株式会社ゴンドラ（東京都千代田区、代表取締役社長 古江恵治）は、Web広告運用者122名を対象に、Cookie規制の影響に関するアンケート調査を実施した。
本調査は、2024年7月にGoogleがChromeに導入した新しいエクスペリエンスがきっかけとなり、サードパーティのCookieの完全廃止ではなく、ユーザーの選択肢を広げる方向へと進んだことを背景に行われた。
Web広告業界ではCookie規制の強化による影響が注目されており、広告パフォーマンスの変化や媒体の選定に関する対応策が焦点となっている。
7割がCookie規制による広告パフォーマンスの変化を感じていない
Cookie規制が進む中で、広告パフォーマンスに変化があったかを尋ねたところ、約72%の広告主が「大きな変化を感じていない」と回答した。
しかし、約28%の広告主はパフォーマンスの低下を報告しており、トラッキング精度の低下やデータ収集の制限が一部の広告主にとって依然として課題となっている。
これにより、ターゲティングの効率が低下し、広告効果の減少が懸念される場面もある。
これらの課題に対処するため、新しい手法やテクノロジーの導入が今後さらに求められるだろう。
大多数の企業のマーケティングチャネルである「Google広告」が最も影響を受けている
Cookie規制の影響が最も出ていると感じる媒体についても調査が行われた。
その結果、最も影響を受けていると感じている広告主が多かったのはGoogle広告であり、約75%にのぼる。次いでYahoo!広告が約34%で続いている。
これらのプラットフォームは多くの企業にとって主要なマーケティングチャネルであり、その影響が大きく出ていることが分かる。
特にGoogle広告に関しては、広範なユーザーベースと多様な広告フォーマットを持つため、Cookie規制の影響が強く現れていると考えられる。
Cookie規制対策として、7割がGoogleの新しい対応策を導入
Cookie規制対策について、広告主が既に対応している内容を調査した結果、多くの広告主がGoogleの拡張コンバージョン（約49%）やカスタマーマッチ（約25%）といった新しい対応策を導入していることが判明した。
これらはファーストパーティーデータの活用に重きを置いた対策であり、各社がこれに注力していることが浮き彫りになった。
また、Yahoo! JAPANのオーディエンスリストやLINEのカスタムオーディエンスなど、他のプラットフォームでも類似の対策が取られており、ファーストパーティーデータの重要性がますます増していることが見て取れる。
Cookieに依存しない新しいターゲティング手法や配信方法にシフトする傾向
今後の方針として、広告主はCookieに依存しない新しいターゲティング手法や配信方法にシフトしていることが明らかになった。
特に、コンテキストターゲティングやプレースメントといった手法への移行が顕著であり、約57%がこれらを選択している。
コンテキストターゲティングは、ユーザーの閲覧コンテキストに基づいて広告を配信するため、Cookieに依存せずに高い関連性を持つ広告を提供できる。
また、GoogleのP-MAXやリテールメディアの活用も注目されており、それぞれの手法が広告主にとって魅力的な選択肢となっている。
調査結果についてのまとめ
今回のアンケート調査では、Cookie規制が進む中で、多くの広告主が現状のパフォーマンスを維持しつつ、新たな対応策を模索していることが分かった。
広告主はCookieに依存しないターゲティング手法や配信方法へのシフトを強く意識しており、特にコンテキストターゲティングやプレースメントへの移行が目立つ。
また、GoogleのP-MAXやリテールメディアの活用も重要視されており、これらが今後の広告戦略の中核を担う可能性が高い。
調査結果に対する株式会社ゴンドラ シニアコンサルタント 藤原洋平からのコメント
株式会社ゴンドラのシニアコンサルタントである藤原洋平氏は、GoogleがサードパーティのCookieを完全に廃止するのではなく、ユーザーの選択肢を広げる方向へ進むことを発表したことを受け、日本の広告主に対して「iPhoneシェアの高い日本市場では、今後も柔軟な対応が求められる」との見解を示した。
最新情報を適宜取り入れ、最適な広告戦略を構築することが、今後の成功の鍵になると述べている。
出典元：株式会社ゴンドラ（https://www.gon-dola.com/lift/webad/7349/）
