働き方が多様化する今日、フリーランスの映像プロデューサーとして働きたいと考えている方も多いでしょう。
映像プロデューサーには経験や実績、コネクションなどが重要になるため、フリーランスへの道のりは簡単ではありませんが、うまくいけば大きな年収や自由な働き方を得ることができます。
本記事では、フリーランスの映像プロデューサーになるメリットやデメリットについて紹介します。
1 映像プロデューサーの仕事内容
1つの映像を作品として世の中に出すには、その過程で多くの仕事が行われています。その仕事には以下のようなものがあります。
・撮影場所の決定
・キャストへの依頼
・映像のイメージ作り
・撮影場所の確保
・物品の準備
・ビデオや写真の撮影
・現場指揮
・動画編集
・音声チェック
映像プロデューサーは、これらのさまざまな仕事をマネジメントする第一人者であり、プロジェクトの最高責任者です。企画全般やマーケティング、キャスティングなどは映像プロデューサーに任されます。
映像の完成度は担当する映像プロデューサーの力量にかかっているといってもよいほど、映像に大きな影響を与えるポジションです。
非常に責任の重い仕事になりますが、映像の持つ魅力を最も引き出せるポジションであることから、映像制作に携わるクリエイターにとって憧れの仕事でもあります。
2 フリーランスの映像プロデューサーになるメリット
フリーランスの映像プロデューサーには、給料や仕事の自由性に関してさまざまなメリットがあります。ここでは、代表的なメリットについて紹介します。
2.1 好きな仕事のみを受注できる
フリーランス映像プロデューサーの大きなメリットは、仕事を選ぶことができることです。依頼された仕事であっても、その内容や予算が魅力的でなければ断ることもできます。
会社勤めの場合は、会社の方針であれば個人の意志に関係なく取り組まなくてはなりませんが、フリーランスであれば自分自身に決定権があります。
好きな仕事や力を入れたい分野の仕事を中心に受注することで、映像プロデューサーという仕事をより楽しむことができると同時に、自らのスキルや専門性を高めることができます。
2.2 収入が上がる可能性がある
会社勤めの場合は依頼主からの報酬が会社に入り、映像プロデューサーは毎月の給料を受け取ります。プロジェクトがうまくいった場合はボーナスが支払われる場合もありますが、一般的には固定給で働くことになります。
一方でフリーランスであれば、高単価の仕事を受注したり、多くの仕事をこなしたりすることによって大幅に年収を上げることが可能です。特に大きな企業からの案件を獲得することができれば、かなりの収入増につながるでしょう。
2.3 時間や職場に縛られずに働くことができる
フリーランスの映像プロデューサーであれば、急ぎの案件でない限り、働く場所や時間に縛られることがありません。
インスピレーションが湧きやすい自然の中で企画を考えたり、移動時間にキャスティングを考えたりなど、自分の生活スタイルに合わせた働き方ができるようになります。
3 フリーランスの映像プロデューサーになるデメリット
フリーランスになるメリットは多くありますが、反対にデメリットもあります。どちらも把握した上でフリーランスへの転身を検討するといいでしょう。
3.1 実績や信頼性がないと仕事がもらえない
フリーランスの映像プロデューサーには誰でもなることができます。会社を辞め、フリーランスの映像プロデューサーを名乗るだけで活動できます。
しかし問題は、それだけでは仕事を獲得できないことです。前述したように、映像プロデューサーは映像制作のトップに立つ人材のため、豊富な実績や経験、キャストやスタッフ決定のためのコネクションなどがないと仕事を依頼してもらえません。
結果として、収入が落ちるどころかまったく仕事がないという状況に陥る可能性も十分に考えられます。
3.2 収入にばらつきが生じる
フリーランスの映像プロデューサーは、成功すれば大きな収入を得られますが、仕事の受注量によっては毎月の収入にばらつきが生じる可能性もあります。
3.3 すべてを一人でやる必要がある
会社に勤めていれば映像プロデュースに必要な機材やコネクションなどをすべて利用することができますが、フリーランスの映像プロデューサーはそれらもすべて自分の力で準備しなければなりません。
また、税務や確定申告などの手続きも自分で行うことになるため、映像プロデューサーの仕事以外の事務手続きをこなす必要も生じます。
4 フリーランスの映像プロデューサーになる方法
仕事が受注できるフリーランスの映像プロデューサーになるには、やはり実績や経験、コネクションなどが必要です。そのため、フリーランスの映像プロデューサーになるには、映像制作会社で経験を積むのが一番の近道といえます。
まずは技術職やアシスタントディレクターとして現場を幅広く知り、映像制作に必要なスキルやプロセスを理解することが大切です。これらの経験はプロデューサーになった際に活きてきます。
技術職やアシスタントディレクターを経て現場監督であるディレクターになることができれば、映像プロデューサーの直下で働くことができるようになります。
そして最終的に映像プロデューサーに昇格し、成功を収め、依頼主から大きな信頼を得ることができれば、いざフリーランスの映像プロデューサーになった際に仕事を依頼してもらうことができるでしょう。
一方、上記のような正規のルート以外でフリーランスの映像プロデューサーになる方法もあります。たとえば、求人サイトやクラウドソーシングサイトで募集されている映像プロデューサー案件に申し込む方法です。
高単価な案件であれば仕事を受注することは難しいですが、小さい仕事であれば熱意やスキルさえあれば採用してくれる会社もあります。
小さな案件を積み重ねつつ、より大きな案件受注にチャレンジしていくというのも方法の1つです。その場合は、自分の仕事が紹介できるポートフォリオやYouTube動画作品などを準備しておくといいでしょう。
5 まとめ
本記事ではフリーランスの映像プロデューサーとして働くことのメリットやデメリットや、フリーランスの映像プロデューサーになる方法などを紹介しました。
映像プロデューサーには豊富な経験や実績、スキル、コネクション、クライアントからの信頼などが必要になるため、未経験者がフリーランスとして成功を収めるのは厳しいというのが実際のところです。
そのため、まずは映像制作会社に入って経験を積むといいでしょう。実際にプロデューサーとしての実績やスキルを積み、独立しても仕事が入ってくると判断できるタイミングでのフリーランス転身をおすすめします。