マーケティング担当者1万人に自社サービスや価値を直接届けられる次世代型プラットフォーム「Wellma(ウェルマ)」は、2025年3月18日にマーケター100名を対象とし「マーケターが注力しているマーケティングチャネルは?」という独自アンケート調査を実施。本調査では、マーケターがどのチャネルを重視しているのかと共に、その背景を明らかにしている。

マーケターが今、『注力しているマーケティングチャネル』は?(二つまで選択可)

今回の調査結果を見ると、「YouTube」への注力度が38%で最も高く、次いで「X(旧Twitter)」が32%、「Instagram」が26%と続いている。「TikTok」も16%と一定の存在感を示している一方、「Facebook」は8%とかなり低い数字になっています。これらのSNSプラットフォームの差には、主に以下のような要因が考えられるだろう。

1.動画コンテンツの重要性の高まり

動画が主流化している流れを受け、YouTubeやTikTokのような動画プラットフォームが重視されていることがうかがえます。YouTubeは老舗プラットフォームで安定したユーザー層を抱えており、TikTokはZ世代を中心とした若年層へのアプローチが強みです。

2.TwitterからXへのブランド転換とユーザー層の広さ

X(旧Twitter)はSNSとしての歴史も長く、幅広い層が利用しているため、特にB2B/B2Cを問わずマーケターにとっても欠かせないチャネルになっています。ブランド変更や運営方針の変化がありつつも、依然として大規模なユーザーベースを活かした情報発信やプロモーションが期待できます。

3.Instagramの根強い人気

Instagramは写真や動画を通じたビジュアル重視のプラットフォームとして、依然として消費者とのエンゲージメント向上やブランド認知拡大において効果が高いと考えられます。特に女性ユーザーを中心に、商品写真や世界観を訴求したマーケティングが行いやすいのも特長です。

4. Facebookの利用低下

Facebookは海外では依然として主要なSNSではあるものの、日本においてはユーザー層がやや高齢化し、若年層の利用が減っている背景が指摘されています。その結果、他のSNSほど注力されていない可能性があります。

5.LINE公式アカウントとGoogleのポジション

LINE公式アカウントは、リピーター向けや顧客とのコミュニケーション強化として重宝されており、根強いシェアがあると推測されます。一方、Google(リスティング広告やSEO)はSNSに比べれば数字が低め(15%)に見えますが、業界や商材によってはメインチャネルになるケースも多いはずです。回答者の属性やビジネスモデルがSNS重視だった可能性もあります。

6.メールマーケティングやオウンドメディアの割合が低い背景

メールマーケティング(6%)やオウンドメディア(4%)といった中長期的に顧客と関係を構築していく施策に関しては、SNSに比べるとやや重視度が低い結果になっています。しかし、リードナーチャリングやブランドの蓄積を行ううえで重要度が高い施策であることは確かなので、今後はSNSと組み合わせた活用がカギになると考えられます。

総じて、SNSの中でも特に動画コンテンツの優位性が高まっていることが浮き彫りになり、またX(旧Twitter)やInstagramのユーザー規模・特徴を活かした運用ニーズの高さがうかがえる。

一方で、メールやオウンドメディアなど自社の資産を活用した取り組みへの注力度が低めな点は、マーケティング全体のバランスを考えるうえで興味深いポイント。SNSによる集客施策と、自社メディアでの顧客育成施策をどう組み合わせていくかが、今後の課題になるかもしれない。