太陽工業株式会社は、メトロアドエージェンシーと東京国際大学との共同研究により、地下鉄空間での効果的な広告クリエイティブを検証した。
研究背景と目的
地下空間では、不安感情が高まりやすく、刺激を求める傾向があることが、東京国際大学の平木ゼミによる先行研究やプリテストで示された。これを受けて、地下鉄の車両内デジタルサイネージ広告がどのように効果を発揮するかを検証した。
研究方法
今回の検証では、太陽工業株式会社のグループ経営の強化を訴求する「未来要素」を含んだ動画広告を東京メトロ全線の車両内で放映した。昼と夜に分けてインターネット調査を行い、広告に対する印象を調査した。
主な結果
昼を地上空間、夜を地下空間と想定した場合、地下の方が広告への注意や評価が高いことが明らかになった。単なる色味や形の違いでは効果は見られなかったが、「未来」や「海外」を訴求する内容は特に高評価であった。地下空間においては、光の概念を連想させるクリエイティブが有効であることが分かった。
結論と今後の展望
地下空間で展開する広告は、未来的な要素を含むクリエイティブが効果的である。今後も多様な検証を行い、広告プランニングの一助となるよう努めていく。