映画監督の行定勲さんが仕事で訪れていた熊本県で今回の地震に遭遇。発生時の様子や、現地の被災状況などを、4月19日(火)に開催された、国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2016」の記者会見で語りました。
■ “一番足りないのは水”。俳優 高良さんと共に被災地で給水活動に参加
記者会見は「まずはお伝えしたい」と、熊本県から駆け付けた行定さんより、被災地の状況についての報告から始まりました。
最初の地震が起きた当日に現地入りし、被災。記者会見当日の朝、熊本から福岡に移動し、飛行機で東京に戻ってきたという行定さん。「地震から3日経ったが、いまだ震度4~5強の余震が続いている状況。被災者の方は皆、疲弊しています」と、憂いた表情で語りました。現地では、水が圧倒的に不足しており、トイレが使用できないなど、水にまつわる問題が多くあると気づいた行定さん。現地入りしている熊本出身の俳優・高良健吾さんとともに、給水活動にあたったことも明かしました。
また、実家のある南阿蘇で被災したご両親のもとへ駆けつけ、無事を確認できたことについて触れ、「土砂災害も大きいため、人命救助、安否確認も重要」と訴えました。
■ 復興のために、自分たちは何が出来るのかを考え、行動していきたい。
熊本の復興のために何をしたらよいのか、情報収集しながら考えているという行定さん。周りの映画関係者からも出来ることはないかとたくさんの声を寄せられていると言います。「家に住めなくなってしまったと肩を落としている人は多い。支援金はすごく役立つと思う。映画においてもチャリティとか、何か出来ないかなと模索しているところです」。
熊本の美しい風景をバックに、秘められた純愛を描く短編映画『うつくしいひと』は、インターネット上で4月22日まで限定配信中ですが、終了後は特別上映会なども準備中とのこと。この作品で映し出される、美しく力強い熊本の自然。この姿を出来る限り取り戻すために尽力したいと決意を述べられました。
(2016年4月21日 CREATIVE VILLAGE編集部)