アドビは、Adobe Experience Manager(AEM)の新機能「Content Hub」を発表し、企業が保有するクリエイティブアセットの管理と活用を一新することを目指す。このプラットフォームは、The Coca-Cola CompanyやT-Mobileなどの大手企業が利用するAEM Assetsの一部として提供される。

Content Hubは、ユーザーがブランド承認済みのアセットを簡単に検索、編集、リミックスできる新しいUIを備えている。たとえば、「ロゴ」や「ホリデーシーズンのプロモーション」といったキーワードを使ってアセットを効率的に検索でき、スマートタグ機能により自動的にキーワードを付与することで検索性をさらに向上させる。

また、生成AI「Adobe Firefly」を搭載したAdobe Expressと連携し、アセットのリミックスやデジタル体験の作成が可能だ。ユーザーはワークフローを離れることなく、Adobe Expressで背景の差し替えやビジュアルスタイルの変更などを行い、新しいコンテンツバリエーションを素早く生成できる。これにより、大規模なパーソナライゼーションが可能となり、迅速なコンテンツ制作が支援される。

さらに、Content Hubはアセット管理の一元化を図り、機密性の高いアセットへのアクセス管理やガバナンスコントロールを強化。AI生成コンテンツに関する透明性も高められており、生成されたコンテンツには自動的に改ざん検知可能なメタデータが付与される。

アセットの使用状況分析機能も備え、ファイルタイプや画像の特徴に基づいた詳細なインサイトを提供する。これにより、制作チームはリソースの集中やアセット作成アプローチの改善を図ることができ、より効果的なコンテンツ戦略を実現する。

この「Content Hub」は、次世代の生成AIファーストアプリケーション「Adobe GenStudio」にも搭載される予定であり、ブランドに沿った高品質なコンテンツの制作を支援する。