英テレビ局「Channel4(チャンネル・フォー)」で『Meat the Family(ミート・ザ・ファミリー)』という新番組がスタートします。英ガーディアン紙が10月16日、伝えました。

毎日肉を食べる家族が出演者として登場し、鶏や豚など食べ物として食卓に頻繁に並ぶ動物と3週間、一緒に暮らします。この時、ペットのように家族の一員として扱わなければなりません。肉を食べたくなった際は一緒に暮らしている動物を殺して食べることになります。番組出演者は「(家族同様に一緒に暮らした動物を)食べる」か「菜食主義(=ベジタリアン)になる」か選択を迫られます。ファースト・シーズンには子羊、豚、鶏、子牛が登場します。

チャンネル・フォーの制作チームは「動物が生きている場面から食卓に食事として並ぶまでの一連の流れを捉えたリアリティ番組だ」とし、「番組を通して動物の生態といかに彼らが知性を持ち合わせているか、食肉の消費者のニーズを汲んだ畜産業の実践や食肉産業への影響を真剣に考察する機会にする」と話しました。

英国の制作会社Spun Gold(スパン ゴールド)の執行役員、ダニエラ・ニューマン氏は「当番組のテーマはエシカル・イーティング(倫理的な食生活)というタイムリーなトピックである」とし、「羊の肉は食べられるのに、ペットで飼っている犬の肉を食べられないのはなぜでしょう。スーパーで売られている生肉に(誰の肉か分かるよう)名前と顔をつけて販売されていても食べようと思うかしら」と疑問を呈しました。エピソード内には思わず心が温まるような瞬間もあるとのことです。

スイスのテレビ・デジタルコンテンツ業界の情報を扱うデータベース会社the witのCEO、ヴァージニア・モンセール氏は「セックスやドラッグの話題はもうたくさん。これからは食肉主義がタブーなトピックとして注目を集めるでしょう」とし、「チャンネル・フォーが視聴者に訴えたいメッセージは、『オーブンの中で七面鳥を焼いている間、どうやってペットの猫を抱きしめられるか?』ということなのよ」と話しました。

(CREATIVE VILLAGE編集部)