rayout株式会社が、クリエイティブに関する仕事をする300人を対象に、クリエイターの仕事に関するアンケートを実施。利用料の高さに不満を感じつつもクラウドソーシング・マッチングサービスで営業活動を行っている実情や、プロジェクト管理の難しさといったクリエイターの悩みが浮き彫りになった。

・生成AIの活用で収入UPに繋げられているクリエイターは少ない
・クラウドソーシング・マッチングサービスに頼りきらず、手数料・利用料に悩まされない営業手法が求められている
・わかりやすいレビューチェックや、プロジェクトを横断して進行管理を一元化していくことが求められている

調査概要
調査期間:2024/06/21~2024/6/24
調査委託先:クロス・マーケティング QiQUMO
調査対象:事前調査で「動画・グラフィック・web制作等に関わる職業をしている」と答えた人
有効回答数:300
調査方法:インターネット調査

生成AI半数以上が使用も、収入減の影響も


生成AIの活用頻度と、生成AIの発展による収入の影響を質問した。(Q1・Q2)生成AIを「よく使用する」「たまに使用する」を選んだ人が半数以上を占める一方、生成AIの発展で収入が減った人が34.8%、増えた人が21%と、減った人の方が多い結果となった。また、生成AIを「使ったことがない」と答えた人が25.3%いることもわかった。

コロナ禍と収入は「変わらない」52%


現状の年収と、コロナ禍と比較した年収の増減を質問しました。(Q3・Q4)副業層が多いことも影響してか、年収400万円以下が3分の1以上を占めた。また、コロナ禍と比較し年収が「増えた」と答えた人が33.7%と減った人より多いものの、「変わらない」が52%と半数を上回る結果となった。

クラウドソーシング・マッチングサービス、手数料高くても活用


どのように営業をしているかを問う質問では(Q5)、「知り合いからの紹介」「クラウドソーシングサービス、マッチングサービスの活用」と答えた人は各102人となり、最も多い結果となった。しかし、営業活動の不満・悩みについての質問では(Q6)、「サービス利用による手数料・利用料が高い」と答えた人が105人と最も多く、クラウドソーシングサービス等の費用に悩まされながらも、営業手法としては欠かせないものとなっている現状が伺えた。また、営業手法に関する質問で「既存の取引先のみ」と答えた人は82人と二番目に多く、一定の顧客基盤を築いているクリエイターが比較的多いことがわかった。

複数案件の進行管理や情報の共有・分散に悩み



仕事をする上での不満・悩みに関する質問では(Q7)、「複数のプロジェクトを同時進行すると進行管理が煩雑になる」「複数のツールを使用するため情報がまとまらない」「制作物へのレビュー(修正指示)がわかりづらい」が上位3つとなり、収入や稼働時間への不満を大きく上回った。仕事の楽しいところについての質問は(Q8)、「好きな時間に働ける」「大きな案件に携われる」「自分の制作物が世に出る」が上位3つとなった。今注目している情報についての質問は(Q9)、「マーケティング・広告に関する情報」「プロジェクト管理・コミュニケーションツールの活用」が上位となった。