ゲーム業界で転職を考えている方のなかには、英語が必要なのか、できたほうが良いのかと悩む方もいることでしょう。
ゲーム業界といっても職種はさまざまで、高度な英語スキルが求められる場合も少なくありません。しかし、必須ではなく、英語スキルが必要な職種は限られています。
この記事では、ゲーム業界の転職における英語の必要性や、英語スキルが求められる職種を紹介します。英語の勉強方法も解説しますので、転職を検討している人は参考にしてください。
ゲーム業界の転職に英語スキルは必要?
ゲーム業界ではさまざまなスキルが求められますが、職種によっては英語スキルがなくても転職が可能です。
とはいえ、英語ができれば転職が有利になったり、職種の選択肢が増えたりすることもあります。以下では、英語スキルが有利になるパターンや、選択肢が増える理由を説明します。
英語スキルがなくても転職はできる
英語ができなくてもゲーム業界での転職を諦める必要はありません。英語スキルを問われない職種や会社に転職すれば、問題なく働くことができます。
例えば、ゲームエンジニアの場合は開発スタッフ・メンバーが日本人なら、英語ができなくてもコミュニケーションに問題はありません。
プログラム言語は英語が基本 ですが、プログラム言語が理解できる程度の英語スキルでも十分だということです。
英語スキルがあったほうが転職に有利なケース
英語スキルの習得は必須ではないと説明しましたが、転職先によっては英語スキルがあれば優遇されるケースもあります。
ゲーム業界での転職を有利に進めたいなら、ある程度の英語スキルは身に付けておくべきでしょう。
例えば、海外とのやり取りが必要になる会社や、国内版のゲームを海外版へ移行する可能性があるケースです。前者は広報やエンジニアまで、幅広い職種が該当します。
この場合、海外のユーザーや開発スタッフとやり取りするため、相応の英語スキルが求められます 。
特に、海外版へ移行する際には日本語から英語へ翻訳しなければならないため、業務を担当するローカライザー(翻訳職)は、基本的な英語スキル以外に表現力・語彙力も必要になります 。
このように、選ぶ職種によりますが、英語ができることで転職が有利になるのには変わりはありません。
英語スキルはあったほうが転職の選択肢が増える
これまで説明したように、英語スキルの要不要は職種次第です。反対にいえば、英語必須の職種などもあるため、英語スキルがあったほうが職種や転職先の選択肢を増やせます。
前項で挙げたローカライザーはその代表例でしょう。基本的な業務が翻訳ですので、そもそも英語ができないと転職すら困難といえます。
この他にも、外資系の会社への転職を検討中なら、英語は必須と考えておくほうがよいでしょう。英語ができないとコミュニケーションを取るのが難しく 、もし採用されたとしても厳しい状況に立たされる恐れがあります。
また、さまざまなユーザーとやり取りするカスタマーサポートや、 英語圏での最新情報が出されることの多いゲームエンジニア も英語ができると強みになります。採用面接でもアピールポイントになるでしょう。
ゲーム業界の転職で英語を使う職種は?
それでは、ゲーム業界で英語を使用する職種について見ていきましょう。代表的なものは以下の職種ですが、この他にもさまざまあります。
下記以外の職種を検討中の方も、後述する方法で英語を勉強してみてはいかがでしょうか。転職を成功に近づけるだけでなく、社内で重宝される かもしれません。
営業職
ゲーム業界における営業職は、自社のゲームを販売店などへ売り込んだり、プロモーションを行なったりします。ゲームの売上に直結するため、最重要の職種といってもよいでしょう。そして、英語スキルが求められる 職種でもあります。
営業職は、日本国内の会社とやり取りするケースも多くありますが、現在は海外の会社とやり取りすることも増えています 。
例えば、自社のゲームを海外でリリースする際には、おもに海外の会社と商談することになるからです。
やり取りは英語で行なうのが一般的ですので、高度な英会話力が求められます。リリース時のプロモーションも同様で、英語ができると相手にゲームの良さを伝えやすくなります。
企画職
企画職は、ゲームプロデューサーやゲームプランナーなどが該当し、ゲームの企画やプランニング を行ないます。ゲームの方向性に関わる ため重要な職種の一つですが、英語ができると企画職への転職が有利になります。
現在は国内向けのゲームを海外で展開するケース も増えています。リリースに向けて海外の会社とやり取りをすることも多く、英語ができると打ち合わせがスムーズに進みます。
また、仕様書が英語で書かれているパターン もありますので、ほぼ必須のスキルといえるでしょう。
日本国内向けのゲームが中心であれば、英語ができなくても問題はありませんが、海外向けのリリースも行なっている会社なら、ある程度は英語ができないと転職は難しいといえます。
ローカライザー
ローカライザーは、高度な英語スキルが必要不可欠な職種です。ローカライザーは、ゲーム内のセリフやテキストを他国語に翻訳するのが仕事で、おもに英語が主流 となっています。
日本国内向けゲームの海外版をリリースする場合、海外ユーザーが楽しめるよう、違和感のない翻訳が必要です。日本語と英語の表現に違いが生じないよう、ローカライザーには高い英語スキルが求められます。
なお、表現力・語彙力はもちろんのこと、対象国の習慣・タブーなどの文化面も理解し、翻訳 できるレベルの英語が必要です。
ゲーム業界の転職を有利にする英語の勉強方法
ゲーム業界は英語不要の職種も多くありますが、英語ができたほうが転職で有利に進みます。これから転職する予定のある方は、まず英語を学んでから転職を考えてはいかがでしょうか。
ここでは、転職を有利に進める英語の勉強方法を3つ紹介します。それぞれメリット・デメリットがありますので、しっかり把握したうえで自分に適した方法を選びましょう。
英会話スクール
英会話スクールは、英語を教えることを専門にしている教室です。目指す英語のレベルなどに応じて、多数のコース・レッスンが用意されています。
英会話スクールのメリットは、自分の現在の英語スキルを把握し、適したレッスンを選べる点です。
スクールによってはネイティブスピーカーと会話できる ため、自然な会話力も身に付きます。グループレッスンを行なうところが多いので、仲間を作れるメリットもあります。
一方、通学しなくてはならない点や、受講料の高さ がデメリットといえます。ただし、費用はスクールによりますので、複数のスクールを比較してから選ぶとよいでしょう。
アプリやオンライン英会話サービス
アプリやオンライン英会話サービスは、パソコンやスマートフォンを利用して英語を学べる手段です。英会話スクールとは違い、教室まで通学する必要がありません。
また、いつでも好きなタイミングで学習できる ことが強みです。他の方法と比べて手軽に利用できるので、一度試してみるのもよいでしょう。
ただし、カリキュラムは統一されており、個人のレベルに合わせた内容ではない場合がほとんどです。講師の質もサービス次第 で、英語を教えることに慣れていない人に当たる可能性もあります。
語学留学
語学留学は、一定期間海外へ行って英語を勉強する方法です。海外での滞在期間は人それぞれですが、短期留学プログラムであれば、1~2週間程度から 滞在できます。一方、時間に余裕がある人は1年程度滞在 するケースもあります。
語学留学のメリットは、実生活を通じて生の英語を学べる 点です。実際に英語圏の地域に滞在するので、生活で使用されている実践的な英語が勉強できます。
ただし、費用と時間がかかる 点がネックになります。最短でも1~2週間は日数が必要となり、費用が数十万円になることも珍しくありません。時間とお金に余裕がなければ、他の方法を選んだほうがよいでしょう。
ゲーム会社への就職で英語スキルは必須ではないが、あることで不利に働くことはない
ゲーム業界はさまざまな職種がありますが、転職において英語の習得は必須ではありません。ただし、英語ができないと転職が厳しいローカライズなどの職種もあります。
特に世界的なタイトルを開発、運用しているゲーム会社では英語のスキルが求められることもあるかもしれません。
英語のスキルは必須ではないにせよ、あると武器になるのは間違いないので、興味のある方は勉強してみるのも一つの手です。