急速に成長を続けているライブ配信業界において、個人でライバーとして活動するのではなく、仕事としてライバーを支えたいと考える方も増えてきました。

ライブ配信業界で働くためにはライブ配信に関する知識が不可欠ですが、個人で使う機材とライブ配信業界で使う機材は同じものなのでしょうか。

この記事では、ライブ配信業界で使用する機材について詳しく解説します。実際に機材を扱う職種も紹介しますので、ライブ配信業界への転職を考える方は仕事選びの参考にしてみてくださいね。

1 ライブ配信業界で使う機材には身近なものが多い

ライブ配信業界で使用される主な機材

  • ビデオカメラ
  • マイク
  • タブレット
  • オーディオインターフェイス
  • エフェクター
  • スイッチャー
  • ライブエンコーダー

使用する機材については以下で詳しく解説しますが、ライブ配信業界の撮影でも高価な機材が使われるとは限りません。個人で行なうライブ配信と同様の機材が使われることもあります。

このように、機材の良さだけではなく、アイデアで勝負ができるところもライブ配信の魅力といえるでしょう。

1.1 ライブ配信業界でよく使われる機材7選

ライブ配信 機材

1.1.1 ビデオカメラ

個人のライブ配信ではWebカメラとマイクがあれば配信ができますが、ライブ配信業界ではWebカメラはあまり使用されません。

ビデオカメラはWebカメラと比べると高画質なものが多く、迫力ある映像を撮ることが可能です。

さらに、ズーム機能が搭載されている、取り回しの自由度が高く被写体の激しい動きにも対応できるなど、ビデオカメラならではの利点が多数あります。そのため、本格的な撮影で使用されるのは、おもにビデオカメラです。

各モデルで値段や機能は異なりますが、高品質で多機能なビデオカメラが使用される撮影現場もあります。

1.1.2 三脚

三脚はビデオカメラを支える重要な機材です。三脚がないまま手持ちで撮影するとブレてしまい、映像が安定しません。

他の機材と同じく三脚の種類も豊富にあり、ビデオカメラを固定するだけのものから、照明付きや高さ調節が可能なものまでさまざまです。

機能性はもちろん、材質や耐荷重によっても価格が異なるので、どのような種類があるか調べてみるとよいでしょう。

本格的なライブ映像を撮りたいのであれば、照明付きなど高機能なものを使うのがおすすめです。ライブ配信業界でも、高機能な三脚が使われることが多い傾向にあります。

1.1.3 ライブエンコーダー

個人のライブ配信では、あまり聞きなれない機材かもしれません。ライブエンコーダーとは、映像や音声を取り込んで配信できるデジタル形式に変換する、アプリケーションソフトウェアや機器を指します。

ライブエンコーダーのなかにもハードウェア、ソフトウェア、モバイルなどの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

ハードウェア エンコード専用の機器。コストはかかるが、他の機材と組み合わせてライブ配信に拡張性を持たせることも可能。
ソフトウェア 無料で手に入るものもあり、低コストで配信したい場合に便利。ただし、パソコンのスペックにより、うまく動作しないリスクもあるので注意が必要。
モバイル スマートフォンやタブレット端末を使用したライブ配信アプリを指す。スマートフォンなどの端末だけを使ってライブ配信ができる手軽さが魅力。

1.1.4 マイク

視聴者のなかには、映像の粗さよりも音質の悪さが我慢できない方もいるため、音声は非常に重要なポイントです。

付属のマイクでもライブ配信は可能ですが、ノイズが多かったり、思うほど音量が上がらなかったりすることもあります。そのため、本格的なライブ配信を行なう業界では専用のマイクを用意することがほとんどです。

マイクには、1万円以下のリーズナブルなモデルもあれば、5万円程度の比較的高価なモデルもあります。

1.1.5 オーディオインターフェイス

オーディオインターフェイスとはマイクなどの音を取り込み、再生するために必要な機材で、特に音楽配信に多く使われます。

例えば、ライブ映像を観る際に映像と音声がずれていたり、音声にノイズが混じっていたりしたら、違和感や不快感を覚えるでしょう。

オーディオインターフェイスを使用するとノイズや変換の遅れ、入出力数などを調整できるため、音質が良く、音声の遅延が少ないライブ配信が可能になります。

1.1.6 ビデオスイッチャー

ビデオスイッチャーは、複数台のカメラを切り替えて表示させたり、カメラとパソコンのスライドを交互に表示させたりする際に便利な機材です。

画面を切り替えることでメリハリの利いた見せ方が可能になり、視聴者の視線をより効果的に誘導できます。

ビデオスイッチャーを使わずに画面を切り替えることも可能ですが、あとから映像の編集が必要になる場合もあるため、注意が必要です。

1.1.7 タブレット

パソコンを使わずにiPadなどのタブレット端末だけを利用して配信することも可能です。

ライブ配信業界では、配信にタブレット端末を使用することがあります。例えば、講義形式のライブ配信で、映像を撮るためではなくホワイトボード代わりにタブレット端末を使用するケースなどが考えられるでしょう。

2 ライブ配信業界で機材を取り扱う職種にはどのようなものがある?

ライブ配信業界ではさまざまな機材を使用してライブ配信を行ないますが、これらの機材を取り扱う職種にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは2つの職種について解説します。

2.1 動画配信ディレクター

ライブ配信 機材

スポーツや音楽ライブ、企業イベントなどのライブ配信をする際に必要な機材の選定や、現場での機材操作を行なうのがおもな仕事です。

会社によって業務の幅は異なりますが、実績を認められればプロジェクト全体の企画・制作などに携わることもあります。

2.2 テクニカルディレクター

テクニカルディレクターは番組のプロデュースや配信時の立会い、監視業務がおもな仕事です。配信環境の構築・改善を行なうこともあるので、機材の知識や操作経験があるとよいでしょう。

また、技術的なオペレーター業務以外にも、放送チームや他のディレクターと連携しながらコンテンツ制作を行なうこともあるため、コミュニケーション能力の高さも求められます。

3 まとめ

ライブ配信業界で使用する機材と、それを扱う職種について解説しました。ライブ配信で使用する機材は多様ですが、基本的な機材は個人もライブ配信業界も大きくは変わりません。

ライブ配信業界には、今回紹介した職種以外にもさまざまな機材を扱う職種があります。しかし、ライブ配信業界への転職に関する情報はまだ少なく、集めるのが難しい状況です。

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