CM制作会社にはさまざまな職種があり、それぞれ求められる経験やスキルが異なります。そのため、自分の職務経験やスキルに合った仕事を探すことが大事です。

しかし、なかには「どこでどのような求人を探せば良いのかわからない」と悩んでいる方もいるでしょう。

そこで本記事では、CM制作会社の仕事の特徴や職種、未経験からCM制作会社への転職方法をご紹介します。

1 CMの目的は?どうやって制作されている?

CM制作会社への転職を目指すなら、CMの目的や制作過程について理解しておく必要があるでしょう。ここでは、CMによる広告効果とCM制作の流れについて詳しく解説します。

1.1 CMは認知度や収益性向上のため

CMと聞いてまずイメージするのは、テレビCMではないでしょうか。魅力的なCMを制作し放送することで、自社や自社商品のイメージ向上を図り、顧客の購買意欲を刺激します。

その結果、企業の収益性の向上につながります。

また、CMは企業のブランディング向上にも貢献する手段です。ブランディングが成功すれば、顧客の消費行動はより活発になり、口コミによる拡散効果も期待できるでしょう。

インターネットの普及にともない、テレビ離れが進んでいるともいわれていますが、それでもテレビの視聴者はまだ大勢います。

テレビCMは今もなお認知度アップに効果的なコンテンツの一つには変わりありません。

1.2 CM制作会社によって制作される

CM自体はCM制作会社が制作しますが、プロジェクト全体に関わるのは制作会社だけではありません。

商品や自社のPRをしたい広告主(スポンサー)が広告会社に企画を委託し、広告会社がCM制作会社に対してCM制作を依頼し、そこから制作業務が始まる場合がほとんどです。CM制作会社は、クライアントと打合せをしつつCM制作していきます。

案件によっては、企画の段階からCM制作会社も関わります。CM制作会社の担当者には、クライアントが求めているCMの内容やイメージなどをしっかりヒアリングするなど、高いコミュニケーション能力が求められるでしょう。

企画決定後は、CM制作会社で制作スタッフの編成からCM撮影、編集作業まで行ないます。タレントがCMに出演する場合は、タレントの日程調整などもしなければなりません。

CM制作会社は、CM制作に関する工程を全般的に担当し、各工程を担う職種もさまざまです。次に、それぞれの職種における仕事内容を詳しくチェックしていきましょう。

2 CM制作会社の仕事内容

CM制作 仕事

CM制作会社のおもな仕事内容には、企画や撮影、編集があります。各仕事内容の詳細とCM制作の流れを把握しておきましょう。

2.1 企画

CMの企画は広告会社だけで立てる場合もありますが、CM制作会社の関係者も企画制作に携わるケースも少なくありません。

企画を制作する際には、クライアントからCM制作の方向性に関してしっかりヒアリングすることが必要です。

企業がCMを流す目的は、認知度・収益性のアップやブランドイメージの向上などさまざまあるため、企画段階ではCMの目的とイメージを具体化していくことが求められます。

顧客に訴えたい内容や商品のアピールポイント、ターゲット層などについて打合せで明確にし、決定した企画内容をもとにスタッフの編成、出演者の決定、撮影の準備などを進めていきます。

2.2 撮影

一般的に、CM撮影前には企画内容に沿った絵コンテが作成されます。絵コンテとは、CMの流れを説明するために、シーンごとの絵や内容、セリフなどを説明したものです。絵コンテがあることで、出演者や撮影スタッフはCM内容を理解し、撮影がスムーズに進みます。

撮影は、大きく分けてスタジオ撮影とロケーション撮影に分かれます。クライアントが希望するCMのイメージに合った撮影場所を検討することも大事です。

必要なスタッフや機材、コストなどは撮影場所によって変わります。CM制作会社は、撮影場所に応じた制作費や撮影スケジュール、撮影準備などを調整します。

また、CM制作においては、企画内容に加えて出演者のキャスティングも重要です。CM内容に合ったタレントを起用することで、商品の魅力がより伝わりやすくなります。

2.3 編集

撮影後には、撮影したデータを編集する作業へと移ります。編集作業では、撮影データにテロップやBGM・効果音、ナレーションなどを挿入していきます。CMは短い時間での宣伝なので、撮影したシーンを細かくカットし、編集していくことも必要です。

編集作業後は、編集したCMデータが広告主の求めるクオリティーに達しているか、クライアントがチェックします。

クライアントから修正の指示を受けた場合は、もちろん対応しなければいけません。修正作業のための人員確保や予算、日程調整なども必要となります。

3 CM制作会社の求人にはどんな職種がある?

CM制作 仕事

これまで説明したとおり、CM制作の過程ではクライアントとの調整や撮影、編集などさまざまな工程があり、職種によって担当が異なります。

それでは、具体的にどういった職種があるのかを見ていきましょう。

3.1 プロダクションマネージャー

プロダクションマネージャーは、おもにプロデューサーのサポート役で、CM制作の各工程の管理を行ないます。

具体的には、企画や撮影など各工程がスムーズに進むよう調整したり、現場でスタッフへ指示を出したりします。

各種調整・管理業務が中心のため、CM制作に関する実務経験やスキルだけでなく、高いコミュニケーション能力も求められるでしょう。

3.2 プランナー

プランナーは、おもにCMの企画・制作を担当します。クライアントがCMで宣伝したい商品やサービスの内容を丁寧にヒアリングし、その内容を企画へしっかり落とし込んでいくのがプランナーの仕事です。

案件によっては、コンペ形式にてCM制作会社が決まるケースもあります。その場合、CMの構成案や絵コンテも作成して、クライアントに提出しなければいけません。企画をしっかりアピールできるプレゼン力も大事です。

企画が決まったあとは、制作スタッフがよりクオリティーの高い作業ができるようにCMのコンセプトや演出などを詳しく説明します。

撮影・編集作業の現場に立ち会ったり、指示を出したりすることも必要なため、各工程を管理する能力も不可欠です。

3.3 AD

ADは、CM制作の責任者であるディレクターを補佐する職種で、おもにCM制作進行の管理を担当します。

具体的には、撮影・編集の工程における準備や立ち合いといった、映像制作の現場に密着した業務です。そのため、各種映像ソフトのスキルが必要になります。

CM制作における工程全般に関わるADには、各工程における業務への理解が不可欠です。そのうえで、クライアントやスタッフとのコミュニケーションをしっかり取りつつ、CM制作進行が円滑となるようマネジメントできる人材が重宝されるでしょう。

4 まとめ

CM制作に関わる仕事にはさまざまな職種があるので、自分の実務経験やスキルに合った職種を選んで、転職活動をしたいですよね。

未経験からでもCM制作会社に入社し、広告業界にてキャリア形成していくことも十分可能なので、「自分にはCM制作会社で働けるようなスキルや経験がない」と思わずに、積極的に応募していきましょう。

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