働き方改革により、近年は副業を認める企業が増えてきています。ここ何十年と給与水準が横ばい傾向にある日本社会において、会社に勤めながら副収入を得ることができる副業は良い収入の柱となります。
また、副業は業務内容によってはスキル・経験を磨くことも可能であり、将来のスキルアップやキャリアアップにつながります。そのため、本業とともに積極的に副業を行う「複業」といった言葉も定着しつつあります。
インターネットが普及し、さまざまな仕事を受注できるようになってきた現代において、在宅でできる副業にはどんな種類があるのか、また、副業を行ううえでの注意点についても解説していきます。
副業収入で300万円以上は副業者の1割
年間300万円超えの副業者は1割で1,000万円を超える場合も
プロフェッショナル人材の総合活用支援ブランド「HiPro(ハイプロ)」が『副業年収実態調査』を発表しました。それによると、副業者全体で1割程度(13.2%)が年収300万円以上稼いでいることが分かりました。
出典:パーソルキャリア株式会社 HiPro(ハイプロ)「副業年収実態調査」
そのうち約半数の56.5%が300万円台~400万円台で、およそ1割の11.5%が1,000万円以上稼ぐことが明らかになっています。
出典:パーソルキャリア株式会社 HiPro(ハイプロ)「副業年収実態調査」
一方で、国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、日本人の平均年収は433万円とされています。つまり、副業平均収入が平均年収に追いつきつつあり、一部は本業の年収以上に稼ぐ層が一定数いるわけです。
自身のスキル・経験を活かしてさらなるスキルアップ・キャリアアップを目指している
「HiPro(ハイプロ)」が発表した同調査によれば、「副業者が任されている業務内容は「専門性の高い業務」が8割を超える」とのことです。つまり、副業者のほとんどが自分の持っているスキルや経験を活かして副業を行っていることが分かります。
さらに同調査では、副業を始めたきっかけは「収入」だけでなく「スキル」や「キャリア」をアップさせることを目的に始めた副業者が全体の6割以上とのことです。実際にこのうち6割以上が、副業がスキルアップ・キャリアアップにつながったと答えています。
このことからも分かるように、副業は収入増加だけでなく、スキル・キャリアを高めるのにも有効であることが分かります。
本業×副業=複業という働き方がトレンドに
いまや副業と言っても、その収入は本業レベルにまで高められるようになってきました。また、目先の利益を得るだけではなく、将来を見据えたスキルアップ・キャリアアップにつながる良い経験にもなります。収入の基盤を強固なものにしつつ、自分自身を磨くことができるため本業と副業を両立させる「複業」という考え方は、これから当たり前のこととなっていくのかもしれません。
スキルや知見を活かして在宅でできる副業15選
せどり・転売
収入 | 1点販売で数百円から数千円程度 |
メリット | ・誰でもすぐに始めることができる ・安価なものから始めればリスクは少ない |
デメリット | ・在庫リスクがある ・偽物と知らずに取り引きしてしまうリスクがある ・商品知識が必要 |
おすすめの人 | ・すぐに始めたい人 ・商品の保管場所を確保できる人 ・仕入れや販売を手間と感じない人 |
「せどり」とは商品を安く購入して転売し、その差額によって利益を得る手法です。もともとは、古本業界の用語でしたが、今ではその他さまざまな物品転売もせどりと呼ばれています。
せどり・転売は仕入先と販売先さえ確保できれば、誰でもすぐに始められます。仕入れ値が安いものから始められるため、資金が少ない人でもできる複業です。
ただし、せどり・転売は仕入れ商品の目利きや、需給から将来の値動きを予測する知識・経験も必要です。せっかく良い商品であっても高く仕入れてしまえば利益は得られませんし、需要が低い商品では売れるまでにかなりの時間がかかり、機会損失を生み出してしまうことでしょう。在庫リスクもあるため、知識・経験はかなり問われます。
また、ブランド品を取り扱う場合、仕入れ時に偽物を掴まされる可能性もあります。鑑定眼を養わないと、知らずに偽物を転売してしまうリスクもあるので注意が必要です。
ハンドメイド作品の販売
収入 | 1作品につき数百円から数千円程度 |
メリット | ・趣味をお金に換えられる ・自分の作品が認められる喜びがある |
デメリット | ・作品制作には一定の時間がかかる ・かなり有名でないと利益はあげにくい ・材料費が必要である ・販売するためには作品に一定の質が必要である |
おすすめの人 | ・趣味でハンドメイド作品を制作している人 |
ハンドメイド作品の販売は自分の趣味を活かせる副業です。地元のフリーマーケットやフリマアプリ、SNSや自分のサイト・ブログを通して販売することができます。
ハンドメイド作品の販売はどちらかと言うと趣味の延長線上にあります。自分の作品を世に出す、他人に喜んでもらえる、利益よりもそういった楽しみの方が大きい副業です。
もちろん有名作家になれば指名注文をもらえるようになりますし、1つのブランドとして価格を高めに設定することもできます。しかし、スキルが未熟で名前が知られていないうちは、材料費と送料でほぼトントンといったことがほとんどです。趣味として楽しみながらじっくりスキルアップをしていきましょう。
アンケートモニター
収入 | 数百円 |
メリット | ・元手がかからない ・スキマ時間にできる |
デメリット | ・収入はほとんどない |
おすすめの人 | ・スキマ時間にちょっとしたお小遣い稼ぎをしたい人 |
アンケートモニターとはその名の通り、各企業で行われているアンケートに回答して収入を得る方法です。商品・サービスのモニター、統計調査などさまざまな形態があります。報酬はアンケートサイト内のポイントであることがほとんどで、一定額が貯まったら現金やAmazon等のポイントに交換できます。
回答時間は数分~10分程度で、通勤中などスキマ時間に行えるのが特徴です。ただし、単価は安いため収入アップというより、目先のお小遣い程度に考えた方が良いでしょう。
ポイントサイト
収入 | 数百円 |
メリット | ・元手がかからない ・スキマ時間にできる |
デメリット | ・収入はほとんどない |
おすすめの人 | ・スキマ時間にちょっとしたお小遣い稼ぎをしたい人 |
ポイントサイトは、スマホアプリ等を活用してポイントを集めて、現金や各種ポイントに交換する方法です。
ポイントの獲得方法はさまざまで、動画視聴や口コミ投稿、サービスの登録、銀行口座開設、クレジットカードの発行、保険相談などがあります。普段利用する、または今後利用してみたいサービスが紹介されていればラッキーですが、高額なポイント還元の案件ほど、成約条件が厳しくなる傾向にあるといったデメリットもあります。
写真販売
収入 | 数十円から数千円程度 |
メリット | ・自分が撮影した写真を買ってもらえる喜びがある ・元手がほとんどかからない |
デメリット | ・安定感は低い | おすすめの人 | ・カメラが趣味の人 |
写真販売とは、画像販売サイト等を通して写真を販売する方法です。また、企業から買取の打診が入る場合もあります。
画像販売サイトの場合は、Webサイトなどの画像素材として利用され、ダウンロードされるたびに課金されるのが一般的な仕組みです。風景写真も一定の需要はありますが、どちらかと言うとテーマを決めて撮影した方がダウンロードされやすくなります。また、販売サイトに掲示する際にはタグ付けにもこだわると、収入がアップしやすくなりますのでおすすめです。
ブログアフィリエイト
収入 | 平均年収90~100万円(1,000万円以上のケースもある) |
メリット | ・誰でも始めやすい ・初期投資が少なく済む ・高収入も狙える |
デメリット | ・記事の投稿や更新作業が手間である ・サイトのメンテナンスも必要 ・需要や競合リサーチが必要 ・安定して稼ぐには知識・経験が必要 |
おすすめの人 | ・文章を書くのが好きな人 ・Webマーケティング知識を高めたい人 |
現在のWebはSNSや動画サイトが主流になり、押され気味ではあるものの、ブログはまだまだネット副業の代表格の1つです。
無料ブログでも始められるため、費用はほぼかかりません。しかし、無料ブログはサーバーの不安定さや急な規約変更・サービス終了などのリスクがあります。将来的な収入アップを考えるならば、サーバーを借りてブログ運営を行った方が良いでしょう。
ブログでの収入はアフィリエイトが主ですが、有力なブロガーであれば記事広告の依頼が入ることもあります。また、ブランディングをしっかり行ってその分野の有名人になれれば、講演会やグッズ販売などの道も拓けることでしょう。
ただ、ブログ運営は記事の投稿に時間がかかりますし、競合のリサーチや流行の把握なども必要になります。副業とは言え本腰を入れてしっかり行わなければ、大きな収入は見込めないと覚えておきましょう。
YouTuber
収入 | 0~数万円程度(1,000万円以上のケースもある) |
メリット | ・初期投資は少なめ ・高収入を狙える ・楽しみながら行える |
デメリット | ・収益化のハードルが高い ・企画・撮影・編集が手間になる ・こだわる場合は機材費用が膨大になる |
おすすめの人 | ・継続できる人 ・時間と労力をかけられる人 ・企画力に自信がある人 |
YouTubeに動画を投稿して広告収入を得る方法です。収入を得るまでの道のりが長く、チャンネルを収益化するまでには以下の条件を満たさなければいけません。
直近12ヵ月の総再生時間:4,000時間以上
チャンネル登録者数:1,000人以上
また、「広告掲載に適したコンテンツのガイドライン」に沿った動画でなければ収入を得られないため、注意が必要です。
現在はライバルも多く、チャンネル登録者数や動画視聴者数を増やすにはさまざまな工夫・努力も必要です。動画そのものが「面白い」こともそうですが、より多くの人に観てもらうためにはSEO的な知識も必要です。タイトルやタグ、概要欄を工夫して、検索ページ上位を獲得することが再生数アップのコツとなります。また、SNSでの告知や交流、コメント返信などのマメさも必要です。
ちなみに広告収入以外にも、生配信での投げ銭や企業案件動画などで大きな収入を得ることができます。
ライバー
収入 | 0から数万円程度(1,000万円以上のケースもある) |
メリット | ・スマホだけでも始められる ・高収入を狙える |
デメリット | ・プライベート漏洩リスクがある ・高い配信頻度が必要である ・企画力やトーク力が問われる |
おすすめの人 | ・継続投稿できる人 ・高頻度で配信できる人 ・話すことが好きな人 |
ライバーは、ライブ配信プラットフォームで生配信をする配信者のことです。
スマホさえあれば24時間365日いつでも気軽にライブ配信できることが強みになります。収入は視聴者からの投げ銭がメインとなり、配信アプリからの報酬ポイントも収入源になります。また、企業案件やイベント賞金などもライバーの収入源です。
YouTubeへの動画投稿では動画編集ソフトが必要になりますが、ライバーは不要です。プラットフォームによっては編集動画を投稿できる場合もありますが、基本的には生配信のみで行えます。そのため、より気軽に動画配信できるのが魅力です。
動画編集
収入 | YouTube:1本あたり3,000円~5,000円 企業案件:1本あたり数万~数十万円 |
メリット | ・編集ソフトの質が高まり、編集しやすくなってきている ・将来的に高い需要が期待される |
デメリット | ・スキルがなければ単価が低い ・時間がかかる ・編集ソフトやPCの購入に費用がかかる |
おすすめの人 | ・動画クリエイターやYouTuberを目指す人 |
近年、動画市場の拡大に伴って動画編集者の需要が高まっています。たとえばYouTube、ウェディングムービー、企業のPR動画など多岐にわたります。
動画市場拡大の背景には、スマホ保有率とテレビ離れが影響していると言われています。家でしか観られないテレビよりも、スマホにはいつでもどこでも気軽に視聴できるというメリットがあります。そのため、Web動画は近年、一気に需要を拡大しているのです。
Web動画広告はテレビCMと異なり、ターゲットを絞った配信を行えます。そのため、多くの企業がWeb動画に関心を示しており、編集依頼件数も増加傾向にあります。また、動画視聴後の訪問者数をリアルタイムで計測できるため、動画のブラッシュアップにもすぐ対応できることがWeb動画広告のメリットです。
このようなことから、近年はテレビCMに注がれていた広告費用が、Web動画市場に流れ込み始めています。将来的に動画編集者の需要はさらに高まっていくことが予想でき、副業として有望と言えるでしょう。
Webライター
収入 | 1文字あたり0.3~2.0円程度 |
メリット | ・誰でも始めやすい ・やった分だけ利益になる ・ライティングスキルを高められる |
デメリット | ・スキルがないと高単価を得にくい ・高単価案件はそれほど多くない |
おすすめの人 | ・文章を書くことが好きな人 ・ライティングに自信がある人 ・Web知識を身につけたい人 |
Webライターの仕事は、Webサイトに掲載するための文章作成です。
個人のアフィリエイトサイトやブログの記事作成、企業ブログのゴーストライター、企業サイトのライティング、アンケート集約と考察作成など、仕事の内容はさまざまです。特に自社コンテンツやコラム作成を外注している企業は数多くあるため募集も多く、副業として始めやすいのがWebライターの特徴です。初心者であってもある程度の文章力があれば誰でも始められます。
報酬は1文字あたりの単価で設定されていることがほとんどです。1文字0.3円~0.7円程度が相場ですが、実績を積んで稼げるWebライターになれば「1文字2円以上」や「1記事につき1万円」といった高単価案件の依頼を受けることもあります。
Webライターが求められるスキルは、文法の正しい使い方や語彙力、構成力などです。基本的には学校で学ぶ国語の範囲で問題はなく、依頼をこなしてセンスを磨くことができます。ただし、Webライターは企業から依頼を受けて文章を書くため、クライアントが何を求めているのかを読み解く能力が必要となります。また、インターネット検索を意識したキーワードを使う「SEO対策」に関する知識も必要で、意識してキーワードを織り込むスキルを磨くことも大切です。他にもタイピング能力や作業時間の確保、納期を守る責任感なども求められます。
また、経験によってスキルが身についてくれば自分でWebサイトを立ち上げて、ブログアフィリエイトで稼ぐことも可能です。
データ入力
収入 | 10件あたり5円程度 |
メリット | ・知識やスキルが不要 |
デメリット | ・単価が安い ・単調作業で飽きやすい |
おすすめの人 | ・スキマ時間を有効活用したい方 |
データ入力とは、企業での名刺・経理伝票の入力や手書き原稿のデータ化、テープ起こし、アンケート結果の入力などを行う副業です。単純作業であり、簡単なPCスキルやタイピング能力があれば誰でも簡単に行えます。
ただし、取り扱うデータの中には企業情報や個人情報が含まれていることもあり、秘密保持の契約を交わすこともあります。また、報酬は低く、より稼ぐためには高いタイピングスキルと継続力が求められます。
イラスト制作
収入 | 1件あたり数千~数万円 |
メリット | ・趣味を収入につなげられる |
デメリット | ・案件の獲得が難しい |
おすすめの人 | ・普段からイラストを描かれる方 |
個人や法人から依頼を受けてイラスト制作をする副業です。趣味のイラストで得られたスキルを活かすことができ、楽しみながら稼ぐことができます。
近年はWebサイトやSNS、ソーシャルゲームなどデジタルメディアが発展し、それに伴ってイラスト需要も高まってきました。また、フリー素材として活用される事例も多く、活躍の場は意外と多くあります。
特にSNSの発展に伴い、個人がアイコンやバナー画像を依頼するケースも増えています。SNSで気軽に読める漫画を掲載して、イラスト集や同人誌の販売へつなげる事例も少なくありません。
報酬単価はイラストのサイズやカラーの有無、使用媒体などによって変動します。また、有名イラストレーターになれば、その名前がブランドとなるため単価も高くなるのが一般的です。
相場では、挿絵で使われるような簡単なイラストの場合は数千円。複雑な図形や背景が必要・書き込まれる要素が多いといった場合は1点あたり数万円となっています。SNSアイコンの場合は、1,000円~4,000円あたりが相場の中心です。
翻訳
収入 | 1文字あたり数円~ |
メリット | ・語学知識を収入につなげられる ・資格や免許は必要ない |
デメリット | ・語学力の証明が難しい ・依頼件数が安定しにくい |
おすすめの人 | ・語学知識を活かしたい人 |
外国語の翻訳は今も昔も一定の需要がある仕事であり、本業として行っている人もたくさんいます。インターネットが普及した今では、企業がアウトソーシングでスポット依頼するケースも増えており、語学知識さえあれば在宅で気軽にできる副業です。
海外からのメール、海外論文、動画サイトの字幕など業務内容はさまざまです。ただ初心者のうちは高単価案件を受けにくく、納得いく報酬をもらいにくい可能性があります。高単価案件受注の目安はTOEIC800点以上とされ、まずはこのレベルを目指すと良いでしょう。
投資
収入 | 投資金額により大幅に変化する |
メリット | ・成功すれば高い利益を得られる ・将来の資産になる |
デメリット | ・多額の初期費用が必要である ・資産を大きく減らすリスクがある ・マイナスになるリスクがある |
おすすめの人 | ・投資に回せる余剰資金がある ・情報収集や分析が得意である ・経済に興味がある |
投資にはさまざまな手法があります。一般的なのは株式投資・FX・不動産、近年は暗号資産に投資する人も増えてきました。
株・FX・暗号資産は相場が大きく変動することがあり、ハイリターンを望める代わりにハイリスクであることが特徴です。不動産の場合は多額の初期費用が必要ですが、相場が急変しにくく、家賃収入で長期的に稼ぎやすいミドルリスク・ミドルリターンの投資となります。
投資で稼ぐためには、投資手法の特徴を理解し、その時の経済・社会情勢を見極める知識・経験が必要です。初心者でも始められますが、リスクを抑えて収入を得るためには長い年月が必要となることがほとんどです。
内職
収入 | 完成品1つあたり0.5円~数百円 |
メリット | ・スキマ時間にできる ・特殊なスキルがいらない |
デメリット | ・単価が低く稼ぎにくい ・仕事量を選べない場合がある |
おすすめの人 | ・スキマ時間を有効活用したい人 ・気軽にお小遣いを稼ぎたい人 |
内職は、企業から受け取った材料等を自宅で加工し納品する副業です。在宅で行うことができ、作業時間も自分で自由に決めることができます。
商品へのシール貼りや袋詰め、部品の組み立てや宛名書きなどさまざまな業務があります。複雑な作業になればなるほど完成品1つあたりの単価が高くなりますが、その分ミスも増えやすくなるため注意が必要です。
また、作業した分だけもらえる出来高制なので、作業時間を増やして納品数を増やせば収入も増加します。しかし、単価アップはほとんどないため一定水準以上は稼ぎにくいのがデメリットとなります。また、場合によってはノルマを課されてしまうケースもあるため注意が必要です。
会社員が副業を始める際に気を付けたいポイント
日本ではここ数十年、給与水準がほぼ横ばいとなっています。また、近年はインターネットが普及し在宅で行える副業が増えてきました。そうした背景から、収入を少しでも増やすために、空いた時間に副業を行うことは有効な手段と言えるでしょう。将来的なスキルアップ・キャリアアップという観点からも、可能であるならば副業は積極的にチャレンジするべきです。
しかし、「たかが副業」と侮るとリスクがあるのも事実です。会社員が副業を行ううえで注意すべき点をご紹介します。
会社就業規則について調べておく
法律上、「副業」という概念はなく、労働者自身が本業以外に収入を得ることを禁じる法律的は存在しません。しかし、会社には「就業規則」という、企業と労働者の間で交わされた契約上のルールがあります。会社によっては就業規則で副業を禁止している場合もあり、発覚した場合は減給や解雇等の厳しい処分を言いわたされる可能性もあるため注意が必要です。
なぜ就業規則によって副業を禁止する企業があるのでしょうか。企業ごとに考え方は違いますが、たとえば、「会社業務に支障をきたすおそれがある」「情報の漏洩リスクがある」「独自ノウハウの流出のリスク」といったものを懸念しているようです。
近年は働き方が見直され副業を黙認する、または良しとする企業も増えています。いずれにせよ、副業を行うのであれば、かならず勤めている会社の就業規則を確認しましょう。
副業も仕事であるという意識を持つ
副業と言うと本業より下に見てしまいがちですが、依頼を出した個人・法人にとっては本業です。納期遅延の発生や完成品のクオリティが低ければ、依頼者側に迷惑がかかります。継続して発注してもらえなくなるだけでなく、報酬の減額や違約金の請求に発展する場合もあるでしょう。
副業という呼び方ではありますが、本業と同じく報酬を受け取る仕事です。むしろ、成果物に一定以上のクオリティを求められるため、本業以上の大変さもあります。収入・スキル・キャリアそれぞれのアップを目指すのであれば「たかが副業」と考えるのではなく、「プロフェッショナルの意識」を持って取り組むことをおすすめします。
副業で楽して副収入を得られるほど甘くはない
【在宅でできる副業のまとめ】
- 副業はもはや当たり前で「複業」と化している
- 在宅でも簡単に始められる副業は数多く存在する
- 副業も責任を持つべき仕事であるという意識が重要
一昔前は、副業と言えばアルバイトや内職がメインでした。しかしインターネットが普及した今の時代、YouTuberや動画編集、Webライターなど、副業の種類も数多く増えてきています。また、現在の副業はお金を稼ぐだけでなく、スキルを磨ける場としても機能しています。そのため、本業×副業の複業というスタイルで、将来のスキルアップ・キャリアアップを目指す人も増えてきました。また、趣味がこうじて仕事につながり、自身のブランド力を高めて大成するといったケースも珍しくありません。
このように、副業は単にお小遣いや生活費を稼ぐだけでなく、自分を磨いて将来につながる良い経験でもあります。副業だからと侮らず、プロフェッショナルの意識を持ち、自分の将来を明るくする「複業」として取り組んでいきましょう。