――「映画、ドラマ、アニメ、アイドルとさまざまなジャンルで音楽を手がける横山克。「許容されたカプセルの中でそれぞれみんなが突っ走る。そして折り合う形をちゃんと見つける。それが作品づくりの一番面白いところ。しかし、多数決で落とし所を見つけるのではなく、圧倒的な説得力をもって突破しなければいけないんです」。ある作品と出会い、音楽の力を見せつけられたとき、その恐さも知った。それから、自身のアイデアや提案を臆することなく、ときに先回りして監督やプロデューサーにぶつけるようになる。だからこそ名だたる強者(つわもの)たちが横山を必要とする。大人気シリーズ『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』の実写映画化が動き出したときも、制作陣から一番にその名が挙がった。「作品のことをいつも頭の片隅に置きながらずっと考えている。僕にはその時間がとても大事なんです」――
インスピレーションの源は「日本のお祭り」です
2023年の初秋にはお話をいただいていたと思います。参加を決めたのは、なによりも早い段階でオファーをいただけたこと。これは僕には一番大事なことです。作業が間に合う、間に合わないじゃなくて、考える時間があるかないか。映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」という作品で「自分ができることは何なのか」を見つける時間がほしいんです。できるだけ早い段階に企画書を読ませていただき、脚本の準備稿が上がってくるのを監督やプロデューサーと一緒に体感し、真っ白なところから音楽について意見交換しながら考えたい。実は、脚本を読んで作品を選ぶことよりも、どれだけ早い段階でお話をいただけるかのほうを大切にしているんです。
作品に取り組む原動力って大事だと思うんですが、今回はちょっと面白くて。もちろん「銭天堂」のことは原作もアニメも知っていましたけど、実写映画化に一番反応したのが僕の身近にいる人たち。子供が「銭天堂」大好きだって人が多くて(笑)。しかもそもそも映画化の企画自体、本作を手がけた中田秀夫監督の娘さん(当時小学生で原作ファン)の発案だと伺って、そんな作品ならぜひご一緒したいと思いましたし、もともと、伝説的な作品をつくられてきた中田監督ご本人にも興味がありました。そういった映画を取り巻く情報や、監督やプロデューサーさんに、何が好きなのか、逆に嫌いなものは何なのかとか個人的な好みも聞いたりしながら、それらすべてをヒントに、いつも「銭天堂」のことを頭の片隅に置いて日常生活を送る中で、音楽のテーマを見つけていく。だから僕には絶対に時間が必要なんです。
あるとき、実家のある長野や地方に出向いたときにお祭りに遭遇することがあって、これは「銭天堂」にハマるかもと思いました。そこから着想を得て、撮影に入る前に映画「銭天堂」に合うであろうテーマ曲をつくり、監督やプロデューサーさんにお渡しする。僕は必ずそれをやるんです。制作陣やスタッフさんの頭の片隅にそのテーマ曲を置いて日々を過ごしてほしい。ちょっと洗脳みたいな感じでしょうか(笑)。そうやってまずテーマ曲をつくり、それから撮影(2024年1月から3月)があって、編集を終え上げていただいたラッシュを観ながら4月ぐらいから曲づくりを始めました。今回は最終的に35、6曲つくりました。映画は画(え)に当てて音楽をつけていくのですが、僕としてはテーマを見つけてアイデアを膨らませるまでで半分は完成していて、そこまでが本当に大変だし肝というかコアな部分なんです。今回は事前に用意したテーマ曲がかなりハマった気がします。ただ、最初は監督をはじめみなさん、そして僕自身にも確証はなく、議論になりました。だんだん作業を進めていって、全員が「きっとこれで正しいのではなかろうか」というものを見つけていく過程では、かなり監督とも議論もしました。僕もけっこう引かないし、監督も引かないから(笑)、でもそれって極めて当たり前だし、非常に健全なことだと思います。僕が大切にしているのは、「“監督やプロデューサーが言う通りのものだけをつくる”を絶対にしない」こと。「意見を聞いた上で、自分だったらこうする」をとにかく大事にしていて、だって、すべてが予想通りなんてみんなつまらないじゃないですか(笑)。そういった意味でも今回は一番いい現場だったと思います。音響効果の大河原将さんにもとても助けられました。サウンドデザインといって、音響効果だけでなく、音楽のプランニングもやられる大河原さんが監督と僕のあいだに入って、非常にわかりやすく、そして建設的なご意見をもとに、とても仕事のしやすい環境をつくってくださいました。
日常生活でも考え続けることが必要なんです
いつも、「この場面においてだれが主人公なのか」「だれの視点なのか」を一番に考え、そこを見失わないようにしています。今回は、友情に恋、夢、人間関係といろいろなテーマでいろんな人が登場し、さまざまなことが起きるから、例えば恋愛の場面では、「だれかがだれかを好きな気持ち」自体を主軸につくっていきました。本質を捉えることが大切で、だれか、という考え方は危ないんです。悩んだのはよどみの場面。よどみをどう見せたいのか、どのくらい悪く見せたいのか。演じるのが上白石萌音さんだけに、どうやっても可愛らしさは残るし、でもだれも可愛らしく描きたいとは思ってないだろうなと。だから少し音楽で誇張してあげる必要があると考えました。それで、ゴジラや黒澤明監督作品のような質感を入れてみたら、意外とハマりました。映画にちょっとスパイスも加えられたように感じています。
音楽をつけたのはよどみというキャラクターではなく、その根っこにある「悪意」です。キャラクターにつけてしまうと応用が効かない。よどみの根幹=「悪意」を本質と捉えて、それをテーマにつくれば、もちろんよどみにはハマるし、ほかの「悪意」による現象をよどみという存在にまで結びつけることができて、映画全体を通してよどみにリンクできる。一番恐いのは、40曲程度つくるときにそういう軸を自分でコントロールできないと、ただただ曲をつくっているだけになってしまうことです。この感情の根っこにあるものは何なのかを探っていくと、「銭天堂」の中に3つか4つしかないってところまで整理できる。中田監督ご自身もかなりその作業をやられていました。
撮影現場にはどの作品も行ける限り伺わせていただいています。現場に行くことで、銭天堂に並んでいる駄菓子ひとつひとつこんなに丁寧につくられているのかとか、それまで文字情報だけだったものが立体化されリアルに感じることができる。美術、衣装、役者さんの動き、表情や声色、ほかにも監督がどんなところを気にしているのか、スタッフさんたちの顔色や士気とか、いろいろなところを見ています。そうすると、ご飯を食べたり、お風呂に入ってるとき、寝てるとき……つまり、日常生活を送っていてもなんとなく撮影現場で感じたことが思い浮かぶんです。とにかく大事なのは常に頭の片隅にそれがあることで、そのためには自分でリアリティをもって体験することが大切だと思っています。
実際に音楽制作に入ってからは、2、3週間でつくってしまって、いろいろ調整を含めて完成させるまで1、2カ月程度でしょうか。締め切りよりも随分早くに作曲自体は落ち着くようにしていて、そのぶん、その後の仕上げ作業を重視しています。たぶん日本の作曲家で一番締め切りに対して健全なタイプではないでしょうか。ただカラクリがちゃんとあって、何本もの作品を並行してやれるのも、頭の片隅に置いておくという時間を全作品において長く持っているからです。すべての作品がいつも頭の片隅にあって、いろんな経験や生活の中でふっとテーマを見つける。見つけさえすれば、そこからはテクニックだったりするから、で、その技術はあると思っています。いまとなっては曲を書きすぎて、寝ていても書けるんじゃないかってぐらい本当にすぐ書けるのですが、それは単に技術的な話であって、それを面白いものに形づくるためにはずっと考え続けることが僕には必要なんです。
自分には組み合わせと発想力しかない
3歳からピアノを弾いていました。音楽大学出身の親戚がピアノ教室を始めるので連れていかれたんです。祖父は絵が好きで晩年ずっと描いていましたが、芸術一家というわけではまったくなく、いたって普通の家庭で育ちました。僕はピアノ教室の先生の親戚の子って手前一生懸命練習していましたし、すごく弾けると思っていました。ただし、小学5年生まで。それなりに上手いもんだから、県大会や全国大会に出場して賞をもらったりはしたのですが、ある大会で、中学1年生と小学6年生ぐらいの兄弟の連弾を聴いて、自分にはピアノの才能がないと確信しました。それまで、自分は上手いと幼いながらにおごっていたんでしょうね。もう本当に話にならない。それが人生初の挫折です。それで演奏に対する気持ちはかなり低くなり、作曲を始めたってところもあるんです。演奏熱は限りなくゼロだけど音楽は好きで、でも練習は嫌いで、人がつくったものを弾くのもイヤで、だったら自分でつくっちゃえばいいやって。
ちょうどその頃だったかどうか、小学校の図書館で、「プログラミングで音楽をつくってみよう」という本と偶然出会って、コンピューターで音楽をつくりはじめました。中学卒業後はコンピューターをつくる技術を身につけたくて工業高等専門学校に進みました。僕はコンピューターの延長上に音楽があると思っていたから、むしろ音楽を続けるために高専を選んだ。でも入ってからは地獄でした。僕は使うことには長けていたけれど、コンピューターそのものの仕組みをつくるには別次元の能力が必要で、まったくついていけませんでした。そもそも中学を卒業する時点で工学の道を選んでいる人間の集まりですから、本当に天才のような人がゴロゴロいる。衝撃的でした。で、僕はまた挫折してしまった。そこで思ったのは、雑草魂で、簡単なことはできるんですよ。その簡単なことをとにかくしぶとくやり続ける。そしてその簡単なことをたくさん繋ぎ合わせまくって、面白い発想やものに育ててゆく。僕にはこのやり方しかできないと気がついたのは、この頃かもしれません。
どんな企画も正面から向き合う
高専を卒業し、国立音楽大学作曲学科に進みました。主には作曲理論や現代音楽を学んでいましたが、在学中からいろんなところにデモテープを送っていました。高専の同級生は社会に出ているのに自分はまだ学生だってことに負い目があって、早く働かなきゃと思っていたんです。程なくして、CM音楽プロデューサーの方から連絡をいただきました。キッカケとしては若くて使いやすかったからとは思いますが、当時、僕は22、3歳でしたが、人生でここまで厳しくしていただけることがあるのかと(笑)。自分の曲に対する手厳しいコメントを毎日のようにいただきました。僕自身も、自分は器用だけれど、これってものが出せないなってずっと悩んでいたので、その言葉が毎日刺さったし、本当にその通りだと思っていました。そこから抜け出すためには単純につくり続けるしかなかった。いろんなものを聴きまくりましたし、とてもありがたいことに、本当に売れている音楽プロデューサーさんでしたので、ものすごい数の現場に入り、いろんな人に出会えたことが本当にいい経験になりました。クリエイターにはそういうヘビーな時期が必要だし、自分に対して厳しい意見こそもっとも大事にすべきだと僕は思っています。いまの監督とのやり取りの姿勢にも共通しますし、20代前半にご一緒させていただいた音楽プロデューサーさんは、間違いなく、僕の人生の恩人のひとりです。
そうして少しずつ人脈が繋がっていったのですが、ずっと劇伴とアイドルの曲を書きたいと思っていました。転機はたくさんあるのですが、アイドルということでは、ももいろクローバーZとの出会いもそのひとつです。ももクロを担当している音楽プロデューサーの宮本純乃介さんは同じ年で、出会ったのは23、4歳の頃。お互い駆け出しの時期でもあり、「え、こんなのつくるの?本気!?」みたいなものも一緒にやってきましたし、いやそもそも、ももいろクローバーってすごい名前だし、なんかZっていきなりついたし、どうしようみたいな(笑)。でも、いまや国民的アイドルですよね。僕は、どんなに変わってるなと思う企画でも絶対に真正面から真剣に向き合う。そこは本当に強く思っています。どんなに売れたものであっても、最初はただの変わった小さな企画でしかないんです。そして、それが大きく育っていった姿を僕はたくさん見ている。アイドルだって、映画も、ドラマも、アニメもそうです。あのボツになってしまった企画、売れなかった企画がこんなふうに昇華されて大ヒットしたんだってことをいっぱい見てきました。だから、やっぱり小さな積み重ねを続けるしかないんです。
この仕事は、「音楽から演出に関わること」なんです
アニメーションの劇伴をやりたいといろいろな人に言っていたら、僕の初めてのアニメ作品「クイーンズブレイド」シリーズ(10ほか)の音楽を担当させていただけることになりました。やりたいことを言い続けるって本当に大切で、程なくしてドラマも始められるようになるんですけど、やっぱりその頃はドラマやりたいってずっと言ってたんですよね。ドラマをやっていく中で、TBS系ドラマ「夜行観覧車」(13)で監督の塚原あゆ子さんと出会いました。僕はまだ30歳そこそこでした。塚原さんも、プロデューサーさんも、作品に対して本当に強い思いを持たれていて、「芯になるところで意見を曲げない」ということも学びました。塚原さんは音楽をとても大切に考えていて、あと、すべての作業に愛を持って接している。音楽と映像をマッチさせるためにかなりの作業をされていることをたくさんの方から伺っていますし、本当に感謝もしています。僕はシリーズのドラマにおいては、とにかく残る、インパクトがあるものをやることが多いです。ドラマってみんないっぱい観ますよね。たくさん観る中のひとつなわけだから、少しでもひっかかってもらえるように音楽での印象値を上げたくて、ほかと違って特にドラマは音楽が悪目立ちするぐらいのほうがいいと思うことが多いかもしれません。
テレビアニメ「四月は君の嘘」(14)は僕にとっては本当に大きな転機でした。実はそれまで、音楽がこれほどまでに作品に影響を与えるなんて、もしかしたら意識が足りてなかったのかもしれない。作品というものは、原作、脚本、演出、プロデュース、技術、演技、作画、撮影、宣伝……本当に多くの人と要素で成り立っているんです。それだけに、音楽という役割も決して小さなものとは思ってはいないものの、たくさんの人が関わる中で大きすぎるものでもないと心のどこかで思っていたのかもしれません。でも「四月は君の嘘」で、自分の音楽が画(え)にのったときにものすごく感動してしまって。そして恐くもなりました。ここまで作品の世界観に影響を与えられるのなら、ひょっとしたら音楽が作品を殺してしまうことすらあるかもしれない。塚原あゆ子監督ドラマ「Nのために」(14)、長井龍雪監督アニメ「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ」シリーズ(15ほか)、小泉徳宏監督映画「ちはやふる」(16ほか)なども同じような感覚を持ちました。これらの作品を通じて、自分の仕事の重要さを思い知ると同時に恐さも感じ、そこから完全に僕の意識は変わりました。この仕事は、「音楽から演出に関わること」なんです。
能力がないからこそできることだってある
つくり方としては、映画か、シリーズものかで違いはありますが、実写かアニメかでの違いは僕の中ではありません。根本的な違いは、映像を観る前につくるか、観たあとでつくるかです。映画は画(え)に当ててつくれますが、シリーズものは日本の現状のフローだとそうもいかない。だから、シリーズではちょっと一か八かみたいなところがあるんですが、いまはそれを楽しむようにしていて、けっこうパッと思いついたことをサッと形にする、瞬発力を大切にやっています。僕にはあまのじゃくなところがすごくあるので、映画もシリーズものも、実写もアニメも、どれが好きというより、どれも好きだから、ひとつだけをずっとやりたくないという感じです。だから並行して何作もやるってことを続けているわけですが、自分でも思っています、こんな本数やるなんて意味わかんないなって(笑)。もちろん今後調整していくこともありますが、だからこそ持続できるやり方をすごく模索して、可能な場合こそ対面でやりますが、数年前からリモートを制作過程に入れることにとてもこだわっています。
映像と音楽を合わせながらの監督のミーティングや、ミュージシャンとのレコーディングやミキシング、もちろん日々の作曲作業でさまざまなスタッフと関わるときも基本的にリモートです。僕は機材に強いほうなので、例えば監督と映像を観ながらのミーティングをリモートで行う場合にも、手元で映像、全員が編集できる議事録メモ、音楽編集ソフトの画面などを確認できるから、むしろ対面よりやりやすいはずなんです。リモートを取り入れることで僕はもちろん、みなさんの自由度も上がる。移動の時間も取られないし、時差も関係なくどこにいても打ち合わせできる。違うタイムゾーンで生活しているスタッフさんもチームに入れることができます。最初に申し上げた、作品のことを日常生活においても考え続けることは、ひとつの場所やひとつの環境ではとても続けられるものではなく、例えば世界中を旅したり、さまざまな国の人と音楽を一緒につくりあげる、そういった刺激を受け続ける環境が日常にないと無理なんです。今回「銭天堂」でも中田監督にリモートでのミーティングをお願いしましたが、回を重ねるごとにとても慣れていただけました。
クリエイターとして生き残り、作品をつくり続けていくために必要なのは、やっぱり「しつこさ」だと思います。ピアノを弾くことも、楽譜を読み書きする能力も、オーケストレーションも、コンピューターだって、僕よりできる人をいっぱい知っています。僕はそれらすべてにおいて、それなりに優秀ではあるけどまったく天才ではない。優秀というか、続けていれば必ず詳しくはなりますから。ただ、どの分野でも上には上が必ずいる。僕はいつだって自分の限界値がすぐ見えるんです。ダメだな自分、ってすぐにわかる。でもそこであきらめない。絶対に折れない。リンクさせるとか、変換させるとか、結びつける……とにかく、ひたすら考え続ける。僕は凡人だから、能力が低いからやれるんです。能力がないから価値がないなんてことはなくて、能力がないからこそできることだってある。天才だけが、天才だからといって生き残れるわけじゃないですから。だから僕は、しつこく続けることさえしていれば、だれにだってクリエイターとして生きてゆける可能性はあると思っています。
映画「銭天堂」では懐かしくなりすぎないよう心がけました。音楽のテーマは「日本のお祭り」ですが、例えば特徴的な篠笛は直接使わず、フルートやピッコロを篠笛に見立てて演奏していただいたり。あくまでも舞台は現代ですから。これだけ映像を観ているとさすがに数年経たないと客観視できないので、完成した映画を観て、音楽がよかったかどうかの判断は自分では難しいのですが、音楽によって「銭天堂」独特のキラキラ感が増し、賑わいが出たようにはいまのところ感じています。でも音楽を聴くために映画を観るわけじゃないですから。読後感としてなんか音楽もよかったねって思ってもらえるのは嬉しいのですが、映画として面白いと思ってもらえることが一番の幸せです。もし僕が銭天堂の幸運なお客さまになれるとしたら、ときどき打ち合わせで何を言ってるのかわからない人っていて、それが監督だったりするとかなり地獄なので(笑)。だから僕は、クリエイターの頭の中をちゃんと翻訳してくれる「バイリンガール」がほしいです。
小学校の新米教師・等々力小太郎(大橋和也)は、生徒からふしぎな駄菓子屋「銭天堂」の噂を聞く。店主の紅子(天海祐希)が選んでくれた駄菓子を食べると願いが叶えられるという。だが銭天堂の駄菓子をめぐり小太郎の周囲の人びとの様子がおかしくなる。最初は紅子を疑った小太郎だったが、やがて謎の駄菓子屋「たたりめ堂」の存在に気づく。その店には、不気味な笑いを浮かべる、主人のよどみ(上白石萌音)がいた。
原作:廣嶋玲子(作)・jyajya(絵) 『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』シリーズ(偕成社刊)
出演:天海祐希、上白石萌音、大橋和也、伊原六花
監督:中田秀夫
脚本:吉田玲子
音楽:横山克
主題歌:水曜日のカンパネラ「願いはぎょうさん」
制作プロダクション:KADOKAWA
配給:東宝
Ⓒ2024 映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」製作委員会
大ヒット上映中
インタビュー・テキスト:永瀬由佳