Web業界は、業務によってさまざまな職種に分かれています。そのなかでもWebアナリストは、日本においてはまだ知名度が低い職種です。そのため「Webアナリストへ転職したいけど、求人を紹介しているサービスはあるのだろうか」「年収や将来性が気になる」と思っている方も多いでしょう。

この記事では、Webアナリストの年収の目安や必要なスキルなどについて解説し、併せてWeb業界に強い求人支援サービスも紹介します。ぜひ、この記事を読んでWebアナリスト関する理解を深めてください。

Webアナリストとはどのようなお仕事?将来性は?

転職後に行なう具体的な業務内容とともに、将来性についても解説します。

Webアナリストとはさまざまなデータを分析する人

企業のWebサイトは、各部署が提供する情報をもとにしてコンテンツを制作していますが、それぞれに課題を抱えていることも少なくありません。Webアナリストはそれらの課題を解決するため、調査や改善提案を行なうのが仕事です。調査にあたっては、アクセス解析を行ないます。解析には、以下のようなツールを用いることが一般的です。

Google Analytics
Adobe Analytics
User Heatなどのヒートマップ解析ツール
Access、ExcelなどのOfficeソフト

ツールを用いて得られたデータをもとに、課題の発見や改善点の指摘を行ないます。より的確な分析を行なうためには、転職先の企業が属する業界についての基本的な知識を押さえておかなければなりません。普段から転職先企業が所属する業界に関して、数値やグラフなどの統計的な情報に注意を払っておくとよいでしょう。

Webアナリストはこれからも需要が増えていく

Webアナリストは欧米ではよく認知されており、需要も高い職種です。しかし、日本での認知度はまだ低いといえます。企業における育成ノウハウが確立されておらず、Webディレクターのような他の職種と兼業する形になるケースも多いでしょう。

近年は、政府がデジタル庁(仮称)の設置を目指し、企業においてもリモートワークの普及が進むなどWebの活用が進んでいます。デジタル技術が進歩していくなかで、Webマーケティングの施策もより複雑化することが予想されるでしょう。
それによりスキルを持った人材が求められるため、Webアナリストに関する需要も増加すると考えられます。

Webアナリストの年収について


Webアナリストとして転職したいのであれば、年収はいくらくらいなのかも気になるところでしょう。ここでは、Webアナリストの平均年収や年収アップの可能性について解説します。

Webアナリストの年収は約400万~約550万円

他のWeb職種と比べると、Webアナリストは給与水準が高いといえます。上昇幅も大きいので、経験を積むことでより高い収入を得られるでしょう。日本では、WebディレクターなどがWebアナリストの業務を兼任する場合が多くあります。求人募集においても「Webディレクター」や「Webマーケター」として募集されているケースが多いようです。

ただし、数としては少ないながらも、大手広告代理店などが専門的な知識を持ったWebアナリストを求めることがあります。要求される知識レベルは高くなりますが、高待遇が期待できるでしょう。

経験年数を積むことによって年収アップ

他のWeb職種と同様に、Webアナリストの仕事においても常に最先端の知識をキャッチアップしていく姿勢が必要です。年収を上げるためには、スキルを向上させて経験を積むことが重要となるでしょう。また、企業によって年収に幅があるため、他の企業へ転職することで年収をアップできる可能性もあります。外資系の企業に所属している方のなかには、1,000万円以上の年収を得ている方もいるようです。入社後は経験を積むことを意識しながらも、場合によっては他の企業への転職も視野に入れておくとよいでしょう。

Webアナリストに必要なスキルと有利な資格を紹介


業務において必要な知識や、転職の際に有利となる資格を紹介します。

データ分析する知識とスキル

データ分析のための知識やスキル、統計学に関した知識は転職前に身に付けておいたほうがよいでしょう。先述したツールを用いて情報を集めても、それだけでは有用性はありません。仮説の設定や検証、改善につながる提案をするためには、データを適切に分析することが重要です。

マーケティングに関する知識とスキル

企業がゴールとして求めていることは、売上の向上です。そのため、分析して得られた結果を売上の向上に結びつけることができなければ、優秀なWebアナリストとして評価されることは難しいでしょう。近年は、ECなどのデジタルマーケティングの重要性がますます高まっています。いかに優れたWebサイトを構築して集客力を高めるかが企業の明暗を分けるともいえるため、Webアナリストにもマーケティングに関する知識やスキルが必要です。

Webアナリストにはデータを分析する「定量的」な視点だけでなく、ユーザーが快適にサイトを利用するためにUI/UXの向上を提案できるような「定性的」な視点も同時に求められます。両者のバランスが取れた視点を持ちつつ具体的な施策へ落とし込むことができれば、企業から高い評価を得られるでしょう。

プレゼン、表現するスキル

分析業務を通して得られた結果をもとに、プロジェクトチームのメンバーや他の部門のメンバーへ報告や提案を行ないます。その際、分析結果をわかりやすく説明できれば、評価が高まります。他の部門のメンバーには、Webサイトの運用に関する専門知識に詳しくない方もいるでしょう。そのようなメンバーにもうまく結果を説明するために、プレゼンスキルや表現するスキルがあれば重宝されます。

グラフや表を活用してより直感的な説明を行なう、専門用語をよりシンプルな言葉へ置き換えるなどの工夫をして、業務が円滑に進むようにするとよいでしょう。

コミュニケーションスキル

要望の聞き取りを行なう、提案の承認をもらうなど、クライアントと接する機会が多いWebアナリストは、良好な関係を築くためにコミュニケーションスキルも必要です。また、Webサイトの制作にあたってはWebディレクターやエンジニアといった他の職種のメンバーとチームを組んで進めます。

ときには、営業部門のような他部門の担当者も交えたうえで、意見交換をしつつプロジェクトを進行させることもあるでしょう。チームで進めるので、メンバー間の意見が大きく異なってくるケースも想定されます。このとき、他メンバーの視点にも立って考察を行ない、自分の提案を受け入れてもらいやすくするための調整スキルが必要になってきます。

ウェブ解析士認定講座

Web解析をするためのスキル認定資格で、Webマーケティングの資格のなかでは最も有名です。業務に必須ではありませんが、基本的な知識のほかに実務で必要となる能力を備えていることをアピールできるでしょう。資格を取得するには、Web解析の報告書作成やKPIの設定方法などの能力を身に付ける必要があります。

Webアナリスト検定

Webサイトに関するアクセス解析を学んだことを証明する資格です。上記の講座と同様に、業務上必須の資格ではありません。アクセス解析を基礎から学べるため、未経験者の方から知識を整理したい経験者の方まで幅広くおすすめできる資格です。

講座は一日5時間で構成され、Google Analyticsを利用したデータ分析の考え方を体系的に学びます。ツールの使い方だけでなく、実際の業務に応用できるデータの整理方法や視点の取得も可能です。

Webアナリストは給与が高く将来性のある仕事!

本記事で解説したように、Webアナリストはデータ分析業務のような定量的な視点だけでなく、ユーザーの快適さも考えた定性的な視点や他のメンバーへの説明能力なども必要です。近年、Webマーケティングの重要性がますます高まっていることから、日本におけるWebアナリストの知名度も高まり、将来的な活躍の場も広がるでしょう。

Webアナリストの求人は、Webディレクターなどの他の職種の求人として募集されていることが多く見られます。転職を考えている方は、専門の支援サイトを利用すると便利です。この機会に、業界専任のエージェントからサポートを受けられる「CREATIVE VILLAGE」に登録してはいかがでしょうか?