株式会社学研ホールディングスグループのスキルアップ研究所は、現代社会における転職に関する意識や実態を明らかにするため、「転職活動の年代別実態の変化に関する調査」を実施した。調査結果によると、転職に対する考え方は世代によって大きく異なることが判明。特に、40代以降の世代では「年齢の壁」を感じている人が半数以上いることが明らかに。

調査概要
転職活動の年代別の実態の変化に関する調査
対象者:転職活動を経験したことがある方
対象地域:全国
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年7月3日〜2024年7月8日
回答数:200名

転職理由は人間関係の不和や給与・待遇への不満が多い

「転職を決めた一番の理由は何ですか?」という質問に対し、どの年代にも共通して多かった回答は、「職場の人間関係がよくなかったから」と「給与や待遇に不満があったから」であった。20代や30代などの比較的若い世代になるほど、これらの回答の割合は高くなっている。また、30~50代ではライフスタイルの変化を理由に転職を決めた人も多いことが分かった。若い世代は必ずしも新卒で入社した企業で定年まで勤め上げるつもりはなく、転職をキャリア形成の手段と捉える傾向にある一方で、40〜50代では、長く働くことを優先しつつ、必要に応じて転職という選択肢をとるという感覚が強い、といった価値観の違いが表れているといえる。

転職への認識は世代によって差がある

「あなたの周り(職場、家族、友人など)では転職はどのように認識されているように感じますか?」という質問に対し、20~40代では「転職はライフスタイルに合わせた自己実現の手段」と認識されているという回答が最も多かった。また、20~30代に関しては、20代では21.6%、30代では26.7%が「転職はキャリアアップのためにするべき」と認識されていると回答し、多くの人が転職を経験する現代社会の様子を表していると言えるだろう。一方で、50代では40.0%が「転職するより同じ会社に居続けた方がいい」と認識されていると回答しており、世代によって意見が大きく分かれる結果となった。

40代以降の転職では半分以上が年齢の壁を感じる

「転職活動において年齢の壁を感じましたか?」という質問に対し、40代以降では半分以上が「転職時に年齢で壁を感じる」と回答する結果となった。一方で同質問に対し、20〜30代では年齢の壁を感じた人が40代以上のおよそ半分またはそれ以下という結果となった。転職市場において「若い世代はポテンシャルが重視されるため有利」とされているのが、数字にも表れる結果となった。

今回の調査で、転職に関する実態は年代によってかなり異なることが明らかとなった。20~30代に関しては「転職はキャリアアップのためにするべき」といった回答が多く集まり、多くの人が転職を経験する現代社会の様子を表していると言えるだろう。一方で、50~60代以上の方々に関しては「転職するより同じ会社に居続けた方がいい」という回答が多く、世代によって意見が大きく分かれる結果となった。実際、転職は若い年代の方が有利であり、「年齢の壁」も歳を重ねれば重ねるほど感じやすいという結果がそれを裏付けている。しかし、十分な経験やスキルがあれば、中高年での転職も成功する可能性は十分にある。自身の市場価値を見極め、転職の目的を明確にし、自分に合った転職をすることが重要である。

引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000006603.000002535.html