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【テレビ業界の就職】放送局・番組スタッフになるには?制作会社の職種と仕事内容

その華やかなイメージから「テレビ業界で働いてみたい!」と強い憧れを抱く方は多いでしょう。しかし、テレビ業界で活躍したいという希望はあるものの、テレビ業界の位置づけや業務内容については詳しく知らない、という人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、テレビ業界への就職を希望する方に向けて、業界の基礎知識や職種別の職種内容、テレビ業界に就職するための方法などについて紹介します。

就職希望者が知っておきたいテレビ業界の基礎知識

まず、テレビ業界への就職を希望する人は押さえておきたい、マスコミ業界の基本とテレビ局の種類について解説します。

マスコミ業界で扱う4媒体

情報発信を行なうマスコミ(mass communication)業界は、「放送」「新聞」「出版」「広告」の4媒体に大きく分けられます。テレビ業界はこのなかの「放送」に分類されます。

テレビ局の種類

テレビ局はいくつかの種類に分類することができ、おもに以下の4種類があります。

・公共放送:NHK(日本放送協会)
・キー局(主要テレビ局):日本テレビ、テレビ朝日、東京放送(TBS)など
・準キー局:読売テレビ、関西テレビなど
・地方局:TOKYO MX、埼玉テレビなど

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テレビ業界に憧れる方の多くは、上記いずれかのテレビ局への就職を希望しているのではないでしょうか。特にNHKとキー局は知名度が高く、求職者からの人気も高いため、非常に倍率が高い傾向にあります。

放送局 新卒採用人数(2020年)
NHK
(日本放送協会)
354名
日本テレビ放送網 31名
テレビ朝日 22名
TBSテレビ 35名
フジテレビジョン 30名
テレビ東京 23名

(引用:シキホー!Mine|就職四季報による発掘型就活サイト)

こちらは2020年度のNHKとキー局の新卒採用者数ですが、NHKを除いていずれも30名程度しか採用していません。
にもかかわらず、リクナビでは各局が毎年1万人以上のプレエントリーしており、2022年度最多のTBSでは3万人以上がプレエントリーしています。株式会社TBSテレビの採用情報(初任給/従業員/福利厚生)|リクナビ2023
そのため、倍率は500~1000倍近くにものぼります。

しかし競争が激しいからといって、テレビ業界への就職そのものを諦める必要はありません。なぜなら、「テレビ業界への就職」=「テレビ局への就職」というわけではないからです。

テレビ業界には、番組の制作を専門とする制作会社が数多く存在しており、人気番組の大多数がこういった番組制作会社から生まれています。テレビ業界のクリエイティブ系職種に興味がある、といった場合には、テレビ局ではなく番組制作会社で働くという選択肢もあります。

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【職種別】テレビ業界の仕事内容

撮影スタジオ風景

次に、テレビ業界のおもな職種と仕事内容について見ていきましょう。
テレビ業界には、大きく分けて製作スタッフと技術スタッフの2種類が存在します。

制作スタッフ

制作スタッフは、次の3種類に分けられます。

・プロデューサー

プロデューサーは、テレビ番組の最高責任者です。企画立案から予算決め、出演者のキャスティング、スポンサー企業探し、編集後の最終チェックまで、一括して行なう重要ポジションです。番組制作のすべての工程に関わる、裁量の大きい仕事だといえるでしょう。

プロデューサーの責任は重く、テレビ業界に就職してすぐにプロデューサーになるということはまずありません。最初はアシスタントディレクターとして十分な現場経験を積んでディレクターにステップアップ、その後プロデューサーになるというキャリアパスが一般的です。

・ディレクター

ディレクターは、制作現場で指揮をとる現場責任者です。プロデューサーの計画を遂行するため、出演者やスタッフに指示を出すのがおもな役割です。
ディレクターの仕事内容は多岐にわたり、テレビ局によっても担当する業務の範囲は異なります。なかには直接取材やロケ、テレビ番組の編集までこなすディレクターもおり、非常に専門性の高い技術職ともいえるでしょう。

ディレクターを目指す場合も、テレビ業界に就職してすぐにディレクターになれるわけではありません。後述するADとして数年間経験を積み、現場の一通りの仕事を覚える必要があります。

・AD(アシスタントディレクター)

AD(アシスタントディレクター)は、ディレクターの補佐役として番組の円滑な進行をサポートする仕事です。現場でテレビ番組制作に携われる仕事のため、求職者から高い人気があります。

なお、プロデューサーやディレクターが数年間の現場経験を要するのに対し、ADは未経験者歓迎の求人が数多く存在しています。テレビ業界への就職を志望する多くの求職者にとって、ADがテレビ業界への入り口となります。

技術スタッフ

技術スタッフは、次の3種類に大きく分けられます。

・カメラマン

カメラマンは、スタジオ収録やロケでカメラを回す役割を担います。技術職であるカメラマンにも下積み経験は必須で、まずはカメラアシスタントとして数年間働く必要があります。

・映像編集

編集者は、カメラマンが撮影した映像を編集し、1本のテレビ番組にまとめる業務を担当します。映像編集という立場を設けるテレビ局・テレビ制作会社もあれば、前述のとおり、ディレクターが編集まで行なう会社もあります。

・その他スタッフ

テレビ業界の職種は他にもさまざまにあります。具体的には、音声スタッフ、照明スタッフなど、各専門分野のスタッフが存在し、番組の技術面を支えているのです。

テレビ業界に就職するには?学歴は必要?

ロケ現場風景

テレビ業界に就職するためには、具体的にどのようなアクションが必要なのでしょうか。ここでは、テレビ業界への就職に学歴は必要なのかを含め、テレビ業界に就職するためのポイントを紹介します。

学歴は四年制大学卒業が有利だが、高卒でも道はある!

多くのテレビ局では、四年制大学卒業を応募の条件として掲げています。
しかし、大卒でないからといってテレビ業界に就職できないわけではありません。番組制作会社などを選べば学歴不問のケースも多く、大卒以外の人でも働ける可能性が十分にあります。

テレビ業界で強みになるものを身につける

倍率の高いテレビ業界に就職するためには、自分をアピールできる強みを身につけることが重要です。具体的には、下記のようなアピールポイントがあると面接の際に有利になりやすいです。

  • 業界や番組についてとことん研究し、誰よりも饒舌に語ることができる
  • あらゆる分野における最新の流行や文化について、知識が豊富である
  • 激務に耐えうる体力・精神力がある

テレビ業界に関連する知識をつけることはもちろんですが、体力や精神力の強化も大きなアピールポイントになります。テレビ業界は激務といわれており、採用側は「この人は入社してすぐに音を上げてしまわないだろうか」と少なからず懸念しているからです。
業界で活躍するために必要な要素をアピールできるよう、あらかじめしっかりと準備をしておくようにしましょう。

テレビ局主催のイベントにアルバイトで応募してみる

毎年、各テレビ局はさまざまなイベントを開催しています。実際に就職活動をする前に、まずはアルバイトとして経験を積んでみるのもおすすめです。
アルバイトとして働くと、テレビ業界の先輩社員の生の声を聞くチャンスができます。このような機会を積極的に利用し、業界・職種理解を深めることも大切です。

転職エージェントを利用する

人気が高いテレビ業界への就職を成功させるためには、万全の対策をして就職活動に臨む必要があるといえるでしょう。
企業研究をはじめ自己分析や面接対策などを通して、少しでも就職の成功率を上げるには、その業界に通じたプロの転職エージェントを利用するのが効率的です。

「業界の傾向や最新情報が知りたい」という方はぜひクリーク・アンド・リバー社のエージェントサービス(無料)をご活用ください。

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テレビ業界就職後の一般的なキャリアパス~ADを例にとって

晴れてテレビ業界に就職したあとは、一般的にどのようなキャリアパスが待っているのでしょうか。ここでは、AD(アシスタントディレクター)を例にとって、AD からプロデューサーを目指すまでのキャリアパスを紹介します。

ADとしてキャリアをスタート

テレビ業界に就職する人の多くが、ADとしてキャリアをスタートさせます。まずは現場をサポートする業務をこなしながら、仕事の流れや専門的な技術を学ぶことで、テレビ業界で働く基盤となる経験を積むことができます。

また、以下で紹介する王道のキャリアパスのほかにも、ADを経験した後で制作デスク(事務職)、カメラマン、編集者などを目指す道もあります。

チーフアシスタントディレクターに昇格後、さらにスキルを磨く

ADとして現場経験を積んで実力が認められれば、チーフアシスタントディレクターに昇格することができます。チーフアシスタントディレクターとして、さらに1~4年ほど修行を積み、スキルに磨きをかけていきます。

ディレクターになり、現場の指揮をとる

平均的には、ADとして就業後3~5年程度でディレクターに昇格できる場合が多いといわれています。
しかし、上記勤務年数はあくまでも目安であり、3~5年勤めたからといってディレクターへの昇格が保障されるものではありません。スキルや才能があれば数ヵ月で昇格できるケースもありますし、長ければ10年以上かかる場合もあります。実力主義のテレビ業界において、ディレクターへの昇格を目指すのであれば、ADとして人一倍の努力をする必要があるでしょう。

プロデューサーとして番組総責任者に

AD、ディレクターとして業界経験を積んだあとは、最終的にプロデューサーになるケースが多いです。平均10年程度の経験が必要になるため、プロデューサーの年齢は30代後半以上が一般的です。プロデューサーは番組の総責任者として、番組の進行や部下の育成にまい進します。

まとめ

今回はテレビ業界の基礎知識や具体的な仕事内容、就職後のキャリアパスを紹介しました。
華やかなテレビ業界の最前線で活躍するには、長い下積み期間が必要であり、仕事も一般的に激務とされています。しかし、一から番組制作に携わり、多くの視聴者にさまざまな価値を提供できるテレビ業界の仕事は、非常にやりがいがあるといえるでしょう。

テレビ業界への就職を志す人は、まずは業界の入り口となるADを目指すべく業界知識を深め、面接で強みになるアピールポイントを身につけておきましょう。

また、実際の就職活動の際には、業界に特化した転職サイトとエージェントサービスを利用するのがおすすめです。クリーク・アンド・リバー社では、テレビ業界への求人を数多く取り扱っており、映像の仕事を専門に扱う求人サイト「映像しごと.com」にて紹介しています。

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著者情報
株式会社クリーク・アンド・リバー社
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監修
CREATIVE VILLAGE編集部

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