、その人自身の「性格」や「癖」のようなものではなく、スキルとして磨いていくことが可能な能力と言えます。
例えば「ポモドーロテクニック」と呼ばれる仕事効率化法を活用すると良いでしょう。これはあくまでも一例ですが、ご自身にあった自己管理方法を見つけ”スキル”として磨いていきましょう。
集中と休憩の時間を決めて、それを交互に繰り返しながら作業を進めていき、効率と生産性を高める手法です。
おもな時間の区切り方としては、
25分間の作業後、5分休憩(合計30分)を1セットとし、これを4セット繰り返したあとの休憩を15分間に設定し1クールが終了。
その後また25分の作業へと入っていき、2クール目がスタートする。
といった時間の区切りをして、作業を進めていきます。
動画編集の副業は稼げる!スキルを習得して積極的に活動しよう
動画広告の需要拡大に対して、動画編集者が足りていないため、企業やYouTuberをはじめとする動画配信者などは、人材不足に頭を悩ませている実情があります。
そういったことから、初心者の方でも今から参入が可能と言えるでしょう。
とはいえ副業で稼ぐためには、必要なスキルを習得し、自分自身で道を切り開いていく必要があり、動画編集の技術はもちろんのこと、営業活動や作業を効率化させる自己管理が重要になります。
動画編集という職種には将来性が見込まれていますので、本記事で紹介したスキル習得の勉強方法を参考に、まずは副業からスタートしてみてはいかがでしょうか。
また、下記の記事では、さまざまなジャンルの職種が網羅的に解説されていますので、副業やフリーランスとして独立することに興味のある方は、ぜひ参考にしてください。