近年、企業の人材獲得競争は一層激しさを増し、特に「新卒・第二新卒」のリクルート戦略においては、給与や福利厚生だけでなく「どんな環境で働けるか」が重要視されるようになっている。
企業の顔ともいえる“オフィス空間”は、面接や内定後の印象を左右するだけでなく、入社後の定着率やモチベーションにも影響します。そんな中、どのような立地・ビルが若手人材に好印象を与えるのかを把握することは、採用力強化の大きなヒントになるはず。今回、東京都内に拠点を置く不動産仲介営業50名を対象に「新卒・第二新卒リクルートにおすすめのオフィスビル」をテーマとしたアンケートを実施しました。各回答者から一人3件までの推薦物件を募り、その結果をもとに、人気エリアおよび人気オフィスビルのTOP5を発表する。
アンケートに寄せられた物件名の集計から、若手人材の採用において“印象の良い立地”と評価されたエリアを分析しました。以下は、特に票を集めた人気エリアの上位5つ。
第5位:新宿区(5票)
多様性と機能性の交差点。“どこからでも来やすく、どんな働き方にも応える街”
副都心・新宿は、都内屈指のビジネスエリアでありながら、カルチャー・グルメ・交通・オフィス機能が高密度に集積する都市型エリアとして評価を集めた。新宿駅はJR・私鉄・地下鉄が集中する日本最大級のターミナルであり、通勤・来訪の利便性では他の追随を許さない。オフィス街としても、新宿三井ビル・新宿住友ビル・新宿センタービルなどの大型物件が充実しており、老舗企業からグローバル企業、IT・ベンチャーまで幅広い業種が集まっている。西新宿エリアでは再開発が進み、緑と都市インフラが融合したスマートな街並みが形成されつつある。
第4位:渋谷区(9票)
「Z世代に刺さる」──自由と先端性が融合するカルチャーの中心地
IT系やベンチャー企業の集積地として知られる渋谷は、依然として若者文化の中心地として強い影響力を持っている。オフィスの立地としてはやや雑多な印象を持たれることもありますが、それを「親しみやすさ」や「自由な雰囲気」とポジティブに捉える傾向が強く、特にZ世代との親和性が高いことがわかった。渋谷サクラステージや渋谷スクランブルスクエアといった最新の大型物件も評価対象となり、「“渋谷で働く”こと自体がブランディングになる」というコメントも寄せられている。
第3位:中央区(15票)
「次世代の東京」──先進性と成長性を感じさせる再開発エリア
東京駅の東側に広がる八重洲・京橋エリアは、再開発が進み新たなビジネス街として注目を集めています。東京ミッドタウン八重洲やTOFROM YAESU TOWER(2026年竣工予定)といった新築オフィスビルも増え、「未来感」や「成長企業の雰囲気」を感じさせると評価されている。交通の利便性も申し分なく、駅直結のビルが多いため、悪天候時の来社や通勤にも優れています。特に「先進的な印象を与えたい企業」「柔軟な働き方を取り入れる企業」にはマッチする立地として評価されている。
第2位:千代田区(28票)
圧倒的な信頼感。”企業ブランドを高める”正統派エリア
東京駅を中心とした丸の内エリアは、依然として「日本のビジネスの中心地」として高い人気を誇る。アクセス面ではJR・地下鉄ともに非常に充実しており、都内・首都圏のみならず地方学生にも「来社しやすい」「説明会が開きやすい」といったメリットが強調された。また、丸ビルやJPタワーなど洗練された大型オフィスビルが立ち並ぶ街並みは、若手人材にとって「安心感」や「一流感」を感じさせる要素にもなっているようです。保護者世代からの評価も高いという声もあり、“大手企業らしさ”を打ち出したい企業にとって特に相性が良いエリアといえるだろう。
第1位:港区(32票)
「グローバル×洗練」──ハイエンド人材と相性の良い国際都市型エリア
虎ノ門ヒルズや麻布台ヒルズを含むこのエリアは、国際色豊かな再開発地域として存在感を高めている。。アクセスの良さに加え、緑と文化を取り入れた街づくりが進んでおり、「都会の中にあるゆとり」や「グローバル企業の風格」が感じられる点が特徴。アンケートでは「採用ターゲットが留学生やバイリンガル人材」という企業におすすめとの意見も多く、ハイセンスで国際的な環境を好む若手に響きやすいという声が目立った。
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000157016.html