フリーターは、正社員と比べると仕事の負担が少なく、自由な働き方ができるというメリットがあります。
一方で、仕事の不安定さや収入の低さといった懸念も多くあります。フリーターと正社員の生涯年収は約6,700万円も差があると言われており、いつ仕事がなくなってもおかしくないという不安定な立場に置かれています。
現在フリーターとして働いている方の中にも、近いうちに正社員として就職したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、フリーターから正社員になるための方法を紹介します。正社員を目指している方はぜひ参考にしてみてください。
正社員になることを検討するフリーターのきっかけ・理由
一般的に、フリーターとして働く方は下記のような悩みを持っているケースがあります。
- 給料が安くて貯金が難しい
- 明日も仕事ができるか不安
- お金がないから結婚できない
- 未来に生きる自分が想像できない
フリーターは正社員に比べて給料が安く、仕事が安定しません。給料の安さから将来への蓄えが少なく、結婚に踏み出せない傾向にあります。
将来を共に過ごす相手もできず、1人で生きるにも貯金が少ないとなると、未来の自分がどうなっているかといった先のことは想像したくないものです。
これらの悩みを解消する手段の1つとして、正社員として就職することが挙げられます。
正社員のメリット
正社員に就職する方法を紹介する前に、就職した場合のメリットを解説します。
仕事が安定する
正社員はアルバイトなど非正規雇用に比べて就職するのは難しいですが、一度採用されると例外がない限りは解雇されません。
雇用期間も定められていないため、毎月に貰える収入が確定します。生活や将来への貯蓄も安定するため、未来への不安が軽減されるでしょう。また、安定した仕事に就職していると、社会的信用が高くなる傾向にあります。
高い給料が貰える
正社員は非正規雇用に比べて基本給が高いです。
経験年数や能力に応じた昇給があり、さらに会社によってはボーナスが貰える場合もあります。また、会社によっては家族手当や資格手当などの各種手当が給料として加算されることもあります。
福利厚生がある
正社員は基本的にフルタイムで働くため、福利厚生の対象に含まれます。会社ごとに優遇されるサービスがあれば受けられるので、これも1つの利点といえるでしょう。また、下記の社会保険にも自動加入されます。
- 医療保険(健康保険)
- 年金保険(厚生年金)
- 雇用保険
- 労災保険
- 介護保険 ※40歳以降
フリーターが社会保険に入るには、雇用先の従業員数や賃金、週当たりの労働時間など条件が決められています。加入できない場合は家族の扶養に入るか、自身で国民健康保険料などを納めなければなりません。
フリーターから正社員になる方法
正社員のメリットを解説したところで、続けてフリーターから転職する方法を紹介します。
転職エージェント
転職エージェントは人材紹介サービスの1つで、求職者と企業をつなげる役割があります。後述する求人サイトとは異なり、転職エージェントに助けてもらいながら転職にチャレンジすることができます。
転職エージェントの担当者と面談し、面談内容から適した求人情報を紹介してもらえるでしょう。1人で探すよりも手間が省け、悩みがあれば担当者に相談できるので、転職に不安を抱いている方にはおすすめです。
求人サイト
求人サイトは転職エージェントとは違い、自らサイトから求人を検索し、応募する形になります。サイトによって強みを持つ分野が異なるため、自分に合う求人サイトを選ぶといいでしょう。
ハローワーク
ハローワークは、職業紹介や雇用保険に関する業務を行う役割を持っており、正社員としての就職先も探せます。中には他の求人サイトにはない情報が上がっている場合もあるので、通う機会があれば確認してみるのもいいでしょう。
求人誌
求人誌には、未経験者向けに正社員募集の求人が掲載されていることがあります。もし気になる求人を見つけた場合は、他の応募者に先を越される前になるべく早く応募するといいでしょう。
知人や友人の紹介
知人や友人の紹介で就職面接を受ける場合、採用担当者は紹介された人からあらかじめ人柄や経歴を聞いた上で採用判断します。何もツテがない状態で面接を受けるよりも有利に働くので、採用率は上がるでしょう。
また、事前に会社の雰囲気や仕事内容を聞いた上で応募するかを決められるため、就職後のミスマッチを防げます。
正社員登用制度
正社員登用制度とは、アルバイトなどの非正規雇用から正社員へと雇用を切り替えられる制度で、会社によって条件が異なります。正社員登用制度のある勤務先だからといって、必ずしも正社員になれるわけではないので注意しましょう。
紹介予定派遣
派遣社員として経験を積みながら正社員を目指す方法になります。紹介予定派遣は正社員になる前提で働くため、派遣社員として働くよりも採用されるのは難しくなるでしょう。
派遣社員として働く段階で仕事に対する姿勢や能力を見られるため、正社員になれない場合もあります。紹介予定派遣から正社員を狙う場合は、正社員の求人に応募する気持ちで利用しましょう。
フリーターから正社員になるためのポイント
最後に、正社員に就職するためのポイントを解説します。ここで紹介するポイントを参考に、就職・転職活動にチャレンジしてみてください。
仕事を選びすぎない
まず重要なポイントの1つは、仕事を選びすぎないことです。
会社に就職することを考える際に、自分が好きな仕事に絞っていると正社員としての就職が難しくなります。最初から条件を絞りすぎると応募できる求人が限られてくるため、似た仕事を探すぐらいに制限を緩めるのが理想的です。
どうしても正社員になりたいと考える場合は、「未経験者歓迎・学歴不問」の求人を狙うといいでしょう。正社員経験がなくとも、会社にやる気を見せることができると採用率は上がります。
また、希望条件が多くて選べない場合は、優先したい条件を3つまで決めておくと、求人の応募に悩む時間を少なくできます。
未来の自分をイメージする
2つ目は正社員として就職した後の自分をイメージすることです。
自分にとって良い経験を積み、スキルを身につけられる仕事を選べるとベストです。自分が希望する通りの未来が想像できない場合は、少ないストレスで仕事を続けるのは難しいでしょう。
自己分析をしておく
自己分析して、自身の「強み」と「弱み」を理解しておくのも大切です。
自分の強みを活かし、弱い部分を改善しようと努力する人は伸びしろが大きく、会社から期待されやすいです。正社員就職を成功させるためにも、過去の経験を振り返るか、他人から意見を取り入れて自己分析をしておきましょう。
自己分析が難しければ、自己分析ツールや適職診断ツールを使って把握することもできますが、第三者の評価が欲しい場合は、転職エージェントをはじめとするサービスに登録を行い、エージェントとの会話の中で見つけることもおすすめの方法です。
常識・マナーを身につける
一般常識やマナーを知ることも、正社員として就職するためには必要なことです。
社会人マナーや履歴書の書き方などの常識は事前に身につけておきましょう。会社から常識がないと判断されてしまうと、書類選考や面接で落とされる可能性があります。
履歴書を書く段階から、入社を希望する業界や会社の研究をしていないと、事前に調べていないと見なされ、選考に通りづらくなってしまいます。正社員として働きたい業界や会社、競合他社についても調べるなど情報収集はきちんとやっておきましょう。
フリーターから正社員になるためには、兎にも角にも自己分析から
本記事では、フリーターが正社員に就職するための方法を紹介しました。
フリーターから正社員に就職する方法はさまざまであるため、自分に合った手段を選ぶといいでしょう。どの方法を選ぶにせよ、事前の自己分析や業界・会社についての情報収集は必ず行うようにしましょう。
ここで紹介したポイントを確認し、履歴書の作成や面接対策をしてみてください。