今やコミュニケーションツールにとどまらず、ゲーム業界においてコミュニティ形成の中心的な役割を担っているDiscord。9月26日、東京ゲームショウにて開催されたトークセッションでは、DiscordのCTOであるスタン・ビシュネフスキー氏(以下、スタン氏)をはじめ、Sony Computer Entertainment America Senior Staff Producerのケン稲垣氏、エレクトロニック・アーツの日本社長であるショーン野口氏らゲーム業界のキーパーソンたちが登壇。
Discordが今やコミュニケーションツールにとどまらず、ゲームのヒット要因になっていることや、PlayStationとの連携で生まれる新たな可能性についても語られた。
ゲーム開発とコミュニティの深いつながり
ゲーム開発において欠かせないツールとなっているDiscord。スタン氏は「ゲームを作るにあたって絶対に必要なツール」と力説。開発初期の段階からDiscordを通じてユーザーからのフィードバックを集め、開発に反映させることでよりユーザーに寄り添ったゲーム作りが可能になっていることを明かした。また、ケン・稲垣氏も、「Discordはマルチプレイゲームにおいて、ユーザー同士が交流できる場を提供し、強固なコミュニティを形成します」と述べ、コミュニティの重要性を強調。実際「Apex Legends」では、Discord上でコミュニティイベントを開催したり、ユーザーの意見を参考にゲームを改善したりするなど、コミュニティとの共創を重視したことがヒット要因になったことも指摘していた。
PlayStationとの連携と新たな可能性
トークセッション後半では、PlayStationとの連携の話も。PlayStation5では、Discordのボイスチャットに直接参加できる機能が実装され、ゲームプレイ中のコミュニケーションがより円滑に。この連携により、PlayStationユーザーは、Discordの広大なコミュニティに参加し、より多くのプレイヤーと交流できるようになったことも明かされた。スタン氏は、PlayStationとの連携について「Discordにとって大きな一歩。より多くのゲーマーにDiscordの機能を使ってもらうことで、ゲーム業界全体の活性化に貢献したいと考えています」と述べた。
Discordの今後の展望「開発者向けの機能強化へ」
今後もゲーム業界において重要な役割を果たしていくことが期待されているDiscord。スタン氏は、「ゲーム開発者向けのツールをさらに充実させ、より効率的なゲーム開発を支援していく」と述べ、開発者向けの機能強化に注力していくことを明かした。