最新の調査によると、日本のサイバーセキュリティ意識が世界ランキングで最下位となり、オンラインプライバシーに対する認識が世界的に悪化していることが明らかになりました。サイバーセキュリティ企業NordVPNが実施した「ナショナル・プライバシー・テスト(NPT)」によると、日本は昨年の9位から12位に後退し、韓国と並んで最下位となっています。

調査では、日本人が強力なパスワードの作成やアプリのデータ共有に関する知識は高い一方で、AIを仕事で利用する際のプライバシー問題に関する認識が極めて低いことが指摘されました。AI関連のプライバシー問題を理解している日本人はわずか5%にとどまり、これは他の先進国と比べても非常に低い数値です。

また、Facebookが非利用者のデータを収集できることを理解している日本人の割合も、前年の54%から42%に減少しました。このような結果から、オンラインプライバシーに対する日本人の理解が全体的に低下していることがうかがえます。

一方で、フィッシングサイトの識別能力やアカウント情報流出時の対応に関する知識は前年よりも改善されましたが、依然として世界的な水準には達していないとされています。

調査を行ったNordVPNの最高技術責任者マリユス・ブリエディス氏は、「デジタル時代におけるサイバーセキュリティの重要性が増す中、オンラインプライバシーに関する教育の必要性がさらに高まっています」とコメントし、日本を含む世界中のユーザーに対して、オンラインセキュリティ意識の向上を呼びかけました。

今回の調査結果は、日本におけるサイバーセキュリティ教育の強化と、AIやオンラインプライバシーに関する理解の向上が急務であることを浮き彫りにしています。