川添明日香さん(仮名)(29歳、女性)は、都内の情報デザイン系大学を卒業後、Web制作会社にデザイナーとして就職しました。7年間、同じ会社でWebデザイナーとして腕を磨いてきましたが、次第に自身のキャリアについて考えるようになりました。
明日香さんは、デザイン業務を通じて培った視覚的な表現力に自信がありましたが、同時にプロジェクト全体を俯瞰し、より戦略的な立場でWebサイトの成長に貢献したいという思いが強くなっていきました。また、デザインだけでなく、ビジネス面にも関わりたいという欲求が芽生え始めていました。
前職では「今の仕事に大きな不満はなかったが」、日々の業務に対する物足りなさを感じる瞬間もありました。特に、クライアントとの打ち合わせでプロジェクトマネージャーがビジネス目標に合わせた戦略を提案する様子を見たとき、自分もそのような役割を担いたいという強い願望が生まれました。
この経験が、Webディレクターへの転身を決意するきっかけとなりました。
明日香さんは転職を決意し、自身のスキルアップに励みました。デザイン以外の知識を深めるため、マーケティングや事業戦略に関する書籍を読み漁り、オンラインコースも受講しました。
また、社内でも積極的にプロジェクトの進行管理に関わるようになり、コミュニケーション能力とリーダーシップスキルを磨きました。
転職活動を始めた明日香さんは、デジタルマーケティング全般を手掛ける企業に目を付けました。
面接では、Webデザイナーとしての経験を活かしつつ、ユーザー目線を意識したアプローチや論理的な提案力をアピールしました。また、自身のアイデアを幅広く実現したいという強い意欲も伝えました。
結果として、明日香さんはその企業にWebディレクターとして採用されました。新しい職場では、デザインスキルを活かしながらマーケティング戦略の立案やプロジェクト管理にも携わっています。時には困難に直面することもありますが、常に新しいことを学ぶ姿勢を持ち続け、日々成長を実感しています。
明日香さんの事例は、WebデザイナーからWebディレクターへの転身がキャリアアップとスキル向上の機会となることを示しています。彼女の経験は、同様のキャリアチェンジを考えている多くのWebデザイナーにとって励みとなるでしょう。