数々のベストセラーを生み出し、世界で高く評価される村上春樹。しかし国内では「今さら読み始められない」「読んではみたが消化不良」「設定が非現実的で苦手」と敬遠されることもある。『読めない人のための村上春樹入門』では、『ノルウェイの森』や『1Q84』などのベストセラーから「ドライブ・マイ・カー」などの短編やエッセイ、インタビューに至るまで幅広く紹介しながらわかりやすく解説。村上作品が現代人にとっていかに価値のあるヒントを与えるかを示しており、注目が集まっている

100分de名著「ねじまき鳥クロニクル」の放送で村上春樹関連書が注目

4月7日に放送が始まったNHKEテレ 100分de名著「ねじまき鳥クロニクル」では、沼野充義さんを指南役に迎え、伊集院光さんとともに作品に込められた普遍的なメッセージを読み解いている。この放送をきっかけに村上春樹の作品や解説書がこれまで以上に注目を集めている。

『読めない人のための村上春樹入門』目次

はじめに 苦しみ悩む人々に寄り添い、人生と向き合えるよう背中を押す文学
第一章 村上春樹の読まれ方――批評的読解と世界的共感
第二章 村上春樹が考える「自由」とは何か――地下鉄サリン事件と「単純な物語」
第三章 「橋を焼いた」作家――三つの習慣と「意識の整え方」
第四章 『ノルウェイの森』と『1Q84』――ベストセラーの“謎”を解く
第五章 諸刃の剣としての「想像力」――「かえるくん」・「ドライブ・マイ・カー」・『海辺のカフカ』
第六章 資本主義社会をどう生きるか――「交換」から「象」へ
おわりに 自ら作った壁に向き合う

著者:仁平千香子(にへい・ちかこ)
1985年、福島県生まれ。文筆家。東京女子大学卒業後、豪ウーロンゴン大学人文学部で修士号、シドニー大学で村上春樹研究の博士号を取得。山口大学で講師を務めた。著書に、Haruki Murakami(Routledge)、『故郷を忘れた日本人へ』(啓文社書房)など。

引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001101.000018219.html