6月25日(木)に開催された、今回17回目となる『と、コラボvol.17』の様子をレポートします。
『と、コラボ』は、企業やクリエイターとコラボして、スキルを高めていく場です。
この日は、株式会社アリウープの代表取締役である河野吉雄さんにご登壇いただき、『実践型Webマーケティング』というお題目で、マーケティングの定義や基本的な考え方、さらには、事例を通してすぐに実践できるテクニックを実演いただきました。
マーケティングを一言で言うと“売れる仕組み”を作ることで、それをWeb上で実現するのがWebマーケティングです。
なかでも、現代経営学やマネジメントの発明者でもあるピーター・ドラッカー氏の「マーケティングの究極の目標は、セリング(売り込み)を不要にすることだ」という名言を強調されていました。
成功事例をもとにWebマーケティングを解説する章では、月間1,000万PVのECサイトを例に挙げ、コラムやメルマガ、ソーシャルメディアを上手く活用して独自の世界観を作りあげることで、ファンを獲得するコンテンツのパワーを数値化して分かりやすく説明いただきました。
Webマーケティングの実践においては、“PDCAサイクル”の重要性を図表を用いての紹介。
・Plan(計画)…ターゲットユーザーの定義やWebサイトの目的や役割の決定
・Do(実行)…Webサイトの設計と公開
・Check(評価)…効果測定や分析からの課題点抽出
・Action(改善)…改善策をWebサイトに適用
本章では既存のサイトを参照しながら、Webサイトの分析や診断の手法などをレクチャーいただきました。
まずは某企業サイトの導線分析レポート結果から、コンバージョン率や離脱率、平均した閲覧ページ数から滞在時間までを解析します。
続いて、Webサイトにおいては意識せざるをえない“SEO”の話題に。
Yahoo!やGoogleに代表される検索サイトから、どのような検索キーワードでユーザーがアクセスしてきているか。
その傾向を分析するべく、『SEOチェキ』や『Ferret PLUS』といった、SEO分析サイトを実際に使って、対象となるサイトが検索サイトからどれくらい高く評価されているか。また、特定キーワードでの対象サイトを検索した際の検索順位などが一目瞭然で数値化されました。
他にも、“title”や“description”“Keyword”タグなど、SEO対策をするにあたり、重要になってくる箇所も簡単に閲覧することができるので、HTMLが分からない方でも簡単にチェックすることができます。
続いて、サイト外からの集客を知るための検索ニーズ調査のお題目へ。
Googleが提供する広告効果測定ツール『Google AdWordsキーワードプランナー』を使って、検索サイト内で検索されている数多くのキーワードのなかで、どういったキーワードが人気でアクセスに繋がりやすいかの分析を実演されました。
視聴率調査では、どのWebサイトがよく見られているか(=アクセスが多いか)を調査することで、Webサイトのアクセス数やユーザーの属性や、世界中のサイトと比較したアクセス数のランキングなどを確認することができます。
さいごに、本日の講演内容をポイントごとに分かりやすくまとめていただきました。
● Webマーケティングとは、Web上で売れる仕組みを作ること。
● Webマーケティングにおいては、PDCAサイクルのPとCがとくに重要。
● Webサイトを分析するためのツールは、無料で利用できるものも多い。
正しい使い方を身に付ければ、Webマーケティングにとって強力な武器になる。
● 複数の診断ツールを組み合わせたり、競合他社のサイトを分析することで、より具体的な課題や改善手法を見つけ出すことができる。
● Webマーケティングの歴史はまだまだ浅く、その手法は日進月歩で進化。無料で利用できる高機能なツールがどんどんリリースされている。
最後に、お忙しい中ご登壇いただいた株式会社アリウープの河野吉雄さん、そして、ご参加いただいたクリエイターの皆様、ありがとうございました!
C&R社では、Webや映像業界をはじめ、CGやゲーム、広告・出版業界などで働くクリエイター向けに、多彩なセミナーや勉強会を随時開催しています。
皆様も参加されてみてはいかがでしょうか!