近年、インターネットとリモートワークの普及により、映像コンテンツの需要が高まっています。それにともない、映像プロダクションにも注目が集まっています。
一方で、映像プロダクションも新型コロナウイルスの影響を受け、働き方や制作環境が大きく変化しています。映像プロダクションの今後はどうなるのかと、不安を感じる方もいることでしょう。
この記事では、多様化しつつある映像プロダクションの働き方や、現状と今後について解説します。
1 映像プロダクションの働き方とは?
本記事において、映像プロダクションとは、テレビや映画、インターネット動画などの映像を作る仕事や会社を指しています。
現在は、大きく分けて5つの働き方があり、インターネットやリモートワークの普及によって多様化しています。以下で詳しく解説していくので、自分にあったスタイルを見つけてみましょう。
1.1 フリーランス
フリーランスは会社に属さず、自分の意思で仕事を受注する働き方です。近年増えているYouTuberなども、事務所や会社に属さず個人で活動している場合はこれにあたります。
自由度が非常に高く、会社を辞めて独立するケースも珍しくはありません。
ただし、フリーランスは仕事の受注など、すべてを一人でこなさなくてはなりません。スキルはもちろん、ある程度の制作実績も必要になるため、経験が少ないままフリーランスに転向するのはリスクが高いでしょう。
1.2 副業
副業も、近年増加している働き方です。こちらは本業を持ちつつ、副業として映像プロダクションの仕事を行なうスタイルを指します。両立は難しい反面、本業の安定収入があるので、比較的挑戦しやすい働き方といえるでしょう。
副業はパソコンだけで始められるうえ、働く場所も問わないのが利点です。スキルを身に付ければ、ゆくゆくはフリーランスに転向することも可能です。
1.3 法人を立ち上げる
法人化も、数ある働き方の一つです。特に、フリーランスとして実績を積み上げ、規模が大きくなった場合などに検討するパターンが多いでしょう。
法人登記の手続きなどの手間はかかりますが、その分、さまざまなメリットを得られます。
例えば、法人化すると給料を経費にできたり、法人税の優遇措置があったりするため、節税できる可能性があります。また、社会的な信用も高まり、仕事を進めやすくなるでしょう。
1.4 映像制作会社
確実に実績を積んでスキルを磨きたい方は、テレビ番組やCM、映画などを制作する映像制作会社へ入るのもおすすめです。
映像制作会社に入るメリットは、最新の機材に触れられる点や、注目度が高い案件に携われる点です。
実績を積みたい方や、経験とスキルを磨きたい方にとっては、一番現実的で安定した働き方といえます。映像制作会社で経験・
実績を積めば、将来の転職も選択肢が広がるでしょう。
1.5 事業会社
一般的な会社で、映像関係の仕事に携わる働き方です。近年は、映像コンテンツのニーズが高まっており、採用活動や商品のプロモーションで映像を活用する企業が増えています。
そのため、映像が制作できる人材を求めている企業は少なくありません。映像制作会社以外でも、映像クリエイターとして働ける場所があることを、頭に入れておくとよいでしょう。
2 映像プロダクションの現状と今後
映像プロダクションも、映像の需要増加や3密回避による生活スタイルの変化などで、以前よりも多様な働き方ができるようになっています。
ここでは、映像プロダクションの現状と今後や、コロナ禍における感染対策について解説していきます。
2.1 コロナ禍における映像プロダクションの現状
新型コロナウイルスの感染が拡大するにつれ、日本ではリモートワークが普及しました。その結果、映像コンテンツの主軸もテレビからインターネットメディアへと移行しつつあります。
動画広告をはじめ、映像コンテンツの需要も高まっており、制作業務も増加傾向にあります。
2.2 コロナ禍における映像プロダクションの対策
コロナ禍でも、徐々にロケーション撮影などの業務が再開されています。しかし、コロナ禍以前とは仕事の進め方が変わっており、感染防止の観点から以下のような対策が行なわれています。
3密の回避
さまざまな現場で導入されている感染対策のが「密閉、密集、密接」という3密の回避です。人と人との間隔を2メートル以上空け、ソーシャル・ディスタンスを確保するように努めています。
マスク着用とアルコール消毒の徹底
マスクの着用・アルコール消毒の徹底も、基本的な感染対策の一つです。撮影現場では、スタッフがマスクを装着して飛沫の飛散・吸い込みを防ぐとともに、アルコール消毒や頻繁な手洗いによって感染予防を行なっています。
リモートワークへの移行や活用
打ち合わせや制作現場では、リモートへの移行・活用を進めている場合もあります。人との接触機会を減らすことで、感染リスクが低減します。
2.3 映像プロダクションの今後
映像プロダクションの現場は新型コロナウイルスの影響を受けているものの、今後はさらに活躍の場所が広がり、ニーズも増加していくと見込まれています。そもそも、コロナ禍以前からインターネットが普及し、多種多様な映像コンテンツが生まれているからです。
また、2020年から新通信規格の5Gの提供が始まりました。5Gが普及すれば、これまで以上に動画や広告を目にする機会が増え、映像プロダクションの重要性も高まるでしょう。
2.4 コロナショックをチャンスに変えた映像プロダクション会社3つの特徴
新型コロナウイルスの影響を受けながらも、これを好機ととらえた会社もあります。そこで、逆境をチャンスに変えた会社の特徴を3つ紹介します。
インターネットでの配信
1つめは、インターネット配信です。コロナ禍でインターネットでの動画配信サービスの利用者が増えていることから、さまざまなコンテンツを動画で配信している会社もあります。
制作環境のリモート化
2つめは、制作環境のリモート化です。緊急事態宣言下では、多くの映像プロダクション会社が休業を余儀なくされました。そうしたなか、素早くリモートへと切り替え、事業への影響を最小限に抑えた会社もあります。
最新テクノロジーの活用
3つめは、最新のテクノロジーの活用です。コロナ禍で大きな制約がかかるなか、AI搭載カメラやCGを活用し、映像プロダクションを行なっている企業もあります。
3 映像プロダクションの求人
最後に、映像プロダクションの求人を紹介します。職種別におすすめの求人をピックアップしているので、ぜひチェックしてみてください。
3.1 プロダクションマネージャー
プロダクションマネージャーは、CMや映像制作などのプロジェクト全体を統括する職種です。以下の求人は、基本的に学歴や卒業年度不問なのでチャレンジしやすいでしょう。
※求人掲載終了致しました。
3.2 映像プロダクションマネージャー
映像プロダクションマネージャーは、おもに有名アーティスト関連の映像コンテンツに携わる仕事です。CM制作会社でのプロデューサー経験や、プロダクションマネージャーの経験などが求められます。
企業名 | 株式会社Alice |
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雇用形態 | 正社員 |
業務内容 | テレビCMをはじめとした、有名アーティスト関連の映像コンテンツの制作、予算管理、映像制作、組織マネジメントなど |
給与 | 想定年収500万円~ |
求める業務経験 | CM制作プロダクションでのプロデューサー経験またはプロダクションマネージャー経験、映像やグラフィックの制作実務経験、特にテレビCMやMVの制作経験 |
求人詳細 | https://www.creativevillage.ne.jp/jobsearch/job_detail/325407439 |
3.3 【制作進行】ミュージックビデオ(MV)のプロダクションマネージャー
MVの制作業務全般を担う職種です。Finalcut Pro7などを利用した実務経験が求められます。
企業名 | 株式会社セップ |
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雇用形態 | 契約社員 |
業務内容 | 制作するミュージックビデオ全般の業務、ロケ地のリサーチ、監督・メイク・カメラ・照明などのスタッフ手配、機材・大道具・小道具の手配など |
給与 | 想定月収20万円~ |
求める業務経験 | Final Cut Pro 7などを利用した実務経験、専門学校、短大卒以上、要普通免許 |
求人詳細 | https://www.creativevillage.ne.jp/jobsearch/job_detail/304072122 |
3.4 テレビ番組制作スタッフ/アシスタントディレクター
初めはアシスタントディレクターとして経験を積むのも一つの手です。
ディレクターの指示のもと、番組の企画や制作に携わり、番組のジャンルもバラエティーから、スポーツ中継、情報報道など様々なジャンルの番組を担当することになります。
企業名 | 西日本最大級の総合映像プロダクション |
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雇用形態 | 契約社員 |
業務内容 | 企画・リサーチ、ロケ場所の仕込み、撮影同行、スタジオ準備〜生放送フロア業務 ほか |
給与 | 想定年収250万円〜360万円 |
求人詳細 | https://www.creativevillage.ne.jp/jobsearch/job_detail/379034439 |
4 まとめ
新型コロナウイルスの影響により、映像プロダクションは今後さらに需要が増加すると考えられています。働き方も多様化していて、未経験でも挑戦できる環境が整っているので、個人でもチャレンジしやすいでしょう。
映像プロダクションに少しでも興味がある方は、ご自身のスキルや経験を活かせる可能性もあります。
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