就職・転職活動時やネット情報などで「クライアントワーク」といった言葉を耳にした方も多いのではないでしょうか?
「クライアント」「ワーク」と切り離すと理解できるものの、一言に集約されるとはっきりとした意味が分からない方も少なからずいるはずです。
しかし、誰かに今さら聞くのにためらいが生じて、なんとなく使っているケースもあるでしょう。
そこで本記事では、クライアントワークの意味や代表的な仕事について紹介していきます。
また、クライアントワークにおけるメリット・デメリット、身につくスキルなどを解説していき、噂されがちな「つらい?」についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
クライアントワークとは
クライアントワークとは、クライアント(取引先・依頼主)からの発注を受け、目的や要望に沿った製品・制作物を作り、最終的な成果物を提供することです。
自社事業や個人制作とは異なり、顧客(クライアント)と受注者(会社または個人)間での契約のもと仕事が成立します。
基本的には営業活動から始まり、ミーティングや企画会議、ヒアリングなどを経て実務に移り、成果物を納品するといった流れになります。
つまり、クライアント側の悩みでもある「社内のリソース不足」や「自社では作れない製品開発」を解決する仕事であるとも言えるでしょう。
クライアントワークを主軸においた仕事3選
クライアントワークを基本とした業種はさまざまであり、現在ではたくさんの仕事がクライアントワークで成り立っているケースがあります。
そこで本章では、クライアントワークを主軸においた、聞き馴染みのある3つの仕事を紹介していきます。
その代表的な仕事は下記の3つです。
- 映像クリエイター
- Webクリエイター
- マーケッター
それぞれ詳しく見ていきましょう。
映像クリエイター
映像制作や動画作成に関わる業務をおこなうクリエイターです。
以前までは、各制作段階で役割を細分化し、それぞれにポジションを設けて業務をおこなっていましたが、最近ではそのような分業制が廃止されつつある業界です。
そのため、企画や撮影、編集まで分け隔てなく手掛けることが多くなっています。
おもなクライアントとしては、PR動画・CMを制作したい企業やYouTuberなどが挙げられます。
また、映像クリエイターは映像関係に携わる人の総称であり、職種自体は多岐に渡りますので、詳しくは下記の記事を参考にしてください。
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Webクリエイター
おもにWebサイトやWebコンテンツの制作に関わるクリエイターを指します。
デザインの考案や実装、プログラミングによるサイト構築など、Webに特化した業務をおこなっていきます。
さらに、企画からプロジェクトの運営管理まで、幅広い業務をクライアントから依頼されるケースも多く、Webクリエイターの中でも各ポジションに特化した人材が存在しているのが現状です。
おもなクライアントとしては、コーポレートサイトおよび自社商品サイトの制作を進めたい企業が多い傾向にあり、その延長で、制作したサイト運営を任される場合もあります。
下記の記事では、Webクリエイターについて詳しく解説していますのでぜひご一読ください。
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マーケッター
いわゆる「マーケティング」に関わる業務をおこなう職業です。
業務上のマーケティングとは、広告やオウンドメディアを通して、製品やサービスを継続的に提供していける効率的な仕組みづくりを指します。
ネット上で活躍するマーケッターもいれば、オフラインでのマーケティングが主戦場のマーケッターもおり、現在でもその価値は幅広く企業に浸透しています。
また、聞き馴染みのある「プランナー」や「ライター」といった職種もマーケッタージャンルの一つです。
関連記事:マーケッター | クリエイティブビレッジ
クライアントワークのメリット・デメリット
クライアントワークをしていく上での「メリット」と「デメリット」が気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで本章では、その両方を深掘りし、解説していきます。
メリットとデメリットを把握し、今後の参考にしてくださいね。
それでは詳しく見ていきましょう。
メリット
クライアントから仕事を受注し、それに応じた成果報酬が得られるため、依頼時点で収入の目処がたち、経済的な計画性をもちやすい点がメリットになります。
また、携わったプロジェクトが実績として各所に掲載できるケースもあるでしょう。
しかし上記に関しては、クライアント側の承諾を得る必要があります。
もし、承諾を得られない場合でも、クライアントの意向を尊重し従うのが通常ですので、無理に実績として掲載するのは厳禁です。
承諾を得られた場合は、実績としてアピールに繋がるため、大きなメリットと言えるでしょう。
デメリット
結論、これといったデメリットはありません。
理由としては、デメリットになりそうなことも、仕事をしていく上ではどの職業にも当てはまるものばかりと言えるからです。
それをデメリットとしてしまうと「仕事」として成り立たなくなります。
しかしその点を除いて、あえてデメリットを言うのであれば、一度受注した案件が必ずしも永久に継続するとは限らないということです。
当然、成果物のクオリティによって継続判断は左右されますし、普段の連絡業務や仕事に対する姿勢などでも印象は変わってきますので、そのあたりは慎重に捉えるべきでしょう。
クライアントワークで身につくスキル3つ
クライアントワークは常にクライアントと向き合いながら仕事をしていく必要があり、経験を培っていくと自然にスキルが身につきます。
本章では、そのスキルを下記の3つに厳選して紹介していきます。
- 業務効率化スキル
- 提案スキル
- コミュニケーションスキル
現状は上記スキルに自信がない方でも、クライアントワークを誠実におこなっていけば経験とともに身につきますので、事前知識として捉えて読み進めていきましょう。
身につくスキル1.業務効率化スキル
クライアントと合意した「納期」があるため、納期から逆算した制作のスケジューリングが必要となります。
そのため、納期までに「プロジェクト完了」+「正確で高品質な成果物の制作」をするにはどうしたら良いかを考え、自然と業務の効率化を図れるようになります。
案件数が増加してくると、なおさら効率化が求められるでしょう。
しかし、納期があるからといって、品質が落ち、雑な成果物になっては本末転倒です。その点には十分気を配りながら、効率化するための意識が大切になります。
身につくスキル2.提案スキル
クライアントワークではクライアントの要望を最優先に考えて、満足してもらえる結果が必要です。
上記の点は、クライアントワークにおける大前提にはなりますが、クライアントとプロジェクトについて話し合いをしたのちに「こうするともっと良くなる」といったポジティブな提案も大切になってきます。
経験則やデータ分析による根拠のもと、的確な提案ができる人材はクライアントサイドから見ても心強く感じられやすく、信頼を得られる可能性が非常に高くなるでしょう。
任された分野のプロとして、より質の高い成果物にするためのアイデアを注入するつもりで提案できるようになると良いでしょう。
身につくスキル3.コミュニケーションスキル
クライアントワークでは、ただ専門的な業務を黙々とおこなうわけではありません。
クライアントとの認識の違いや成果物の齟齬をなくすために、必要に応じて連絡を取り合ったり、対面やリモートでの会議をおこなったりするケースも多々あります。
上記の点もクライアントワークの一環であり、対話や礼儀といったコミュニケーションも非常に大切な仕事です。
もともとコミュニケーション能力が高い人は有利ですが、今は自信がない方でもクライアントワークをしていくことで、習得できるスキルの一つでしょう。
クライアントワークで意識する3つのポイント
クライアントワークをしていく上で、必ず意識しておくポイントがあります。
ただ単に、依頼された仕事をするだけではクライアントと良好な関係を築くのは難しいと言えるため、以下で紹介するポイントを参考にしてクライアントワークに取り組んでみてください。
- クライアントの意図を汲み取る
- 連絡はすぐに返す
- 妥協しない
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
クライアントの意図を汲み取る
クライアントから依頼を受ける各ジャンルのクリエイターがまず意識しておくべきことは、プロジェクトにおけるクライアントの意図を汲み取ってから業務に取り掛かることです。
決して自分の考えだけで制作物を完成させてはいけません。
あくまでも、クライアントサイドのイメージを具現化することにフォーカスし、その上でプラスαの提案をしていく姿勢がもっとも望ましいと考えられます。
芸術家やアーティストではありませんので、そのあたりは慎重に意識していく必要があると言えるでしょう。
連絡はすぐに返す
クライアントから連絡がきた場合は、迅速な対応を心掛けましょう。
どうしてもすぐに返せない場合でも、24時間以内の返信は必須であると言えます。
また、内容によっては考える時間が必要なケースも出てきます。その際、答えが出ていなくても「時間を少しもらいたい」といった旨を伝える返信をしましょう。
クライアントサイドも返信がないと不安に感じてしまい、信頼が薄くなる可能性も考えられますので、明確な答えがない場合でも「返信する」といったアクションは重要になると言えます。
これはクライアントワークに限らず、社会人として一般的な考え方にも繋がりますので、しっかりと意識していきましょうね。
妥協しない
成果物に対して、一切の妥協を許さない意識で取り組みましょう。
「これくらいでいいかな」といった感覚は決してもたず、いかに最高の成果物に仕上げられるかにフォーカスして、プロとしての仕事を全うしましょう。
クライアントにもその姿勢は伝わりますし、継続的な依頼に繋がる要因の一つと言えますので、常に意識しておきたいポイントになります。
【番外編】クライアントワークはつらい?
結論から言うと、クライアントワークはつらくありません。
クライアントワークと言われているものの、社会に出て仕事をしていけば、だいたいは同じようなワークフローを踏むことが多くなってきます。
たしかに、クライアントワークと自社業務での違いはありますが、仕事として業務を執行していく上での必要なスキルや意識するポイントには通ずるものがあります。
ですので「クライアントワークだからつらい」という特別な感覚をもつことはありませんし、仮にクライアントワークがつらいとなれば、全ての職業が「つらい」ということになりかねません。
クライアントワークを楽しめるか、好きな仕事をやっていけるかどうかが重要になります。
クライアントワークを楽しみながら成長していこう!
今回はクライアントワークの意味や代表的な職種、身につくスキルなどについて紹介・解説していきました。
現在、すでにクライアントワークをしている方、就職や転職でこれからクライアントワークをしようと考えている方の参考になれば幸いです。
世の中にはさまざまな仕事があり、誰かの努力でこの世界は成り立っています。その中でも、いかに自分の仕事に誇りをもち楽しんでいけるかが大切です。
クライアントワークもその一つであり、経験を積んでいく中でスキルを習得し、さらなる成長を目指していきましょう!
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