SNSの流行により、現在ではだれでも簡単に情報を発信できるようになりました。
Webで読める記事が増え、紙媒体のみだったころよりもライターの仕事は増えており、身近なものになっています。
ライターでも、フリーランスであれば、自分が興味のある仕事をつかみに行けるため、会社員のライターよりも自由に決められる部分が多いでしょう。
その反面、収入面に大きな不安を持つ方も多いと思います。
今回は、これからフリーランスライターとして活躍して収入を増やしたい方々のために、その方法をご紹介します。
- フリーランスライターの平均年収は?
- 収入が多いライターと少ないライターの違い
- 原稿料の差や受ける案件の量
- 執筆スピードの違い
- 手掛ける仕事の幅
- 安定的に収入を得るには営業が大切!
- メディアに直接営業をかけ契約をする
- SNSを有効に活用する
- クライアントとの信頼関係がよい仕事につながる
- フリーランスライターが収入を増やす3つの方法
- アフィリエイトサイトやブログを構築する
- 専門分野・得意分野を持つ
- ライティング以外の仕事にも目を向けてみる
- クライアントとの信頼関係がよい仕事につながる
フリーランスライターの平均年収は?
フリーランスライターの年収は、3人に1人(32%)が200万円未満、次に多いのは200~400万円未満であり、平均すると300万円程度になります。
日本の平均年収が430万円程度といわれているため、フリーランスライターの収入は意外と安いと思われるかもしれません。ですが、月の平均勤務時間が短い場合が多いため、時給換算をしてみると、それほど低くはないでしょう。
また、働き方もさまざまで、専業のライターもいれば、本業としてフリーランスで別の仕事をする傍ら、本業として別の仕事をする傍ら、ライターも行う副業ライターもいます。副業の場合、ライターでの収入は平均よりも少ない人が多いようです。
フリーランスライターの年収の低さに意気消沈する人もいるかもしれませんが、年収が数千万円、もしくは月に数百万円を稼ぐライターがいるのも事実です。
高収入を得られるライターの特徴には、次のようなものがあります。
- 専門知識がある
- 新しい分野のライティングができる
- 急な依頼に対応できる
- 知名度、拡散力が高い
専門知識にも様々な分野のものがありますが、最近ではAIやVRの技術情報など、専門性が高く今後の需要が高まりそうなものほど報酬は高額になる傾向があります。
また医療や法律関係など身近にあって素人では手が出しにくいものも、比較的、高い金額での報酬が望めそうです。
ただ仕事をこなすのではなく、この4つのポイントを踏まえて、ライターとしての価値を高められるような案件を選び取ることが重要です。
経験の浅いライターは、ライティングスキルはもちろんのこと、専門知識を得る、いかに多くの読者を集めるかなどを考えながら、まずは実力をつけていきましょう。
収入が多いライターと少ないライターの違い
収入が多いライターと少ないライターには、どうような点で違いがあるのでしょうか。
案件や執筆スピード、仕事の幅などに注目してまとめてみます。
原稿料の差や受ける案件の量
まず、1記事あたりの原稿料を考えたとき、一般的な案件は1,000~10,000円、記事のテーマに沿ったスキル・経験が必要な案件であれば10,000円以上である場合が多いです。
さらに、専門知識が必要になるような難易度の高い案件の場合は、100,000円以上になることもあります。ただし、こういった難易度の高い案件は、知名度のあるライターが請け負うため、ライターの活動を始めたばかりの人はまず一般的な案件から、こつこつと経験を積み重ねていくことが大切です。
また、案件によっては1文字当たりの金額で原稿料が決まるものもありますので、文字単価での収入も考えてみましょう。
一般的な案件は1文字当たり0.1~1円、多少のスキル・経験が必要な案件であれば1~3円、専門的な知識が必要な案件であれば3円~となります。
1ヶ月に200,000円以上稼ごうと考えたとき、文字単価1円の場合は1記事が10,000文字のもので10,000円になるので、少なくとも月に20記事書かなければならなくなります。
一方、文字単価が3円の場合、同様に1記事が10,000文字のもので30,000円となり、月に7記事書けば210,000円の収入になります。
文字単価1円と3円では、トータルは同じぐらいの収入でも執筆の分量が3分の1になるため、この2円の差は侮れません。
執筆スピードの違い
執筆スピードも、ライターの収入に大きく左右します。
たとえば、 2,000文字の記事を1日に3本執筆できるライターAと、1日に5本執筆できるライターBがいたとして、ともに1ヶ月に20日稼働する場合で考えてみましょう。
文字単価が1円であれば、ライターAの収入は 1本2,000円×3本×20日=月収120,000円、一方、ライターBの収入は1本2,000円×5本×20日=月収200,000円となります。
このように、執筆スピードが2記事ほどの差でも、月収では大きな差が生まれます。
ただし、執筆スピードばかりを意識して記事の内容をおざなりにしてしまうと、クライアントから案件を継続的に依頼してもらうことがむずかしくなるでしょう。
そのため、まずは一般的な案件であれば問題なく執筆できるライティングスキルを身につけ、それから執筆スピードを上げられるようにしていくことが大切です。
手掛ける仕事の幅
ライターであっても、そのほかの仕事もこなせるようになれば、それは収入アップのチャンスになります。
たとえば、「企画」「取材」「写真撮影」「CMS(コンテンツ管理システム)への直接入稿」など、ライティングの周辺業務ができるようになると、対応できる案件数はグッと増えるでしょう。
取材記事制作を行う案件の場合、撮影が得意であれば「撮影もするので○○○円になりませんか?」と自分からクライアントに提案・交渉がしやすくなります。それが受け入れられれば、いつもより高い報酬を得ることができるでしょう。
安定的に収入を得るには営業が大切!
フリーランスライターは企業で勤める会社員ライターと違い、自分で仕事を取りにいかなければなりません。そのため、安定的に収入を得ようとする場合、案件を継続して受注できるようクライアントにうまく自分を売り込むことが重要になります。
フリーランスライターはどのように自分を売り込めばよいのか、営業方法をいくつかご紹介します。
メディアに直接営業をかけ契約をする
フリーライターの仕事を受けるときに一番使われている方法は、クラウドソーシングサイトでしょう。
アカウント登録すれば仕事を受けられるため、手軽に始められるというメリットがありますが、一方でライティング案件などは報酬の高い案件を探しづらいというデメリットもあります。そのうえ、報酬を受け取る際に手数料が引かれる場合もあります。
そのため、クラウドソーシングサイトのみでライターの仕事を完結させず、書きたいメディアに直接営業をかけることも大切です。特に、執筆したい題材があるのであれば、取材やリサーチをして、企画や記事を作成したうえでメディアの運営会社に持ち込んでみましょう。
簡単ではありませんが、編集者に直接会って、熱意・意欲をくみ取ってもらえれば、それ以降別の仕事を受注できるチャンスにつながるかもしれません。
SNSを有効に活用する
Twitter、FacebookなどのSNSは、だれもが簡単に情報発信をできるツールです。
継続的に情報発信をして編集者の目に留まれば、ライターの仕事につなげられる可能性もあります。
ブログなどで、自分の好きな分野についての文章を書くのもよいでしょう。
そうして読者・フォロワーが増えていけば、拡散力が高いということになるので、それはライターとしての強みになり、より高い収入にもつながります。
クラウドソーシングサイトでコツコツと仕事をこなして経験を積んでいきながら、こういった方法で営業活動を続けていくことが、安定収入を得るための近道となるでしょう。
また、クラウドソーシングサイトなどの情報はこまめにチェックして、自分の書きたい案件を逃さないようにすることも大切です。
フリーランスライターが収入を増やす3つの方法
先ほど紹介した営業活動のほかに、フリーランスライターが収入を増やす方法がいくつかあります。ここでは、そのなかから3つピックアップしてご紹介します。
アフィリエイトサイトやブログを構築する
自身のサイト、ブログを開設し、そこで日々記事を書いて更新していくことで、まずライティングスキルを向上させることができます。
仕事ではなくても、不特定多数の読者に向けて「おもしろくて、読みやすい文章を」と心がけて毎日記事を書いている人と、たまに仕事で書いている人とでは、ライティングの上達スピードに大きな差が出るでしょう。
また、経験が少ないライターの場合、ポートフォリオが少なく、仕事を取るのも一苦労ということが多くなります。しかし、ブログなどで文章を書き溜めておけば、それがその人のポートフォリオ代わりになり、自分をアピールする場にもなるでしょう。
文章に目を留めた人からの連絡を受け付けられるように、お問い合わせフォームを設置しておくのがおすすめです。
アフィリエイトサイト・ブログの構築には多少勉強が必要となりますが、ライティングスキルの向上に役立つうえに報酬も得られるので、チャレンジする価値は大いにあるでしょう。アフィリエイトサイトのライティングのコツをつかむために、セールスライティング基礎講座などを受けるのも手です
専門分野・得意分野を持つ
専門知識、得意分野を持ったライターは、編集者にとって貴重な存在です。
現在、Googleはコンテンツを作るうえで専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)を重視しており、この3点をクリアするためには、専門知識を持ち、深く掘り下げた文章を書けるライターが必要になります。そのため、そのような文章が書けるライターは重宝され、報酬も高くなるのです。
そのようなライターになるためには、「働いていた業界で得た知識を生かす」、専門性の高いメディア・雑誌の仕事を受注して「実績を作る」、専門性の高い分野の「資格を取る」などの方法があります。
また、「映画が好き」「以前カンボジアに住んでいた経験から、その国に詳しい」なども、ライターとしての得意分野になり得ます。
「これだけはだれにも負けない!」というものを見つけたら、それについての知識をさらにつけて、その分野の仕事を探す、営業をかけてみるとよいでしょう。
ライティング以外の仕事にも目を向けてみる
フリーランスライターが増加している今日において、クライアントから安定して仕事を受けるためには、ただひたすら文章を書き続けるだけでは難しいでしょう。
そこで、ライティング以外にも、先に紹介した取材、写真撮影、記事の入稿といったスキルを身につけることが重要になります。そのほかに編集の知識を持っている、イラストレーターやフォトショップなどを使用できるといった制作の経験なども、ライターにとってプラスになるものです。
すでに体得している人は「私、○○もできます」と自ら提案してみましょう。
クライアントとの信頼関係がよい仕事につながる
これまで、フリーランスライターにとって必要になるスキルや知識などをご紹介してきましたが、何よりも大事なのは、クライアントとの信頼関係、そして現在の自分に満足せずに日々勉強してスキルアップする姿勢です。
ライターとクライアントといえど普通の人間ですので、お互い信頼しあえる人と仕事をしたいと思うのは当然のことでしょう。安定してよい仕事に巡り会えるよう、この記事でご紹介したことをぜひ実践してみてください。