クリエイティブな仕事に就きたいと思っている人の中には、実現するための明確な方法が見つけにくいと感じている方も少なくないかもしれません。
そこでCREATIVE VILLAGEでは現役クリエイター約230名にアンケートを実施。多くのクリエイターが歩んだ足跡をたどり、クリエイターシーンへの扉を開く鍵を明らかにしていきます。
記事のポイント
- 20代でクリエイターになる方が大半だが、10代から活動している方や30代後半以降でキャリアチェンジする方もおり、キャリアスタートの年代は幅広い。
- 会社員を経てクリエイターになる場合、前職で多い職種は1位:販売・接客 2位:事務職 3位:営業職
- クリエイター職は「仕事のやりがい」「人間関係」「職場環境」への満足度が高い一方、「給与」「安定性」に不満を抱きやすい傾向
クリエイターになったきっかけ
「クリエイターになったきっかけを教えてください」という質問に対して、最も多かった回答は「小さいころからものづくりが好きだった」。約6割の方が、好きなこと・得意なことを仕事にしたい考えからクリエイターになることを選んでいるようです。
次点で多かったのは「手に職をつけたい」「在宅・フリーランスで働けるようになりたい」の回答であり、それぞれ約3割の方がクリエイターになるきっかけとして働き方に関する希望を回答しています。
クリエイターになり仕事を続けている方は、憧れの気持ちだけではなく、職業的な側面も視野に入れたうえでキャリアパスを選択していることが分かります。
クリエイターになった年代
年代としては、30代前半までにクリエイターとしてのキャリアを開始している方が9割を超えており、その大半は20代のうちにクリエイターになったと回答しています。
ただし10代のうちから活動している方も約1割いたり、30歳を超えてからキャリアチェンジしてクリエイターになった方も約24%いたりと、幅広い年代の方に対してオープンに開かれた職業といえるでしょう。
クリエイターとして働く前の所属
10代・20代前半のうちにクリエイターになった方が多かったことと関連し、約6割の方は高校・専門学校・大学を卒業した直後からクリエイターとして就業しています。
一方、会社員からクリエイターになった方も2割を超えており、大学卒業して新卒でクリエイターになる方に次いで多い結果となりました。
学生からクリエイターになった方:学生時代の専攻は?
さらに学校卒業直後からクリエイターとして仕事を開始した方に対して学生時代の学部・専攻を伺ったところ、約4割は文系学部などクリエイティブ特化ではない学部の出身であることが分かりました。
クリエイターやクリエイティブ業界を目指すうえで芸術系学部やクリエイティブ系のコース選択は必須ではなく、進路・就職先の選択時に視野を広くもって臨むことで、クリエイターになるステップを見出せる可能性があります。
会社員からクリエイターになった方:前職は?
また会社員を経てクリエイターになった方にも前職の職種を伺いました。
販売・サービス系からのキャリアチェンジが多いものの、事務や営業など幅広い職種からクリエイターにキャリアチェンジをされています。クリエイターの仕事においてもコミュニケーションやOfficeツール(特にExcelやPowerPoint)のスキルが活かせるシーンは多々あるため、知識やスキルの習得に加えて前職の経験をいかにうまく伝えるかがキャリアを拓くポイントと言えるでしょう。
クリエイター職への満足度
最後に、クリエイター職の満足度に関する調査結果をお伝えします。
「人生をやり直せるとしたら、もう一度クリエイターになりたいですか?」と質問したところ、6割を超える方が「もう一度クリエイターになりたい」と回答しています。
一方クリエイター以外の職業経験がない方もいるためか、3割弱の方は「わからない」と回答されています。「クリエイターになりたくない」と回答した方は少数派でした。
今回のアンケートで「次はクリエイターになりたくない」と回答した方は少数派でしたが、そう思う理由としては「給与」「安定性」「労働条件」などが多く挙がりました。
「給与」「安定性」への満足度が他項目と比較して低い傾向は、回答者全体に対してクリエイター職の満足度を項目別に伺った調査結果にも表れています。
一方「仕事のやりがい」「人間関係」「職場環境」といった項目の満足度は高めであることから、冒頭クリエイターになったきっかけの質問から見えてきた「好きなことを仕事にしたい」や「在宅・フリーランスで働きたい」といった理想を、おおむね近い形で実現されている方が多いように推測します。
これからクリエイターを目指す方にはぜひ参考にしていただき、「自分が仕事に何を求めるか」を考えるきっかけに、そしてより良い職業選択のきっかけになれば幸いです。
調査方法
期間:2023年5月23日(火)~2023年6月16日(金)
対象:クリーク・アンド・リバー社(以下、C&R社)会員と一般ユーザー 計234名/男女/全国
方法:インターネット調査