LIPS編集部の調査により、近年、平成初期に小学生時代を過ごした「平成女児」世代(20代〜30代)の間で、当時のキャラクターやアイテムが再び注目を集めていることがわかった。
SNS上では「たまごっち」「セーラームーン」「リラックマ」などの懐かしいキャラクターが話題となり、コスメやファッションブランドとのコラボ商品も相次いでいる。このブームの背景には、”懐かしさ”を求める心理が大きく影響しているようだ。

「平成女児」とは、1990年代後半から2000年代初頭に小学生時代を過ごした世代を指す。ミレニアル世代からZ世代にまたがり、デジタルネイティブでありながら、平成レトロなカルチャーに特別な愛着を持つ特徴がある。たまごっちのような電子玩具や、カラフルな文房具、雑誌「なかよし」「ちゃお」掲載の人気キャラクターなどが、当時の思い出とともに語られることが多い。

SNS上のアンケート調査によると、「平成女児」という言葉を知っている人は70%以上にのぼり、その認知度の高さがうかがえる。また、ブームを牽引するキャラクター人気ランキングでは「たまごっち」「リラックマ」「セーラームーン」がトップ3に輝いた。特に「たまごっち」は、復刻版の発売やコスメブランドとのコラボを通じて、再び多くの支持を集めている。

平成女児カルチャーは、美容業界とも高い親和性を持つ。2024年には韓国コスメブランド「AMUSE」と「ハローキティ」のコラボが話題となり、以降、コスメブランドと平成キャラクターのコラボが急増。現在では「BBIA」「JILL STUART」「TIRTIR」など、多くのブランドが関連アイテムを展開している。

調査によると、「平成女児」関連のコラボコスメに興味があると回答した人は88%に上るものの、実際の購入経験者は14%にとどまっている。このギャップを埋めることができれば、市場はさらに拡大する可能性があるだろう。

平成女児世代が親となり、自分の子どもと一緒に当時のキャラクターを楽しむケースも増えている。さらに、仕事や育児に追われる日々の中で、「平成女児」カルチャーは心の拠り所となっている側面もある。

「懐かしさ」を軸にしたこのブームは、一過性の流行ではなく、今後もさまざまな業界に影響を与えながら広がっていくと考えられる。コスメやファッションに限らず、玩具、雑貨、さらにはエンターテインメント業界においても、平成女児カルチャーを取り入れた新たな展開が期待される。