突然ですが、皆さん。
「締め切り間際、デザイナーにきつく当たってしまって、チームがギクシャクした」という経験はありませんか?
何をかくそう、私がその経験者。もうそんな思いはしたくないと、PECで開催された「コミュニケーション力アップ講座」を聴講取材してきました。

そこで聞いた呪文のような「木戸に立ち掛けし(キドニタチカケシ)」・・・。

人間関係が上手くいくコツ、皆さんにもご紹介します。

“話す、聴く”の1時間がスタート

2017年10月6日(金)、クリーク・アンド・リバー社のプロフェッショナルエデュケーションセンター(PEC)で開催された「コミュニケーション力アップ講座」。

講師のインター・ベル 関根敏博さんは、20年以上アパレル業界で教育研修に携わってきたプロフェッショナルという方です。

この講座は、二人一組で「話をする側」と「聴く側」になって「傾聴力&質問力」をアップさせ、最後にはいつの間にか「コミュニケーション力」アップの手法に気付くという内容です。

「木戸に立ち掛けし」の謎が判明!

コミュニケーション力アップ講座「好きな食べ物は何ですか?」という質問に、一方が答えて、それを相手の方は聴くというやり取りから始まりました。初めて同士でも質問が「食べ物」や「話題のニュース」とかであれば、“すっと”入りやすいので、話しが次々とつながります。

そう、この質問の仕方が、コミュニケーション力アップのための、会話を始めるきっかけです。

そこで講師の関根さんが紹介したのが、呪文のような言葉「木戸に立ち掛けし(キドニタチカケシ)」

「キ」は「いいお天気ですね?」などの「気候・季節」「ド」「道楽・趣味」で「趣味は何ですか?」。
「二」は「赤ちゃんパンダのニュース見た?」などの「ニュース」「タ」は「旅(旅行)のオススメは?」の「旅」
「チ」「知人・芸能人」で「ネットで話題の、あの人知ってる?」、「カ」「家族」で「最近、息子がゲームばかりで・・・」、「ケ」「健康」で「日に焼けてますが、何かスポーツでも?」、「シ」「仕事」で「この時期は仕事が忙しいですよね?」などという、共通の話題になりやすい質問の頭文字。
たしかにスンナリ話せて、空気が和むきっかけになりそうです。

「話を聴く」。できていそうで出来ないこと

そして質問したら、聴く姿勢が大切ということ。
ただ単に「そうなんですか」と受け流すのではなくて、話をしている人をきちんと見て、その人に興味を持って「お寿司、いいですよね」と共感したり、「どんなネタが好きですか?」と掘り下げた質問をしたりすることで、質問に答えている方は「この人、話しやすい」と感じて、次から次への話しがつながります。

どんどん距離が縮まって、コミュニケーションが良くなるのを、参加者の皆さんが実感していました。その証拠に、関根さんが「終了してください」と言っても、初めて同士がお互い話しを続けているほどです。

日本には「忖度(そんたく)」や「あうん」など、「以心伝心」を美徳とする文化がありますが、今回の取材では「会話」がSNSの発達した社会でいかに重要か、そして、「聴く」ということが、どれだけコミュニケーションを良くするのかということを改めて学びました。

コミュニケーション力アップ講座聴く表情や姿勢、抑揚、相槌の打ち方など、ちょっとしたことで話がどんどん広がり、お互いが理解し合っていく様子が体感できました。

仕事が忙しくなると、ついついおろそかになってギスギスした感じになってしまうのは、まず話を聴いて、相手に興味の持っているということを示すことが出来なかったからなのですね。

さらに、一番大切なこととは・・・・

この講座を通じて一番感じたこと。
それは、講師の関根さんの笑顔です。心からの笑顔がいいタイミングで出てくるので、参加者も話しやすく、質問もどんどん出ていました。
人が出会った時の第一印象の55%は、まず視覚(見た目)から決まるそうです。
会話はコミュニケーションに大切ですが、その前に、何よりも“笑顔”でいること。

「笑う門には福来る」。昔から言われてきた言葉には、真理が隠されているなあという今回の取材でした。

(CREATIVE VILLAGE編集部/Progre_t)

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