ミライテバナー

近年、AI技術は目覚ましい進化を遂げ、さまざまな業界でその威力を発揮している。しかし、実際のところ、AIはどのような職種で、どのようなシーンで活用されているのだろうか?本記事では、クリーク・アンド・リバー社が10の職種を対象に、「AIをどのように活用しているか」を調査。その結果、職種によってAIの利用シーンに偏りがあることが明らかになった。

全体を通して「調査・データ収集」「文章作成」2つのシーンで利用率が高い

Web、アプリ・ソフトウェア、ゲーム、デザイン、テレビ・映像、マーケティング・広告、音楽、出版、通信インフラ、その他の合計10職種に聞いたところ、全体平均で「調査・データ収集」と「文章作成」のAI利用率が25%を超えており、幅広い職種で利用されていることが分かった。

(調査・データ収集 27%/文章作成 30%/マーケティング13%/画像・イメージ制作17%/音楽制作7%/映像制作6%/その他1%)

デザイン職種では、「画像・デザイン制作」シーンで利用率が高い

デザイン職種(n=279)では、「画像・デザイン制作」のシーンでの利用率が全体平均と比較して高い傾向に。現場ではすでにバナーサムネイル制作、リサイズ調整など簡単なデザイン作業をAIに任せていることが推測される。

(調査・データ収集 23%/文章作成 27%/マーケティング11%/画像・イメージ制作25%/音楽制作4%/映像制作9%)

テレビ・映像職種では、「調査・データ収集」シーンでAI利用率が圧倒的に高い

また、テレビ・映像の職種(n=254)では、「調査・データ収集」シーンでAI利用率が48%と圧倒的に高く、もはや不可欠なツールとなっていることを示唆している。

(調査・データ収集 48%/文章作成 17%/マーケティング9%/画像・イメージ制作13%/音楽制作5%/映像制作7%)

事前準備が重要な職種であるこの業界。以下のようなシーンで使われていることが推測できる。

  1. ネタ探し: トレンドや世の中の関心事などをAIに尋ね、新しい番組企画のアイデアを生成したり、既存の企画をブラッシュアップ。
  2. スクリプト作成の事前調査: ドラマやドキュメンタリーの脚本作成にあたり、背景となる歴史的事実や専門知識をAIに質問し、より正確な情報を集める。
  3. 視聴者分析: 視聴者の属性や興味関心をAIで分析し、より視聴者に響く番組作りに役立てる。

本調査結果から、特に、「文章作成」「調査・データ収集」は、多くの職種で共通して利用率が高いことや、職種によっては、特定のシーンでAI利用率が圧倒的に高いことが明らかになった。これは、AIがその職種にとって特に有用なツールとなっていることを裏付けている。今後もAIの更なる発展により、さらに多くの職種でAIが活用されることが予想される。

調査概要 AIにおけるアンケート調査

対象職種:Web、アプリ/ソフトウェア、デザイン、ゲーム、テレビ/映像、マーケティング/広告、音楽、出版、通信インフラ、その他
調査月:2024年7月
質問:
Q1.生成AIの中で、いま仕事で使っているものを下記の中から選んでください
Q2.生成AIの中で、これから仕事で使ってみたいものを下記の中から選んでください
Q3.生成AIを仕事で使う場合、どのような場面で活用したいですか?
職種一覧:Web(628)、アプリ/ソフトウェア(265)、ゲーム(156)、デザイン(279)、テレビ/映像(254)、マーケティング/広告(555)、音楽(51)、出版(139)、通信インフラ(277)、その他(1320)
回答一覧:※複数選択式
「調査・データ収集」 
「文章作成」 
「マーケティング」 
「画像・イメージ制作」 
「音楽制作」
「映像制作」 
「その他」 
有効回答数:2855