文章の内容について事実確認を行うのが、校閲の主な仕事です。その範囲は幅広く、仕事内容はとても細かい部分にまでわたります。
校閲は決して目立つ派手な仕事とはいえません。でも、校閲に携わる人がいないと私たちは文章から間違った知識や情報を得てしまう可能性もあります。
そんな縁の下の力持ちともいえる校閲の仕事内容を解説します。校正との違いや仕事をするうえで欠かすことのできないスキルも紹介しています。
そもそも校閲ってどんなことをする仕事なの?校閲の仕事内容
校閲とは、誤字脱字のチェックはもちろん、文章の内容が正しいものか事実確認する仕事です。
私たちが雑誌や書籍などを読む前には、校閲職の人が原稿に書かれた文章をチェックして、内容に誤りがないか調べてくれています。
内容の信ぴょう性をチェックしてくれているからこそ、私たちは雑誌や書籍から正しい情報を得ることができるのです。このように、校閲という仕事はなくてはならないものです。
【校閲のチェック体制】
校閲は、文章をチェックしていて疑問や違和感を覚えたときに、その部分の信ぴょう性を確認します。辞書や書籍、インターネットなどさまざまな資料を駆使して照らし合わせます。場合によっては、図書館で書籍を探してきて文章のチェックをすることもあります。
似ているようで実は違う!校閲と校正の違い
校閲とよく似た名前の仕事に「校正」があります。校閲と校正の違いは、チェックする内容によります。
校閲:文章が正しく事実通りに書けているかチェックする
校正:元の原稿と刷り上がった原稿を比べて、誤字や脱字などの間違いがないかチェックする
校閲は内容に重点を置いた確認をする仕事、校正は印刷物が正しく形になっているかに重点を置いて確認をする仕事と言えます。
もちろん会社によっては校閲が校正の作業範囲まで担当することもあれば、逆のパターンも存在します。
校閲としてどこまでの範囲を担当するかは、募集要項をよく読んで確認しましょう。
校正の詳しい仕事内容は、関連記事をご覧ください。
校正の仕事内容・年収・校正の仕事に就くために必要なスキルなどを解説します。
校閲の平均年収
(画像引用:校閲の仕事の年収・時給・給料 | 求人ボックス給料ナビ)
求人ボックスの調査では、校閲の全世代での平均年収は427万円とされています。
なかでも、経験の浅い20代の年収はやや低く、平均で380万円といわれています。30代以降は役職につきマネジメントや人材の教育も行うことになるので、30代で400万円、40代になると 500~600万円を超えるようになります。
校閲の仕事に必要なスキル
校閲の仕事は細かい作業の繰り返しです。人名や歴史的な内容、数字などの記載事項に誤りがないか、さまざまな参考資料を調べながら確認していきます。
さらには、誤った文章表現や読者を不快にさせる表現が使われていないかというところまで細かくチェックしないといけません。それだけに集中力が必要となってくる仕事です。
また、こうした細かい作業を最後まで根気強くやり通す能力も必要になるでしょう。
校閲の仕事は、作者と読者をつなげる橋渡し的な存在ですが、その功績が表に出にくいという面もあります。いわゆる縁の下の力持ちとも言えるでしょう。
校閲の仕事に携わっている方々は、それもいとわず黙々と日々作業を進めているのです。それはひとえに、「正しい文章を読者に届けたい」「作者の意図を正しく伝えたい」という、作者・読者の両方に対する熱い思いがあるからではないでしょうか。
まとめ 校閲の仕事には強い意志と使命感が必要
校閲の仕事は決して楽なものではありません。黙々と作業を行い、徹底して文章の信ぴょう性や事実との整合性を追求していく仕事です。それだけに、自分の行った校閲作業に対して評価をしてもらえる機会があれば、大きな喜びや、やりがいを感じることができる仕事でもあります。
校閲を目指すなら、文章や文字を読むことに対して抵抗がないことが最低条件です。もちろん、単純に「読書が好き」だけでは難しい仕事です。文章を俯瞰してチェックできる判断力や集中力の他にも、間違いに気づくための日本語の知識や社会常識なども求められます。
「作者の意図するものを正しい形で読者に届ける」という使命感を忘れず業務に取り組んでいくことが、校閲として核となることでしょう。
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